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トレヴァー・ホーン インタビュー
UKロック・ヒストリーに輝かしい功績を残す鬼才
バグルス、イエスに在籍、プロデューサーとしてイエスの「ロンリー・ハート」を全米1位に送り込み、UKロック・ヒストリーに輝かしい功績を残す鬼才トレヴァー・ホーン。今年8月に初来日を果たす彼に新プロジェクト“プロデュサーズ”について訊いた。
新プロジェクト“プロデューサーズ”について
--プロデューサーズ結成のきっかけを教えてください。元々全員知り合いということで、自然な成り行きだったのでしょうか?
トレヴァー・ホーン:スタジオの外に出て、パブとかでライブしたいね、ってスティーヴ・リプソンと話したことが事の発端かな。それがきっかけで5年前ぐらいにロンドンのカムデンにある「Barfly」っていうパブでライブをしたんだけど、それが意外と楽しくってね。じゃあ、これはみんなで楽しむために継続的にやることにしようって決めたんだ。それからプロデューサーズやバグルスとして、最近はよくライブをするようになったんだ。
--ではプロデューサーズとしてのデビュー・アルバム『Made In Basing Street』について教えてください。
トレヴァー・ホーン: 僕達全員人生のほとんどの時間をスタジオで過ごしているような人間だから、やるべきことは自然とわかってるし、レコーディングはとってもスムースだったよ。全員お互いと仕事したことがあったしね。コントロール・ルームで主にアコースティック・ギターとキーボードでアイディアを練って、スタジオに入ってそれをプレイするっていうごく自然な流れで出来た作品だよ。
プロデューサーとしてのトレヴァー・ホーン
--プロデューサーとして、バグルス、イエスなど自身が参加していたバンドはもちろん、シール、グレイス・ジョーンズ、t.A.T.u.、ベル&セバスチャンなど様々なアーティストを手掛けていますが、中でもプロデューサーとしての自分を一番よく体現してる作品は?
トレヴァー・ホーン: 『ロンリー・ハート』が、個人的に一番イカしてるクールな("whizz-bang")なアルバムだよ。まぁでも、その数年後にはこういうアルバムを作ることからは引退したけどね。後は、シールの「クレイジー」はよくFOHがライブ会場のPAをチェックするのに流すって聞くね。でも客観的にこれらの作品がプロデューサーとしての僕を代表する作品かと言ったら別かもね。多くの場合、僕が新しい機材を使う先駆けだった80年代最初の4年間を指しているみたいだからね。
--プロデューサーからみて、いい曲、アルバムの定義は?
トレヴァー・ホーン: いい曲っていうのは、万人に語りかける何かがあるもの。アルバムは、それが詰まったものだ。僕は、個人的に古典的な考えを持っていて、長さは45分、そしてライブさながらの臨場感があるものに限ると思っているよ。
--トレヴァーのキャリアの中でサウンド面を含めて特に面白いなと思ったのは、マルコム・マクラーレンとの共作なのですが、彼との出会いは?
トレヴァー・ホーン: ABCの『ルック・オブ・ラヴ』がリリースされた後、皆にあのアルバムみたいな作品を作ってくれってせがまれた。でも、アルバムが良かったのはマーティン・フライとバンド・メンバーのおかげだからね。その時マルコムがプロデューサーを探していて、興味本位でジルと一緒に会ってみた。彼との仕事は、私のキャリアの中でもっとも有意義な体験の一つだ。彼からは学ぶことがとても大きかったし、アフリカや北米の様々な場所に一緒に行ったよ。
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"生"で演奏する魅力
--主にスタジオ・ワークに専念していますが、今になってもライブがしたいと思う、"生"で演奏する魅力は?
トレヴァー・ホーン:ライブで演奏するには、入念な準備が必要。でも、一瞬として終わってしまう。それも案外魅力の一つだね。後は、色々な人に出会えることかな。
-- 8月のビルボードライブでのパフォーマンスはどのようなものになりますか?
トレヴァー・ホーン:シール、t.A.T.u.、フランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドなんかのヒット曲をプレイするよ。イエスやグレイス・ジョーンズの曲もいくつかやるし、後はロル・クレームがいるから10ccの曲を3曲、そしてプロデューサーズのアルバムからは1曲やるかな。。
--最後に日本のファンへのメッセージをお願いします。
トレヴァー・ホーン:日本に行くのは初めてだから、みんなに会えるのを楽しみにしてる!
ライブ情報
【Trevor Horn feat. Lol Creme and Ash Soan /Producers LIVE at Billboard Live TOKYO】
ビルボードライブ東京公演:2012年8月5(日) ~ 8月6日(月)
info:http://www.billboard-live.com/
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スレイヴス・トゥ・ザ・リズム~コンサート・フォー・プリンス・トラスト
2011/08/24 RELEASE
YMBA-10278 ¥ 3,850(税込)
Disc01
- 01.ラジオスターの悲劇
- 02.リビング・イン・ザ・プラスティック・エイジ
- 03.ギブ・ミー・バック・マイ・ハート
- 04.スレイヴ・トゥ・ザ・リズム
- 05.ポイズン・アロウ
- 06.オール・オブ・マイ・ハート
- 07.ルック・オブ・ラヴ
- 08.クローズ(トゥ・ジ・エディット)
- 09.ドクター・マブーセ
- 10.シネマ
- 11.ロンリー・ハート
- 12.アイム・ア・クックー
- 13.ステップ・イントゥ・マイ・オフィス
- 14.レフト・トゥ・マイ・オウン・デバイス
- 15.イッツ・オールライト
- 16.テイクス・ア・ウーマン・トゥ・ノウ
- 17.オール・ザ・シングス・シー・セッド
- 18.キラー
- 19.キッス・フロム・ア・ローズ
- 20.クレイジー
- 21.ウェルカム・トゥ・ザ・プレジャードーム
- 22.トゥー・トライヴス
- 23.リラックス
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