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『CHEERZ HOUSE』新ユウユ(Stand-Up! Hearts)沢辺りおん(東京CLEAR'S)一ノ瀬みか(神宿)共同インタビュー
グループもキャラも全く違うアイドル3人の共同インタビューハウス『CHEERZ HOUSE』。記。今回集まってくれた3人は、中川翔子などアイドルとの出会いから人生を180度変えてみせた女の子、グラビアや恵比寿マスカッツでの活動も経験しながら全国展開するお掃除ユニットの総班長を務めている女の子、学校が嫌いで人に心を開くこともできなかった自分をアイドルになることで覚醒させた女の子と、いずれもドラマティックな人生を歩んできた女の子。
ひとつ屋根の下でアイドルとしての喜びや苦しみ、そして未来への希望を語り合い、自分の生き方や歩む道を再認識していく、台本なしのアイドルドキュメンタリー。ぜひ覗いてみてください。
参加メンバー:
新ユウユ(Stand-Up! Hearts)
沢辺りおん(東京CLEAR'S)
一ノ瀬みか(神宿)
Episode 01.Story until the idle(アイドルになるまでの物語)
--今からここ『CHEERZ HOUSE』で共同インタビューを受けるということで、まずはそれぞれ自己紹介をお願いします。
新ユウユ:Stand-Up! Heartsの“ゆゆしむ”こと新ユウユです。特技は中国語で、ツイッターでは中国語や英語を使ってグルーバルアイドルを目指しています。 沢辺りおん:お掃除ユニット東京CLEAR'Sの沢辺りおんです! 声は結構カスカスなんですけど……酒焼けで(笑)。でも写真だと声は伝わらないので、写真だけ見て下さい! ハハハハ!--前回の『CHEERZ HOUSE』 に参加した夏奈子さん(東京CLEAR'S)も何でもぶっちゃけるタイプでしたが、東京CLEAR'Sはそういうメンバーが多いんでしょうか?
沢辺りおん:全国に10チームのCLEAR'Sがあるんですけど、その中で東京CLEAR'Sは平均年齢が25.5歳と若干高めなので、そういうタイプが多いんだと思います。--続いて、一ノ瀬さん。
一ノ瀬みか:はい。神宿の赤担当、最年少の一ノ瀬みかです。神宿は原宿発の5人組アイドルグループです。私の特技はベースと絵を描くことで、趣味は音楽です。--以前、バンドを組んだりしてたんですか?
一ノ瀬みか:いえ。--では、なぜベースを?
一ノ瀬みか:お姉ちゃんが買ってくれて。元々ロックは好きで聴いていたんで、自分でもやり始めました。--みんなそれぞれなんでアイドルになろうと思ったんですか?
新ユウユ:私は中川翔子さんが元々すごく好きで、最初は「可愛いな」と思ってブログから入ったんですけど、そのうちライブに足を運んでステージを観るようになって。オタクで好きな事を惜しみなく楽しみつつも、アイドルもやっているところがすごく魅力的に見えて、自分もそんな風になりたいなって思ったんです。それからアフィリアというお店に入りまして、そこで人気が出てるとアフィリア・サーガというアイドルグループに入れるんですね。ただ、私、そこで5年間お仕事をしていても中々入れなくて、「アイドルになるのはやっぱりムリかな」って挫折しそうにもなったりして。そんなときに新しくStand-Up! Heartsを作るオーディションがあって、そこに受かって念願のアイドルになれました。 沢辺りおん:母がずっと私に芸能人になってもらいたくて、小さい頃から事務所に入れてくれてたんですよ。ただ、母はフィリピン人で日本の事務所のこととかあんまりよく分からなくて、事務所に入ったはいいが、なかなか仕事が入ってこなくて……。養成所でもあったので、毎月12000円の月謝を払ってたんですけど。そしたら母が「渋谷行ってスカウトされてこい。そしたらタダだから」と言い出し、人生2度目の渋谷でスカウトされたのが17才のとき、10年前ですね。今も忘れない109前。それからずっと制服コレクションとかグラビアアイドルをやっていたんですけど、ずっとバラエティ番組に出たくて恵比寿マスカッツにも入り。--一気にメジャーな存在になって。
沢辺りおん:解散しちゃったんですけどね。で、今、なぜお掃除ユニットをやっているかと言うと、18才ぐらいのときにすごく仕事がなくて。グラビアアイドルのDVDが売れない時代になって、社長と「どうやって仕事増やそうか?」って話し合っていたときに「りおんは何が出来るの?」って言われて。私、掃除がすごく好きなんですよ。絶対に掃除してからじゃないと家から出れないぐらい。それで「お掃除アイドルユニット作ったらさ、街もキレイになるし、良いんじゃない?」みたいな。--え? じゃあ、今でこそ全国規模のCLEAR'Sって、元々は沢辺りおんの救済プロジェクトなんですか?
沢辺りおん:仕事が無くて出来たユニットです(笑)。なので、私はCLEAR'S全体の総班長(リーダー)でもあるんです。おかげさまで忙しくさせてもらってます。--一ノ瀬さんさんがアイドルになったきっかけは何だったんでしょう?
一ノ瀬みか:私は元々ずっと家に引き篭もりがちで、学校にもあんまり行ってなくて、そんなときにお姉ちゃんに「原宿行こうぜ」って引きずり出されたんですよ。そのとき、お姉ちゃんは彼氏と別れちゃって「お金をどっかで消費したい!」って言ってて、私も何着かお洋服買ってもらったんですけど、その帰り際にスカウトされたんです。元々モデルや女優さんに興味が少しだけあったので、「ワンチャンあるかな?」と思って(笑)話を聞いてたんですよ。そしたらアイドルになることをゴリ押しされて、「いや、アイドルなんて無理だし……」って思っていたんですけど、アイドルになってました。--仕方なくアイドルになったの(笑)?
一ノ瀬みか:最初はそうでした。--先ほどユウユさんは中川翔子さんに憧れてたと仰ってましたけど、2人は尊敬する芸能人とかいたんですか?
沢辺りおん:磯野貴理子さんみたいになりたいと思ってました。--若干影響は感じます(笑)。
一ノ瀬みか:私は真木よう子さんとか堀北真希さん。女優さんに憧れがあったので、見た目からマネしたりしてました。--皆さん、アイドルになるまではどんな女の子だったんですか?
新ユウユ:アイドルになるまではアイドルオタクですね。中川翔子さんはもちろん、中野腐女子シスターズさんのライブにも友達と行ったりして。あと、しょこたんがコスプレをしてライブに来る人に反応するので、自分もコスプレをやったりとか、中野腐女子シスターズさんの甲冑衣装を自分で作って着たりとかして、追っかけやってました。--では、コスプレイヤーでもあったんですね。
新ユウユ:コスプレは最初にしょこたんのライブに行ったときにハマって、コスプレイベントにも普通に行くようになりました。最近は出来てないんですけど……--アイドルオタクになる前はどんな女の子だったの?
新ユウユ:その前はただの根暗ですね(笑)。例えば誰かと3人ぐらいで一緒にいたとしても、一言も発さないで1日が終わるみたいな。挨拶をするってことも出来なくて、学校に行ったら何も言わず席に座って、休み時間は自分の机で寝てるだけ。だから「髪切ったんだね」みたいなことを言うんだ?みたいなことも知らなくて。--どういうこと(笑)?
新ユウユ:コミュニケーションが取れなかったんです。「髪切ったんだね」みたいなことすら言えなかったっていう。「おはよう」も言えない。だからアイドルに出逢うまではずっと自分の中に引き篭もっていたので、話すとしても放課後の吹奏楽部ぐらい。部活が唯一の楽しみでした。--沢辺さんは?
沢辺りおん:すっごい元気な子でしたね。自転車乗り回したり、男の子とドッジボールとかやってる感じの。活発でした。あと、足が速かったです。小学校とか中学校って足が速い子がモテるじゃないですか。だからモテてました(笑)。--一ノ瀬さんは?
一ノ瀬みか:私は新さんと似た感じなんですけど、あんまり学校にも行かないで、音楽聴いたり、ベース弾いたりしてる感じでした。友達は強いて言えば2,3人いるぐらいで、基本的には家でひとりで過ごしてることが多かったです。--一ノ瀬さんは学生さんですけど、学校ではどんな存在だったりするの?
一ノ瀬みか:学校では空気です。元々学校には行きたくなかったし、だから友達もほとんどいなかったんですけど、今は学校に行くと、私がアイドル活動を始めたから寄ってくる人たちがいて、それがあんまり好きじゃないんですよ。うざったいし、喋りたくないなって思うんで、なおさら行かなくなりました。--一ノ瀬さんは誰に心を開くんですか? 学校で友達に会うこともないってなると。
一ノ瀬みか:人に心を開くのは珍しいと思います(笑)。--(笑)
一ノ瀬みか:モノとか出来事とか何か抽象的なものに対しては没頭できるんですけど、人に心を開くのは小さい頃から「難しいな」って思ってます。--それでアイドルグループの中では上手くやれてるんですか?
一ノ瀬みか:グループの中ではわりと。私、元々「ヘン」って言われて孤立していたんですけど、神宿はメンバーが全員揃ってそれぞれヘンなんで馴染みやすいんですよ。だからラクです。--沢辺さんは学生時代は学校でどんな存在だったんですか?
沢辺りおん:結構、中心人物的な子でしたね。合唱コンクールでリーダーっぽいことやったり、その頃から出たがりだったんでしょうね(笑)。--なんでそんな風に育ったんですかね?
沢辺りおん:なんでですかね? 親の血ですかね? 私、弟がいるんですけど、弟は相撲をやっててすごく体が大きいんですけど、ケンカはすごく弱いんですよ。すぐ泣いちゃう感じの子で。その弟が泣いて帰ってくると「誰だ!? 弟、泣かしたのは!」って相手のところに乗り込んだりしてました(笑)。だからワンパク。イラズラ大好きだし、今でもイラズラ大好き。メンバーが一口しか食べてないドーナツを全部食べたりします。--地味にイラっとされるやつですね(笑)。今、自分がアイドルをやっていることをクラスメイトとか周囲はどう思ってるんでしょうね?
一ノ瀬みか:アイドルになって寄ってくる人もいるんですけど、逆にハジかれたりもします。「なんだよ、アイドルって。キモくない?」みたいな感じで。あと、お母さんもそういう人と違った道を進むのをあんまり認めたくない人なので、最初の頃はなかなか認めてくれなくて。なんですけど、お姉ちゃんが俄然やる気になってくれて、私の代わりにお母さんをめちゃくちゃ説得したんです。そういう意味では、わりと恵まれた環境なのかなって思いますね。--お姉ちゃんはなんでそんなに妹をアイドルデビューさせたかったんですかね?
一ノ瀬みか:元々お姉ちゃんも芸能活動がしたかった人なんですけど、彼氏が……(笑)。お姉ちゃん、すごくキレイで可愛いからスカウトもされるんですけど、彼氏が「そういうのはダメ」って止めてて。それで「みかは絶対にやりなよ!」って応援してくれてるんだと思います。--新さんは、アイドルになってから周囲の反応はどんな感じなんでしょう?
新ユウユ:私は両親ともすごく応援してくれてて、特に母は「テレビに出た!」とか「ここに載ってた!」とかすごく喜んでくれて。アフィリアのお店でお仕事している時もそうで、お客さんとツーショットを撮ったりするじゃないですか。その写真を見て「あなた、もうちょっと可愛く映る顔とかしなよ」「ちょっとクマがひどいよ」みたいな(笑)ダメ出しとかもしてくれたり、ずっと応援してくれています。--ただの根暗だったという学生時代のクラスメイトは、アイドルになった新さんに対してどんな反応だったりするんでしょう?
新ユウユ:当時のクラスメイトとはほとんど連絡取ってないんで、私がアイドルになったことは知らないと思うんですけど、知ったらビックリするでしょうね。アイドルになるまでほとんど化粧もしてなかったので、もはや気付かないかもしれない。高校時代の同級生が他のアイドルさんのスタッフをやってて、最初声かけても気付かれなかったんで(笑)。それぐらいアイドルになって人生が180度変わった感じです。--沢辺さんの周囲はアイドルやってる沢辺さんにどんな反応なんでしょう?
沢辺りおん:ウチの家族は「早く売れてね」「今日、いくら稼いだの?」って感じです。--(笑)
沢辺りおん:でもすごく協力的と言いますか、夢を邪魔されたことはないです。「もう辞めろよ!」とか言ってきますけど、それは本心じゃない。気合いを入れてくれてる感じなので、親の愛情は常に感じてます。- < Prev
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関連リンク
Interviewer:平賀哲雄|Photo:石津大助
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