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Chelsy『SistAr』インタビュー

Chelsy 『SistAr』 インタビュー

 キャラも生い立ちもまるで違う三者(AMI(dr,vo)→SHIZUKA(b,vo)→MIO(g,vo))にそれぞれ個別インタビューを敢行。新曲「SistAr」から感じられた三人の絆、ガールズバンドシーン、夢のアリーナツアー等について語ってもらった。

◎AMI(dr,vo)自分の人生を自分のドラムで切り開いていきたい
気になる人たち:ピエール中野、惑星アブノーマル、浮遊スル猫など

--自身ではChelsyってどんなバンドだなと思いますか?

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:うーん……他にはないバンドだなと思います。元々オーディションで結成した3人組で、音楽の趣味とかも一緒な訳じゃなかったんですけど、Chelsyというものをアリーナに立たせるヴィジョンをみんなが描いていて、みんながそこに向かって進んでいる雰囲気があって。普通に音楽を通して知り合ったバンドだったら、音楽性の違いとかでぶつかったりもすると思うんですけど、私たちの場合はアリーナに立つChelsy像をみんなが持っているので、ひとつになって真っ直ぐ向かってる感じがします。

--では、AMIさん自身はどんなキャラクターの持ち主だなと思いますか?

AMI:メンバーの中では一番優柔不断で、ちょっとワチャワチャしているかも(笑)。ヘコんだりするとすぐメンバーに助けてもらったり、一番メンバーを頼ってしまってるかもしれない。

--末っ子キャラ的な?

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:そうかも。MIO(g,vo)のほうが年下なんですけど(笑)、誰よりも感情が表に出てしまいやすい。喜んだり、楽しんだり、悩んだりしている姿をラフに出しちゃうから、みんなに助けられています。

--それは小さい頃から?

AMI:そうですね。元々家族では末っ子なので、ゆったりとお家でも育てられてきて。でも家にいるときと外にいるときは違ってて、家にいるときはめっちゃ暗いです。家族が4人いるんですけど、私以外がずっと喋ってて私はただ聞いてるタイプ。で、ご飯食べたら一人でドラムを叩きに行って、すごく孤独に暮らしてます(笑)。

--そんな女の子が何をきっかけに音楽好きになったんでしょう?

AMI:幼稚園を卒園するぐらいにおばあちゃんがピアノ教室に連れて行ってくれて。私、習い事は人生でピアノしかやってないんですけど、それぐらい音楽だけをやってきていて。で、小学校4年生のときに吹奏楽部に入ってパーカッションを担当するんですけど、そこからスティックを持つようになりました。それで今はドラムをやってるんですけど、キーボードを弾くのは今でも好きで、曲作りも鍵盤でやってます。

--そこからChelsyのメンバーになるまではどんな音楽遍歴を歩んできたんでしょう?

※椎名林檎 - ありあまる富
※椎名林檎 - ありあまる富

AMI:吹奏楽部に入って、そのとき流行っていた音楽、ORANGE RANGEとかにすごく興味を持って。それまでJ-POPは聴いてなかったんですけど、格好良いなと思って、それで中学に入ってからバンドを組むんですよ。で、小学校5年生ぐらいから一人で作っていた曲をバンドで初めて形にして。高校生になってからは椎名林檎さんとか東京事変をすっごい好きになって、同時に久石譲さんとか坂本龍一さんとかも好きで、その辺りから「音楽を通して仕事がしたい」って思うようになるんです。でもどうすればそれが出来るのか分からなくて困っていたときに、友達に「まずは芸能系の方向に一歩踏み入れることが大切なんじゃない?」ってスナップのオーディションに連れて行ってもらって。それがソニーミュージックとみつばち軽音楽部っていう、Chelsyの出発点になるオーディションに繋がっていって。

--写真がきっかけだったんですね。

AMI:そうですね。でもそこで「音楽がやりたいんです」って伝えたら、そこでみつばち軽音楽部を教えてくれて、「わぁ、受けたい!」と思って受けて、Chelsyになりました。

--MIO(g,vo)さんとSHIZUKA(b,vo)さんの第一印象は?

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:MIOは顔合わせの前にたまたまバッタリ会って紹介してもらったんですけど、すごく大人っぽくて、1コ下って聞いてビックリしたんですよ。すごく落ち着きのある女の子だなって思いました。SHIZUKAはChelsyで一緒になる前に、沢井美空さんのPV撮影で初めてお会いしたんですけど、背が高くてスラっとしてて、目が大きくて、「なんだ? この娘は。人形か?」って思いました(笑)

--今はそれぞれどんなキャラクターやミュージシャンだなと感じでいますか?

AMI:MIOは自分を曲げない娘。そこはボーカリストとしてすごく大きな部分であるなと思っていて。あと、あの声はMIOにしか出せない声なので、やっぱり「MIOが歌うとChelsyになる」って思います。SHIZUKAは一番冷静で、客観視ができて、感情を抑えて、自分たちの立場をしっかり分析できる娘。私が「これ、どうしよう!?」って感情的になってると「でもこれはこうでこうだから、こうだよ」って助けてくれる。なので、三角形で例えると三角形のそれぞれ別々の一番端っこにいる感じ。だから良いバランスの関係性だなって思います。頼りになる。

--では、そのChelsyの中で自分はどんなミュージシャンだと自己評価されていますか?

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:純粋に音楽が楽しくて、ドラムを叩いているときもすごく楽しくて、上手く叩けないと「ちくしょー!」ってすごく悔しくもなるけど、それに打ち勝ったときの楽しさはまた大きいものだから。多分、根がマジメなんですよ。みんなにも言われるんですけど、あんまりふざけたこととか、ひねくれたことが出来なくて。マジメに生きてきちゃったので……

--素晴らしいことじゃないですか(笑)

AMI:ハハハ! でもだからこそ練習は自分が納得するところまでやれないと、リハーサルとか行けない。そういうことをもっともっと頑張っていけば、自分にとってもっと楽しい音楽が出来るのかなって思ってやってます。

--ピエール中野ソロプロジェクトでのドラムオーケストラ楽曲「Animus」に参加されていたりもしましたが、どんな経緯で?

※ピエール中野 『Animus』
※ピエール中野 『Animus』

AMI:元々ピエール中野さんのセミナーに行ってたんです。私、そのとき「ドラマーとしてこのままでいいのかな?」ってすごく考えている時期だったんですけど、「ドラムをお仕事にして、自分の叩きたいものを純粋に表現する人ってこんなに凄いんだ?」って感動して。そこでピエールさんとセッションさせてもらったんですけど、その後にレーベルが一緒だったことが判明して、改めてお会いしたときに「あのときのセミナーのプレイを見て、覚えてたよ」って言ってくれたんです。その時期にちょうどドラムオーケストラのお話があって、「やってみなよ」って言って頂いて、何にも分かんなかったですけど(笑)参加させてもらいました。

--そういった場所にも機会があればどんどん出て行きたい?

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:はい! そのドラムオーケストラがすごく楽しくて! 現場の雰囲気も全然分からなくて、知り合いさんも全然いなくて、そこで自分が出来ることって言ったら練習しかなかったから、ひらすら練習をして取り組んだら、やっぱりその分だけ楽しくて。あのとき頑張ったことは絶対自分の為になってると思うし、そのとき会ったドラマーさんたちとは今でも交流があるのでそれも良かったなと思うし、またぜひ外で叩ける機会があれば出て行きたいなって思います。

--そんなAMIさんがChelsyの中でやっていきたいことってどんなこと?

AMI:音楽的なことで言えば、私、今、カウベルとタンバリンと小物、パーカッション類を足しているんですけど、Chelsyの音楽ってポピュラーで、みんなに馴染みやすい音楽が多い。コアと言うよりはお茶の間系なので、もうちょっとその親しみやすさを自分たちなりに表現する為に、もっといろんなものを使っていっていいんじゃないかって自分の中で思っていて。だからパーカッション系はもちろんだし、ドラムのセットの後ろにシンセサイザーとか置いて演奏したら、もっと表現が広がって楽しいんじゃないかなって思って。というか、すごく楽しくなりそう! なので、今、いろいろと企んでます!

--それは実現できそうなんですか?

AMI:……うん!

--(笑)

Chelsy『SistAr』インタビュー

AMI:まずは免許を取らなきゃなって!

--何のですか?

AMI:免許取ったらいっぱい楽器運べるかなと思って。

--あ、車の免許ってこと?

AMI:はい(笑)

--AMIさんから見て今のガールズバンドシーンってどんな風に映ってます?

AMI:音楽の幅がすごく広がってきたなと思っていて。ガールズバンドと言えば、プリンセス プリンセスさんとかSHOW-YAさんから始まって、今はSCANDALさんがワールドツアーを廻れるぐらいの存在になっている。世間的にはそういう認識だと思うんですけど、でも私が今チェックしてるガールズバンドさんって「ガールズバンド」って括れない存在ばかりになっていて、それはすごく刺激になるし、自分たちがもっといろんな音楽をやりたいと思えるきっかけにもなります。

--意識してたり、気になってるガールズバンドっています?

※浮遊スル猫『虚栄心パラドックス』
※浮遊スル猫『虚栄心パラドックス』

AMI:ガールズバンド……っていうよりユニットだと思うんですけど、惑星アブノーマルさんは対バンもさせてもらって、音楽的にも好きです。あと、浮遊スル猫さんはまだ対バンできてないんですけど、実際に対バンできたら刺激を受けるんだろうなと思って、いつも注目してます。

--そうした様々なバンドがいる中で、Chelsyはどんなバンドになっていけたらいいなと思っていますか?

AMI:Chelsyっていうバンドはスターになる。そう決めてて。アリーナツアーってかなり大きなバンドじゃないと出来ないことだし、その為には如何に王道でみんなにとって聴きやすいバンドになれるか。っていうのを必死に考えていかなきゃいけない。今はキャッチーなメロディーを一番重視して考えるようにしていて、一度聴いたら忘れられないような曲をたくさん作って、街で流れたときに「あ、Chelsyだ」って言ってもらえるようなバンドになりたいなって思います。

--そこを目指していく中で今回のシングル『SistAr』は、どんな意味合いを持つ作品だなと感じていますか?

※Chelsy 『SistAr』-music video-
※Chelsy 『SistAr』-music video-

AMI:この曲の歌詞にもあるんですけど、Chelsyは「もう決めたんだから」っていう想いが大きくて。オーディションによって結成されたバンドなんですけど、やっぱり自分たちの実力不足とかもあって、なかなか簡単に進むことができなかった時代がかなりあって、それでも4年目までやって来れたのは、メンバーみんながアリーナに立つChelsy像を持ってるから。だから諦めないんだと思っていて。それを絶対に実現させる為に「もう決めたんだから」前に進もう。みんなで進もう。っていう気持ちがこの『SistAr』にはすごく込められていて……決意の歌です。

--では、最後に、AMIさんの夢や目標がありましたら聞かせて下さい。

AMI:Chelsyとしてはもちろんアリーナツアーなんですけど、ドラマーとしては“ひとりのドラマー”として立っていきたい。“Chelsyのドラム”だけじゃなく“ドラマーのAMI”とも呼ばれるぐらい、自分なりのドラムスタイルを築き上げていきたいなって思ってます。自分の人生を自分のドラムで切り開いていきたい。

--そうして日本を代表する女性ドラマーに?

AMI:なりたい!

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Chelsy「SistAr」

SistAr

2015/05/27 RELEASE
AICL-2872/3 ¥ 1,528(税込)

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Disc01
  1. 01.SistAr
  2. 02.Organ
  3. 03.SistAr -TV mix-
  4. 04.Organ -TV mix-

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