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ベル・アンド・セバスチャン 来日インタビュー
1996年に英グラスゴーで結成されて以来、良質なポップ・ミュージックを紡ぎ続ける唯一無二の存在として世界中から愛されるベル・アンド・セバスチャン。これまで数々の名盤をリリースしてきた彼らが、前作『ライト・アバウト・ラヴ~愛の手紙~』から約4年ぶりとなるニュー・アルバム『ガールズ・イン・ピースタイム・ウォント・トゥ・ダンス』を2015年1月に発表。ヒップホップからインディー・ロックまで幅広く手掛けるベン・アレンをプロデューサーに迎え、米ジョージア州アトランタにてレコーディングされた今作は、ベルセバ特有の美メロや情緒豊かでちょっとシニカルな詞に、70~80年代のディスコ・ミュージックなど多様性溢れるサウンドが注入された意欲作に仕上がっている。アルバムを引っさげ、【Hostess Club Weekender】に出演する為に来日したバンドの紅一点サラ・マーティンとボビー・キルデアに話を訊いた。
僕らが作りたいアルバムを難なく形にしてくれそうだったベンを選んだ
▲ 「Girls in Peacetime Want to Dance」 (Teaser)
――ここ何作かはアメリカでレコーディングを行っていますが、普段とは異なる制作環境の利点というのは?
ボビー・キルデア:普段いる環境だと集中して作品に取り組むのが難しいんだ。特に家族がいると、家事や子供の送り迎えなんかをしないといけないからね。
サラ・マーティン:レコーディング中は、長時間スタジオで過ごすから、プライベートとバランスするのが大変になってくる。ちょっとだけ家に戻って、散らかして、またいなくなったりして、過去のパートナーをすごく怒らせたことも何度もあるし(笑)。作業が終わって朝3時に帰宅して、眠っているところを起こしてしまったり。逆にストレスになってしまうから、家から離れた場所でやった方が有意義だとは感じるわ。
――今回アトランタでレコーディングを行ったそうですが、前作をレコーディングしたLAなどと比べていかがでしたか?
サラ:地元の人々のアクセントが気に入ったわ!
ボビー:食べ物も。
サラ:タコスを沢山食べたわ。
ボビー:アメリカ南部の郷土料理とかメキシカンもよく食べたね。
――サウンドの面でも、南部っぽいヴァイヴだったり、ゴスペルの影響が垣間見れますよね。
サラ:その部分は意識していた。アルバムを手掛けたエンジニアは、その昔ゴスペルの作品が沢山レコーディングされていたスタジオで働いていたから、彼に頼んで知り合いを紹介してもらって。
――ゴスペル・シンガーが参加しているのはそういう経緯だったんですね。ベン・アレンをプロデューサーに抜擢する前から曲作りは行っていたのですか?
サラ:20曲ほど書き上げていたかしら?
ボビー:そうだね。
サラ:他にも何曲かあったけど、それらは未完成で、もう少し手を加えなければならなかった。
ボビー:トータルで30曲ぐらいあった中から20曲に絞って、その内の16曲をレコーディングしたんだ。ボックス・セットには16曲すべて収録されているよ。
――ベンをプロデューサーに選んだ理由は?
サラ:マネージャーの影響が大きいかな。ベンは候補に挙がっていて…。
ボビー:3人のプロデューサーと会って、その中から僕らが作りたいアルバムを難なく形にしてくれそうだったベンを選んだ。最近だとカイザー・チーフスのアルバムを手掛けていて、僕らのマネージャーは彼らのマネージャーでもあるんだ。いい仕事をしてくれたって訊いてたし、実際に会ってみたらすぐに打ち解けて、作業もとてもスムーズに進んだね。
サラ:アメリカでレコーディングする時って、到着した翌日からすぐに作業に入るから、少し頭が混乱した状態で…。
ボビー:パブに直行するみたいな感じ?
サラ:う~ん。何が起こってるかきちんと把握しきれていない分、ガイドしてくれる人についていけばいいから、そういう意味では楽だったかな。あまり深く考えず、思い切って作業をスタートできたから。
――実際のレコーディングはどれぐらいかかりましたか?
ボビー:6週間ぐらい?
サラ:スチュアート、スティーヴィーと私は、ミキシングにも立ち会ったから8週間いたわ。レコーディング自体は5週間ぐらいで、いつもと大体同じぐらいの期間だったかな。
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リリース情報
ガールズ・イン・ピースタイム・
ウォント・トゥ・ダンス
- ベル・アンド・セバスチャン
- 2015/01/14 RELEASE
- [BGJ-10229 定価:¥2,561(tax in.)]
- 詳細・購入はこちらから>>
関連リンク
ガールズ・イン・ピースタイム・ウォント・トゥ・ダンス
2015/01/14 RELEASE
BGJ-10229 ¥ 2,608(税込)
Disc01
- 01.Nobody’s Empire
- 02.Allie
- 03.The Party Line
- 04.The Power of Three
- 05.The Cat with the Cream
- 06.Enter Sylvia Plath
- 07.The Everlasting Muse
- 08.Perfect Couples
- 09.Ever Had a Little Faith?
- 10.Play for Today
- 11.The Book of You
- 12.Today (This Army’s for Peace)
- 13.Born To Act (Japan Bonus Tracks)
- 14.Two Birds (Japan Bonus Tracks)
- 15.Piggy In The Middle (Japan Bonus Tracks)
- 16.A Politician’s Silence (Japan Bonus Tracks)
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