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ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー (5SOS) 初来日インタビュー
豪シドニー出身の4人組ポップ・ロック・バンド、ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー(5SOS)。同じ中学の同級生だったルーク・ヘミングス、カラム・フッド、マイケル・クリフォードによって2011年に結成、人生初のライブを演奏した後にアシュトン・アーウィンが加入し、本格的に活動を開始する。YouTubeでポップ・ソングのカヴァーを公開しながら、ホット・シェル・レイのオープニング・アクトを務めるなど地道にライブ活動を行っていた彼らにとって大きな転機となったのが、ワン・ダイレクションによる【テイク・ミー・ホーム・ツアー】のオープニング・アクトへの大抜擢。そして12か月間に及ぶワールドツアーの過密なスケジュールをこなしながら、デビュー・アルバムの制作をスタートさせる。
2014年3月にリリースされたデビュー・シングル「She Looks So Perfect」は、本国をはじめ、イギリスやスコットランドなどで1位に輝き、世界55か国のiTunesで1位を獲得。さらに勢いを増した彼らは、同年7月にデビュー・アルバム『ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー』を発表し、米ビルボード・アルバム・チャートで初登場1位を記録。オーストラリア出身のバンドによるデビュー作としては史上初の全米1位を記録するという快挙を成し遂げる。そんな5SOSが遂に初来日し、初となる単独公演に加え、ワン・ダイレクションのジャパン・ツアー東京公演でオープニング・アクトを務めた。1週間に及ぶ滞在を十分に満喫した彼らが滞在最終日に、初めての日本、既に制作中のニュー・アルバムや今後の野望についてたっぷりと話してくれた。
日本の観客については事前に色々な話を訊いていたんだ
「とっても静かだ。」ってみんな言ってたけど、まったく正反対だった!
――初めての来日ということですが、1週間以上滞在していた中で何がハイライトとなりましたか?
ルーク・ヘミングス:ロボット・レストラン!
アシュトン・アーウィン:あそこは楽しかったね!あとカツカレー。
ルーク:そう、カツカレー。
カラム・フッド:カツカレーって(笑)。
マイケル・クリフォード:え、マジかよ!?ディナーじゃなくて、ランチで食べたカツカレーが?
アシュトン:普通のカジュアルなランチだったけど…。
ルーク:美味しかったんだ。
マイケル:秋葉原のすべて。僕が一番興奮した場所!
アシュトン:日本の人々。みんなすごくクールで個性的だし、礼儀正しい。
ルーク:手もちゃんと洗うし。清潔なのは大事だよ(笑)。
――他に、日本の文化で驚いたことはありますか?
アシュトン:車があまりいないよね。
――え、そうですか?
アシュトン:東京だけでも1500万人ぐらい住んでるって訊いてたから、空から車が降ってくるような凄まじい状況なのかと思ってたら、全然普通だったから(笑)。
カラム:それにクリーンだよね。今まで訪れた国の中で街が一番きれいだと思う。
▲ 「What I Like About You」 (Live)
――2月25日に行われた初の単独公演も大成功に終わりましたね。メンバー自身もMCで「最高のショーだった。」と言っていましたが、改めて感想を教えてください。
カラム:本当に最高!再びスタート地点に立ったような気分になったよ。初めて来た日本で行った、初めての単独ライブだったから。ライブをやるのも3か月ぶりで、メンバー全員すごく楽しみにしていたんだ。実は、日本の観客については事前に色々な話を訊いていたんだ。「とっても静かだ。」ってみんな言ってたけど、まったく正反対だった!
アシュトン:すっごく熱狂的だったね。
ルーク:超盛り上がって…。
マイケル:一緒にパーティーしてくれた。
ルーク:とても嬉しいことだよ。アリガトウ!
――日本のような遠い国に来て、観客全員が自分たちの曲をシングアロングしてる光景は嬉しかったのでは?
アシュトン:うん、大声で一緒に歌ってくれた。しかも、すべての歌詞を完璧に歌えたよね。
ルーク:感心しちゃったね。
マイケル:英語が母国語でない国の人々が僕らのことを好きって言ってくれるのは、本当にアメイジングだよ。僕自身、自分と同じ言葉を話さないバンドに、これほどの情熱を注ぐことができるとは思えないから、すごく嬉しい。アルバムを買って、ちゃんと聴いてくれているっていう証拠だよね。
ルーク:来日に合わせてリリースされた来日記念盤は、個人的にトラックリストが一番気に入ってるんだ。
カラム:そうそう、好きな曲が全部収録されてるから。
――現在担当してる楽器を演奏し始めたのはいつ頃ですか?
カラム:僕は元々ギターを弾いていたんだけど、バンドに加入した時にベーシストに転身したんだ。
マイケル:よくありがちなギタリストからベーシストになることを無理矢理転強いられたメンバーなんだ。当時カラムのギター・プレイは最悪だったから(笑)。
カラム:マジ最悪(大笑)!
マイケル:僕とルークはギターを弾き始めてから少し時間が経っていたけど、カラムの場合はまだ日が浅かったから。でも、ベーシストへ転身した途端にベースのことが大好きになったんだよな。ルークは、いつからギター弾いてるんだっけ?
ルーク:10年前ぐらいかな。11歳半だったと思う。
マイケル:確か5年生の時のはずだよ。僕はその1年後に始めたから。
――最初は、どういった曲で練習していたのですか?
ルーク:サバイバーの「Eye of the Tiger」とかディープ・パープルの「Smoke on the Water」。
マイケル:僕は、レッド・ツェッペリンの「Stairway to Heaven」からいきなり始めたんた。
――超チャレンジャーじゃないですか!
マイケル:でしょ(笑)。でもヒドイもんで、まったく弾けなかった。今だってちゃんと弾けるか怪しいところだね。
ルーク:僕が最初に学んだのはメタル・ソングばっかりで、今演奏してる曲とは少し違うから変な感じだよ。
――アシュトンはどうですか?
アシュトン:僕は13年ぐらいかな。
――お父さんもドラマーなんですよね。
アシュトン:そうそう、叔父もドラマーだよ。
マイケル:そういう家系なんだ。
アシュトン:歌い始めたのは5年前ぐらいかな。自分に自信が持てないと人前で歌うのは難しいよね。それに12、13歳で人前で歌いたがる子供なんて、あまりいないと思うし。
マイケル:その点では、僕もまだ怖い部分があるな。
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自分のアイディアを真剣に受け入れてもらえるか不安だったから、
あまり自分の意見を言いたくなかった
▲ 「The A-Team」 (Ed Sheeran cover)
――元々は、ポップ・ソングをアコースティックでカヴァーしていましたが、現在のバンド・サウンドに辿り着くまでどれぐらいかかりましたか?
アシュトン:すごく時間がかかった。他のバンドと異なる部分を見い出すのは、とても時間がかかるプロセス。何もない白紙の状態から、アコースティック・ギターを手にして、バンドをやろうっていう風にスタートしているから、5SOS特有のユニークさが見つかるまで大変だった。
マイケル:当時アコースティック・カヴァーをやっていたのは、バンドとして一緒に演奏する時にエレキよりアコギの方が断然上手かったからなんだ。バンドとして、なんとなく形になるまで何か月も毎日練習しなきゃいけなかった。その後いくつかツアーのオファーをもらったけど、みんながライブを観に来てくれるまでも結構時間がかかった。観客が増えてきてからは、常にツアーをしてるけど。
――5SOSとして一番最初に演奏したライブについて教えてください。
マイケル:僕は最悪だと思ったけど、アシュトンにとってはすごく印象的だったんだ。
アシュトン:これまで演奏したライブの中で一番最高で、同時に最悪でもあった。そのライブでバンドとしてスタートを切ったんだ。
マイケル:実はそのライブを演奏した時、アシュトンはまだメンバーじゃなくて…なんとなく一員ではあったけど、まだ正式なメンバーじゃなかった。ライブが終わって、来てくれたファンと話していた時にカラムが“プロポーズ”したんだ。
――“プロポーズ”(笑)?
マイケル:そう、跪いて「アシュトン、バンドに入ってくれないか?」って(笑)。
カラム:すごく変な感じだったよ。その前に1度しか会ったことがなかったから。
マイケル:それはカラムがリハに来ないから悪いんだろ~!
アシュトン:バンドに入る前からメンバーと結婚するような感じだった(笑)。そんな経緯で、その日バンドに加入することになったから、僕にとってすごく特別な日になったんだ。初めてステージに上がって演奏するのは最高の気分だったよ。観客は11人しかいなかったけど。
――11人って、ジョークですよね?
マイケル:ちょっと待てよ、12人だろ。
一同:(大笑)。
2015.02.25 5 Seconds of Summer @ 赤坂BLITZ / Photo: Masanori Naruse
――その半分はメンバーの家族とか?
アシュトン:いや、親すら来てなかったと思うよ。
マイケル:うちの両親も来てないな。
カラム:僕のとこも…。
ルーク:うちはちゃんと来てくれたよ(笑)。
――初めて一緒に曲作りをした時のことは憶えていますか?
ルーク:すごく昔のことのように感じるね…。
カラム:地元オーストラリアで、3年前ぐらいに始めたんだ。僕ら結構シャイだから、最初は書くペースが遅かった。というのも、自分のアイディアを真剣に受け入れてもらえるか不安だったから、あまり自分の意見を言いたくなかったんだ。それに1つの曲を形にしていくのも初めての経験だったし。でも何度かやるうちに、少しづつ自信がついていった。ソングライティングについて学ぶのは、とても興味深かったね。
――そのプロセスを経て発見したソングライティングの面白さというのは?
ルーク:僕が気に入ってるのは、たとえどんなに小さなアイディアでもセッションを重ねていくことで、1つの曲になるところだね。
アシュトン:全員音楽の捉え方が違うのも面白いよね。たとえば、僕はリフを聴くと、それを元に曲の全体的なサウンドが思い浮かぶんだ。メロディとかではなくって、サウンドを思いつく。そういったプロダクションに関する部分やレコーディング自体にもすごく惹かれるね。
――バンドの場合、フロントマンやリーダー的な人物がいることが多いですが、5SOSのメンバーは全員歌えて、演奏ができ、曲作りにも参加していますよね。
アシュトン:このバンドにとって、それが一番自然なんだ。全員同じようにバンドに貢献しているし、他のメンバーより興味がある部分があれば、それを探究することも可能だ。たとえば、マイケルは僕よりヘヴィーな曲を書くのが得意で、その反対に僕は絵を描くのが好きだから、バンドのアートワークに携わっている。そういったことがすべて組み合わさって、5SOSというバンドになるんだ。
マイケル:アシュトンが言ったように、それは僕らにとって自然なことだけど、その中でも得意なことと不得意なことがある。僕は世界一アートのセンスがなくて、棒人間を描くのもままならないから、アートワークは彼らに任せてる。メンバー1人、1人にそういう個性があるところが、ファンに受けているんだと思う。メンバー個々のキャラに共感して、好きになるって言う感じかな。
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「バンドに入ったのはいいけど、バンドとして活動しなきゃ、意味なくない?」
▲ カラム・フッド
Photo: Masanori Naruse
――キャラの話が出たので、お互いにどんな印象を抱いているか教えてください。
マイケル:じゃあ、カラムから行こうか。カラムは寡黙で、これはいつも言うことなんだけど…。
カラム:おい、変なこと言うなよ(笑)!
マイケル:バンドきっての変人なんだ!でも、それをうまく隠してる。
カラム:変人じゃないって!絶対に。
アシュトン:カラムは、とにかく可笑しくて、僕の知り合いの中でもトップクラスだね。変な顔だし。
一同:(大笑)。
ルーク:いつもボソッと面白いことを言うよね。
▲ アシュトン・アーウィン
Photo: Masanori Naruse
マイケル:次はアシュトン。アシュトンがバンドに加入したことで、バンドの活動に拍車がかかったね。
アシュトン:僕のせいでバンドが仕事みたいになっちゃって、みんなにとってつまんなくしちゃったんだ・・・。だってバンドやりたいんだったら、ちゃんと練習しなきゃダメだろ。
マイケル:ちょっと怒ってて面白かったよな。「バンドに入ったのはいいけど、バンドとして活動しなきゃ、意味なくない?」って言いだして。
ルーク:そう、僕とマイケルがFIFAのゲームばっかりしてたら「お前ら本当に音楽作る気あんの?」って。
マイケル:父親のようで、母親のような存在でもある。
アシュトン:「1年に1回ビデオを投稿するだけじゃダメだ。もっともっとやらなきゃ。」とかね。
カラム:それと、すごくアーティスティックだね。
マイケル:基本イイ奴で、髪形も最高。
カラム:美脚だし。
マイケル:上腕二頭筋も凄い。
ルーク:リズム感もいい。
マイケル:ちょっとスーパーマンぽい。
アシュトン:それはないね。
カラム:いや、似てるよ~。
マイケル:似てる、似てる。
――今日は眼鏡をかけてるから、余計に似てますよね。
カラム:ほらね。
マイケル:そっくりだよ。
▲ ルーク・ヘミングス
Photo: Masanori Naruse
――じゃあ、次はルーク。
カラム:今の笑い方が、ルークを象徴してるよね。
アシュトン:『Annoying Orange』に口がそっくり。
マイケル:彼はバンドのベイビーだね。文句ばっかり言ってるのの相手しなきゃいけないんだ。なんて説明したらいいのかな…ルークの両親はすごく過保護なんだよね。
アシュトン:そんな彼を親元から引き離して、ツアーに出ることで悪影響を与えた!
(カラムがスマホで検索した『Annoying Orange』の画像をみんなに見せる)
ルーク:似てるかも!
マイケル:すっげぇ似てるじゃん!
一同:(大笑)。
カラム:メンバーの中で一番大人な対応をすることもたまにある。バンドのビジネス・サイドに携わっているんだ。
アシュトン:すごく頭が切れるよね。
ルーク:高2の時に、ビジネスの授業を受けたからね。
アシュトン:そこで学んだことをバンドに応用してるってわけだね。
▲ マイケル・クリフォード
Photo: Masanori Naruse
――最後になりましたが、マイケルは?
ルーク:マイケルはクールだね。
カラム:バンドに“ロックさ”をプラスしてくれる。
アシュトン:それも、すごく紛らわしい方法でね。と言うのも、マイケルは超オタクなんだけど…。
カラム:同時にエッジィなんだ。
ルーク:確かにマイケルがいない3人だけの写真だと超普通に見える。
アシュトン:マイケルは、Skittles(スキットルズ)のようにバンドに色彩をプラスしてくれる。
カラム:僕らがカップケーキだとしたら、マイケルはその上にかかってるスプリンクルだ。
ルーク:いいギタリストだしね。
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Live Photo: Masanori Naruse
バンドとして成長過程にあるから、
次のアルバムでもブーイングされる余地はもう少し残ってる
――デビュー・アルバムが、本国オーストラリアをはじめ、アメリカ、イギリスなど世界中で大ヒットしたことには驚きましたか?
ルーク:う~ん。自分たちのファンがどんな作品を望んでいたかは理解していたから、彼らに気に入ってもらえたという点では驚かなかったけど、それ以外の人々にもリーチできたのは驚いたね。そのおかげでファンが増えていったのは喜ばしいことさ。
アシュトン:世界中の人々に自分たちの音楽が好かれることはすごくクールだし、様々な国に行って音楽を演奏できるのは最高。みんなのもとにパーティーを持って行けるから!
――様々な賞も受賞していて、イギリスの老舗ロック専門誌『Kerrang!』主催のアワードでは、「最優秀インターナショナル新人賞」を受賞しましたよね。ちゃんとしたロック・バンドとして受け止められて嬉しかったと思いますが…。
一同:もちろん!
カラム:なぜ僕らが受賞したのかまったくわからないけど(笑)。
アシュトン:名前が発表された瞬間にブーイングの嵐が起ったって訊いたよ。人を怒らせるのって面白いよね。
カラム:怒るってことは、僕らに少しでも興味がある証拠だと思うし。なんとも思ってなかったら、特にリアクションしないからね。
ルーク:『Kerrang!』誌に載ってるバンドで好きなものもあるけど、読者に好かれるために自分たちを変えようとは思わない。それだったらアウトサイダーとしてブーイングされた方がマシだから。
アシュトン:それが理解できないのであれば、それはそれでしょうがないんじゃないかな。それに僕ら自身楽しんでやってるから。一緒に仕事をしてるプロデューサーやソングライターは、僕らのことをちゃんとしたバンドだと思ってくれてる。部屋の隅で僕らをブーイングしてる奴らは、バンドのことをちゃんと知らないだけで、知るための時間が必要なだけだと思う。そういうのって一晩で起ることじゃないからね。
マイケル:まだデビュー・アルバムをリリースしたばかりで、バンドとして成長過程にあるから、次のアルバムでもブーイングされる余地はもう少し残ってると思うよ(笑)。
2015.02.25 5 Seconds of Summer @ 赤坂BLITZ / Photo: Masanori Naruse
――NMEアワーズで「ワースト・バンド賞」を受賞した時も、うまく対応してましたしね。
マイケル:あれは超可笑しかったよね。だって僕らの前に同じ賞を受賞したのがThe 1975でしょ。去年出てきたバンドの中でトップクラスのバンドの一つだから、彼らから賞を奪うことができて、むしろ光栄だね。
カラム:いいバンドだよね。
ルーク:The 1975ってみんな好きなんだと思ってた。
――The 1975のように女の子のファンがたくさんいるのは、硬派なロック好きから嫌煙されるポイントでもあるからじゃないですかね。
マイケル:でも、それって変だよね。女の子のファンがたくさんいるとロック・バンドとして扱われないなんて。
カラム:バンドって女の子たちがいるから成り立ってることが多いし。
アシュトン:女の子がいない世界なんて考えられない。僕は、女の子たちがライブに来てくれなくなったら、ライブなんてやりたくないね(笑)!
カラム:確かに30代のおっさんばっかりの観客の前では演奏したくないよね…。
マイケル:僕らラムシュタインじゃないんだしさ。
一同:(大笑)。
――では、これまで一番役に立ったと感じるアドヴァイスは?
マイケル:グッド・シャーロットのベンジーとジョエル・マッデンからもらった「自分のアルバムだっていうのを忘れないことと、自分たちの音楽に忠実である続けること。」という言葉だね。一番大切であると同時に実行するのが一番難しいことだと思うから。
カラム:アドヴァイスではないけれど…ベンジーとリハをしていた時に言われてからずっと忘れていないのが、自分たちのショーに“見どころ”をつくることの重要さ。
アシュトン:その話を補足をすると、バンドとして常にメッセージを持たなければならない。自分たちが信じ、伝えたいことを明確にするんだ。ライブを楽しんで欲しいとか、どんな小さなことでも構わない。みんなに足を運んでもらう理由を作らないとダメなんだ。なぜ僕らの音楽を聴くために、この会場に集まったのかというね。
ルーク:みんながすごくいいことを言っちゃったから、あれだけど…先日お父さんから来た「東京は楽しむための場所だ。」っていうメッセージは、いいアドヴァイスだったと思う(笑)。
マイケル:後は、毎回ステージに上がる前にギター・テクが言う「クソみたいな演奏はするなよ。」っていうアドヴァイスだな(笑)。で、みんなでフィストバンプしてステージに上がる。
カラム:かれこれ50ショーぐらい連続で言われ続けてるよね。
アシュトン:そう、言われると絶対笑っちゃうけど。
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あと何枚かアルバムをリリースしたら、
自分たちでプロデュースも手掛けてみたい
――新曲を制作している姿をTwitterやFacebookなどへ頻繁に投稿していますが、既にニュー・アルバムの制作に着手しているのですか?
アシュトン:うん、新曲作りに熱心に取り組んでて、すごく楽しいよ。今後どういう方向に進もうか探究しているところで、新曲が集まって、それらをレコーディングして、ニュー・アルバムを形にしていくのが待ちきれないんだ。
――デビュー・アルバムが大ヒットすると、2ndアルバムの制作に手古摺るバンドも多くいますが、順調に進んでいるようで何よりです。
アシュトン:そうだね。でもデビュー作以上のものを作れると確信しているから。デビュー当時よりアルバム制作について知識が増えているし。
ルーク:1枚とは言わず、10枚アルバムが書けるぐらいの経験もした。
マイケル:正直、僕はこのプロセスを再び始めることは少し怖かった。だって、最高の曲を集めたアルバムをリリースしたばかりだし。でも、それ以上にいい曲が生まれているから、すごくエキサイティングだし、こんなにも素晴らしい人々と一緒に曲作りをできるなんて恵まれてるって感じる。
ルーク:1stアルバムのためにたくさん曲を書いたから、当たり前だけどアルバムに収録する曲を選ばなければならなかった。その時バンドして気に入らなくて、ボツにした曲も多かった。けれど、今回は仕上がった曲が15曲あるとしたら、そのうちの12曲をアルバムに収録してもいいと思えるような出来だから、ソングライター、バンドとしていかに自分たちが成長したかを物語っているんじゃないかな。
――デビュー作を制作する上で学んだことで、新作に応用しているのは?
ルーク:ソングライターとして自分を信じること。自分たちのバンドで、自分たちのファンだから、僕ら以上にファンのことを理解している人間はいない。でも自分より経験のあるソングライターの意見を聞くことも重要だね。
マイケル:ちょっと矛盾してるように聞こえるけど…自分を信じることも、他の人の意見を受け入れることも大事だってこと。
――建設的な批評は有効な場合も多いですからね。
ルーク:そうだよね。
アシュトン:そういったことに対してオープンであることで、物事の進むスピードも変わってくるから。
――アルバム制作において、今後より探究していきたいプロセスはありますか?
アシュトン:あと何枚かアルバムをリリースしたら、自分たちでプロデュースも手掛けてみたいね。すべてのプロセスがとにかく楽しくてしょうがないんだ。だから、もっともっと経験を積んで、いい作品が作れるようになったら、いずれは全部自分たちで出来ればと思ってる。
――さっき少し話に上がったマッデン兄弟とも再びタッグを組んでいるようですが、「Amnesia」級の名曲を期待していてもいいでしょうか?
アシュトン:あの曲には、彼らのハートとソウルが詰め込まれていて、とてもビューティフルな曲だから、僕らも演奏するのが大好きな曲なんだ。
ルーク:今回は何曲か一緒に書いたんだ。どの曲が収録されるかまだ分からないけど…。
アシュトン:14曲すべて「Amnesia」のような曲とはいかないけど、1曲はああいう感じの曲になるかもね。
――分かりました。新たなコラボレーターは、今のところどれぐらいいるのですか?
マイケル:オール・タイム・ロウの前作を手掛けているマイク・グリーンと最近曲作りをしたよ。後は、SUM41のデリックとか…。
カラム:チャド・クルーガー(ニッケルバック)。
ルーク:ジョッシュ・ラムジーも。
アシュトン:ボニー・マッキーもそうだね。それぐらいかな。
▲ 「I Miss You」 (Blink 182 cover)
――かなり豪華なメンツですが、メンバーが憧れるミュージシャンには全員会えましたか?
ルーク:ほぼ全員会えたかな。
マイケル:後は、ブリンク182とグリーン・デイを残すのみだね。
アシュトン:デイヴ・グロールにも会って、一緒にビールを飲んだんだ。オーストラリア人にとって、誰かと打ち解けるために一緒にビールを飲むことは必須だから、ラガーを通じて仲良くなった。
カラム:そう、映画『アバター』で髪を繋げることみたいに。
アシュトン:面白い話をたくさんしてくれたけど、好きすぎてチビっちゃいそうだったから、会話をつなげるのが大変だった(笑)。
マイケル:デビュー作でもそうだけど、新作では憧れのヒーローたちとよりガッチリコラボできてすごくクールだよね。さっき名前が挙がったジョッシュ・ラムジー、アレックス(オール・タイム・ロウ)、デリックとか。
――最後に今年の目標、野望をお聞かせください。
アシュトン:今年は初のアリーナ・ヘッドライン・ツアーを控えているんだ。みんなの記憶に一生刻まれるようなライブにしたいね。僕らのライブを観るのは多くの人にとって初めての経験だと思うし、これまでにたくさんのライブに足を運んでいると思うから、その期待に負けないような演奏で応えたい。みんなが観に来てくれるのはすごくクールなことだから、素晴らしいライブをしないとだよね。3日間連続で公演を行うこともあって、半端ない量のドラムを叩かないといけないから体力づくりをしなきゃいけないんだ。
ルーク:そして、デビュー作よりもいい2ndアルバムをリリースしたい。
アシュトン:うん。この先何年も演奏するのを楽しめるような曲を今作りたいよね。1stアルバムの曲をライブで演奏するのは楽しいけど、もう少しロックな、ライブ感のある曲が作りたいね。
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ファイヴ・セカンズ・オブ・サマー
2015/02/18 RELEASE
UICC-10018 ¥ 2,420(税込)
Disc01
- 01.シー・ルックス・ソー・パーフェクト
- 02.ドント・ストップ
- 03.グッド・ガールズ
- 04.キス・ミー・キス・ミー
- 05.18
- 06.エヴリシング・アイ・ディドゥント・セイ
- 07.ビサイド・ユー
- 08.エンド・アップ・ヒア
- 09.ロング・ウェイ・ホーム
- 10.ハートブレイク・ガール
- 11.イングリッシュ・ラヴ・アフェア
- 12.アムニージア
- 13.ジャスト・セイイング (初国内盤化ボーナス・トラック)
- 14.デイライト (初国内盤化ボーナス・トラック)
- 15.ラップド・アラウンド・ユア・フィンガー (初国内盤化ボーナス・トラック)
- 16.ディスコネクテッド (初国内盤化ボーナス・トラック)
- 17.ホエアエヴァー・ユー・アー (初国内盤化ボーナス・トラック)
- 18.ソーシャル・カジュアルティ (ボーナス・トラック)
- 19.ネヴァー・ビー (ボーナス・トラック)
- 20.ヴードゥー・ドール (ボーナス・トラック)
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