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ケリー・クラークソン新作『ピース・バイ・ピース』独占先行試聴
ケリー・クラークソンが3月25日にリリースする最新アルバム『ピース・バイ・ピース』。ビルボードジャパンではこれを記念して、アルバムの中から5曲を独占で先行試聴を実施!
妊娠中のレコーディングという“挑戦”
2002年のデビュー以来、初代「アメリカン・アイドル」としてアメリカを代表する世界的スターであり続けてきたケリー・クラークソンの、6作目となるニュー・アルバム『ピース・バイ・ピース』がリリースされる。現在この新作からのキャッチーなファースト・シングル「ハートビート・ソング」がヒット中だが、グラミー賞で「ベスト・ポップ・ヴォーカル・アルバム」を受賞した前作『ストロンガー』以上に力強く、高揚感に溢れ、多くの人々の胸に響く強力なメッセージの数々を内包した素晴らしい作品だ。
『ストロンガー』の発表から約3年半の歳月が流れたが、ケリーはこの間にツアーを行いながらベスト・アルバム『グレイテスト・ヒッツ:チャプター・ワン』とクリスマス・アルバム『ラップト・イン・レッド』をヒットさせ、『Duets』というスター誕生番組のメンターとしてTVにも出演するようになり、プライベートでは婚約、結婚、出産と世間の注目を集める三大イベントを一気に駆け抜けた。おかげでアメリカでは以前よりも頻繁にその姿をみる機会があり、彼女の曲も絶え間なく世に流れていたので、あまりブランクを感じない。しかしながら、今回のレコーディングはケリーにとってかなりの挑戦だったようだ。
「このアルバムの99%は、私が妊娠中にレコーディングをしたの。面白い体験だったわ。すごく調子がいい日もあれば、赤ちゃんが横隔膜の上に乗っちゃって、歌うことをすごく楽しくて、難しいことにしてくれた日もあって。でも、彼女が一番先に曲を聞いたんだもの、ある意味クールな体験だったわ。妊娠中、吐かないでいられる時がどんなに素晴らしいかを説明するのは難しいけどね!」
そんな苦労を微塵も感じさせないほど、今作のケリーのヴォーカルはエモーショナルでダイナミックで、そして強力だ。「妊娠していてホルモンに影響されていたから、それぞれの曲の感情に合わせて感情的になるのがすごく楽だったのよ」と、彼女らしいポジティヴな説明をしている。
本当にハッピーなエンディング
今回は『ラップト・イン・レッド』で初めて共作した売れっ子プロデューサーのグレッグ・カースティンと再び組んで作詞作曲を行い、その他に個性派シンガーとして人気を誇るシーアや、マシュー・コーマ等、新しいシンガーソングライター達の曲にも取り組んだ。その結果、『ピース・バイ・ピース』は、かつてないほどに多様でフレッシュなサウンドに溢れたポップ・アルバムに仕上がった。
「バラエティに富んでいるという点では、このアルバムもこれまでの作品と同じよ。ジョン・レジェンドとのデュエット曲「ラン・ラン・ラン」は、ソウルフルでセクシーだけれど苦悩に満ちているっていう、素敵なミックスなの。「テイク・ユー・ハイ」は高揚感のあるダンス曲で、レイヴみたいな感触があるわ。それから、「ピース・バイ・ピース」は、ストレートなポップ・ロックだけど、とても真剣なメッセージが込められているの。こういった様々な要素が入った作品で、私のアルバムはいつもそういうものだった。同じような曲を12回繰り返すようなアルバムは絶対に作りたくないの。どの曲も同じサウンドのアルバムを買うと、騙されたみたいな気がするもの。それで、このアルバムを『ピース・バイ・ピース』と呼ぶことにしたのよ。様々な私のピースが、散りばめられているから」
アルバム・タイトルを決めた理由についてケリーはこう語ったが、グレッグと共作した「ピース・バイ・ピース」が、今作の中で特にパーソナルな曲になっていることも、大きな決め手になったに違いない。この曲でケリーは、かつては思い描くことができなかった結婚と出産を通して、少しずつ心の平安を得ていった様子を正直に綴っている。
「アルバムを聞いた人が、他の曲よりもその内容に惹かれるのが、大体この曲だったの。とても真剣な曲だけれど、同時に悲しいだけの曲じゃなくて、本当にハッピーなエンディングになっているわ。それって、私にとっては新しいことだったの」
期間限定ビルボードジャパン独占先行試聴
様々なサウンドをまといながらも、全てがケリーにとってリアルな物語であると同時に、私達が共感できる普遍性も持ち合わせている『ピース・バイ・ピース』。今回特別に試聴可能になった5曲で、過去最高に進化、成長したケリー・クラークソンの凄さを一足先に感じてみて欲しい。
リリース情報
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Text:鈴木美穂
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