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AZU『Co.Lab』インタビュー
人生詰め込んじゃったコラボアルバム、完成。
蒼井そら、urata naoya(AAA)、SEAMO、JAZZY BLAZE、TAKANORI(LL BROTHERS)、DEPAPEPE、BU-NI、YU-A、今井洋介、草川瞬(BRIDGET)、TSUYOSHIといった錚々たる顔ぶれが集結した初のコラボレーションアルバム『Co.Lab』。その1曲1曲、1組1組のエピソードを全部語ってもらった。
「私、もう死ぬのかな?」って思うぐらい(笑)幸せを感じて
--あけましておめでとうございます。アルバム『WINTER LOVE BEST』のインタビュー以来約1か月ぶりですが、この年末年始はどんな風に過ごしていたんですか?
AZU:大晦日はそら(蒼井そら)と過ごしてました。ウチで鍋とかして、年越しそばとかおせち料理とかも作って。31日のちょうど21時ぐらいに地方から帰ってきてて、2人とも一緒に過ごす人いない感じだったから(笑)、「じゃあ、ウチに集まろう」って誘ったんです。で、朝まで飲んで、初詣行って、日の出見たりして。あとは、年末年始はほとんど仕事してましたね。丸1日休めたのは1月2日ぐらいで、その日はずっと『バイオハザード』してました。--正月から(笑)。
AZU:そう。『バイオハザード』の5と6を全クリするっていう(笑)。で、Sクラスにする作業をずっとしてた。--それ以外はアルバム『Co.Lab』の制作?
AZU:そうですね。あと、そのプロモーション。--今回リリースされる初のコラボレーションアルバム『Co.Lab』は、素敵なアーティストたちとの出逢いによって完成しました。蒼井そら、urata naoya(AAA)、SEAMO、JAZZY BLAZE、TAKANORI(LL BROTHERS)、DEPAPEPE、BU-NI、YU-A、今井洋介、草川瞬(BRIDGET)、TSUYOSHI、これだけの顔ぶれと1枚のアルバムを作ろうと思ったのは?
AZU:ずっとこういうコラボレーションアルバムを出したくて。今までフィーチャリングでいろんなアーティストと共演はしてきたんだけど、一緒にイチから作品を創っていくコラボをした記憶はあんまりなくて。だからやってみたかったんです。自分を成長させる為にじゃないけど、また新しいAZUを見せられるんじゃないかなっていう期待感がすごくあって。で、全部新曲のコラボアルバムを出せるタイミングを見計らっていたら、たまたま今回シングルを出していなかったんで「今だ!」と思い、「コラボレーションアルバムをやりたいです」ってお願いして出させてもらった感じです。--ただ、これだけのアーティストとコラボするってなると、まずブッキングするだけでも大変ですよね?
AZU:「出したいな」と思ったときにたまたまシングルがなかったのも私的には「運命だな」って思ったんですけど、今回のコラボはすべて私から直接声をかけていて、それもその場で「いいよ!」みたいな。みんな「やろう!やろう!」って返答してくれて。中には今まで散々「フィーチャリングしたいね」「コラボしたいね」って言ってきたのに実現できなかった人もいるんですよ。でも今回は「コラボレーションアルバムでコラボしてよ」ってお願いしたらみんな即OKで。だからこのタイミングに運命を感じました。--そのコラボレーションアルバムの仕上がりを聴いたときはどんな印象を?
AZU:「私、もう死ぬのかな?」って思うぐらい(笑)幸せを感じて。これだけたくさんのアーティストが参加してくれて、何事もなく無事にリリースできるのって奇跡に近いと思うし、何より愛情をみんなからたくさんもらったなと思っていて。「みんな、私のこと大事に思ってくれてるんだ!」ってすごく幸せな気分になれる制作とレコーディングだったんですよ。だから仕上がりを聴くと「あー、このときこうだったなぁ」「あのとき、こうやって言ってくれたなぁ」って思い出すし、愛がいっぱい詰まったアルバムになったなぁって感じます。誰ひとり何ひとつ文句を言うこともなく、でもお互い尊重するところは尊重し合って、すごくクリエイティブな作業が出来たと思う。--でもそれって皆さんとの関係性あってこそですよね。
AZU:初回限定盤に入ってるメイキング映像でね、参加アーティストのみんなが私にメッセージをくれてるの。そのメッセージには大体「呑んでる席で」って入ってて(笑)。でもうーちゃん(urata naoya(AAA))は「ただ酔っ払ってるだけのAZUじゃないんだと今回分かりました」みたいなこと言ってたりして!--では、ひとつひとつのコラボについて触れていきたいんですが、まずアルバムのオープニングを飾る「LIAR'S GAME Co. JAZZY BLAZE」。JAZZY BLAZEはAZUが元々在籍していたユニットなんですよね。
※" ONE " -music video ver.- // JAZZY BLAZE plus MAQDi
--SEAMOさんと出会うより前のユニットなんですね。
AZU:そう。音楽を始めてから最初のちゃんとしたユニット。AZUっていう名前が出来たグループ。で、自分がデビューしたら絶対にもう一回MEGと何かしたいとは思っていたんですよ。恩返しじゃないけど、彼の声やライムはすごく魅力的だと思ってるし、ただの地元の仲良しこよしじゃなくて、「こんな格好良いラップがあるんだよ」っていうものを皆さんにも聴いてもらいたかったから。で、その私のヒストリーの始まりとも言えるコラボを1曲目にしたかったんです。リリース情報
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Interviewer:平賀哲雄
(蒼井)そらが「音楽を通して自分が架け橋になりたい」って
--続いて盟友 蒼井そらとの「THE WAY I AM Co. 蒼井そら」。MVでのコラボは過去にもありましたが、今回はシンガーとしてのフィーチャー。
AZU:そらが中国でユニット組んだりしながら音楽活動をしていて、そらから「日本の音楽を中国に伝えたいし、中国の音楽もこっちに伝えたい」っていう相談を受けていたんです。なかなか難しい問題もあるから。でも彼女は「音楽を通して自分が架け橋になりたい」って言っていて、何か面白いことができないか考えていて。で、私もそらがライブやるときに中国呼んでもらって歌ったりとか、私のライブにそらが中国の人とユニットで出たりとか、そういうことをしたいと。その為に曲を作ることにしたんですよ。で、良い曲が出来たから「一緒に歌ってくんない?」って言ったら、そらも「歌いたい!」って言ってくれて。今回は日本語バージョンですけど、中国語バージョンも絶賛制作中なんです。--そもそも蒼井そらさんとはどういった経緯で仲良しになったんですか?
AZU:きっかけはヘアメイクさん。私のデビュー準備のときの撮影とかで知り合ったヘアメイクさんがいるんですけど、私は25歳で東京に出てきて友達がひとりもいなかったんですよ。知ってる人もいないし。それを伝えたら「ツラいよね。でもすごくAZUちゃんに合う女の子がいる。その娘も本当に友達がいないんだけど、絶対に合うと思うから紹介させて」って言ってくれて、それでご飯を食べに行ったのがきっかけ。会ったその日にすぐ仲良くなって、それからしょっちゅうご飯食べたり遊んだりして、旅行にも行ったりとか……--まるで恋人みたいなエピソード。
AZU:というか、お見合いだよね! 新婚旅行もして(笑)。--続いて「Without U.... Co. urata naoya from AAA」。ポップスターとのコラボですが、彼とも元々仲良しなんですよね?
※URATA NAOYA (AAA) / 「君に逢えないから」MV
--実際にご一緒してみていかがでした?
AZU:AAAってどうしてもアイドル的な見られ方をすると思うんですけど、実力がみんなあって、他のグループと比べても「凄いな」って思う。歌えるし、踊れるし、演技もできるし、それぞれのプロフェッショナルが揃ってるし、すべてを兼ね揃えたプロ集団だなって思ってるんですよ。それは今回のうーちゃんとのコラボで改めて感じて。「あ、ただ呑んで酔っ払ってるだけの人じゃないんだ」って私も思いました(笑)。--4曲目「だいじなひと Co. BU-NI」。BU-NIさんは加藤ミリヤ、Crystal Kay、熊木杏里、傳田真央、最近だと吉田山田のライブですかね。多くのアーティストのプロデュースやサポートをされていますが、AZUとはどういう仲なの?
AZU:私も一番最初はバックで鍵盤弾いてもらったのがきっかけだったんですけど、そこからずっと仲良くてしょっちゅう一緒にいますし、プライベートでもBU-NIの家でたこ焼きパーティーしたりとか、鍋やったりとか、本当にお兄ちゃんみたいな、東京のお兄ちゃんみたいな感覚で可愛がってくれてて。で、BU-NIとも1曲やりたいと思ってて、BU-NIが書く曲に対して私が歌詞を書くパターンは今まであったんですけど、今回は私が書く曲にBU-NIにトラックを付けてもらって。そしたら「AZUはこうやろ」ってちゃんと私を知ってくれてるなって思えるトラックになってて、すごく歌いやすかったです。--そして、なかなかコラボすることが想像できなかったDEPAPEPEとの「Tonight's The Night Co. DEPAPEPE」。これはどういう経緯で制作することになったんですか?
AZU:これも呑みの場で(笑)。--本当にほとんど呑みの場なんですね(笑)。
AZU:DEPAPEPEもBU-NIのたこ焼きパーティーで紹介してもらったんですよ。オシャペッツっていうグループがあるんですけど、そのメンバーは私、吉田山田、BU-NI、高田リオンちゃん、YU-A、ウチのバックダンサーの女の子とかで、そこに「新入居者を入れよう」って話になったんです。いつも同じメンバーだと飽きてくるから(笑)。それでBU-NIがDEPAPEPE呼んでくれたのをきっかけに仲良くなって、呑みに行くようにもなって。で、セッションバーに誘われてセッションしていたときに「AZUの声、ええわー。一緒にやれたら楽しいやろうなぁ」って言ってくれたので、「じゃあ、一緒にやろうや」みたいな(笑)。--続いて「Suga Suga Co. TAKANORI from LL BROTHERS」。安室奈美恵の作品にも参加していたりと、クラブシーンからポップシーンを盛り上げてる立役者ですが、AZUとはどういう経緯でコラボすることに?
※FUNKY TOWN / 安室奈美恵 (Namie Amuro)
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Interviewer:平賀哲雄
新しい繋がりが広がっていけば『Co.Lab II』も出来るかも
--そして「HAVE FFUN!!! Co. YU-A」。こちらは念願のコラボだったそうで。
YU-A 10th SINGLE 「Flavor」 毒カワ宣言!!これが本当のYU-A。
--それこそ着うた(R)クイーン的な括りの中で語られることも多かったシンガー同士ですけど、そのイメージの真逆みたいな曲を2人でやってるのは面白いですよね。
AZU:そうなんですよ! それをやろうって2人で決めて。「ファンの人とかは絶対に切ないバラードを予想してくる(笑)。でもそんなん面白くないし、裏切っちゃお。そんなんじゃないところを歌っちゃわない?」みたいな感じで作ったんですよ。だから正にその通り!--8曲目には御大SEAMOとのコラボ曲「YMD□ Co. SEAMO」(□=ハート)が収録されています。今まで最も多く一緒に歌ってきた先輩ですが、今回のコラボはいかがでした?
AZU:もう簡単ですよ。それこそSEAMOさんも「やっつけ」って言ってましたけど(笑)。本当に電話一本ですね。「コラボレーションアルバム作るんですけど、参加してくれませんか?」「いいよー」「じゃあ、曲送ります」で成立。本人同士で決めちゃって、あとあとスタッフに報告。「SEAMOさん、OKもらったから」「わかりましたー」みたいな。普通はスタッフ同士で話し合ってからなんですけど、SEAMOさんの場合は「じゃあ、AZUから直接電話して」ってなる(笑)。あと、今回の曲は出来た時点で、全員一致で「これは絶対にSEAMOさんでしょ?」ってなったんです。そこからはめっちゃ早かったです。--さすが名コンビ。あと、今作には、2002年に大ヒットしたBOO「smile in your face feat.MURO」のカバーも収録。この曲をチョイスしたのは?
AZU:これは私がデビューする前によくオーディションで歌ったりしていた大好きな曲で、カバーしたいってずーっと思ってたの。だから自分のルーツとのコラボですよね。好きな人たちばっかり集めて今回のアルバムは作ってるし、好きなものを詰め込むという意味でどうしても入れたかったんです。一番最初のJAZZY BLAZEから一周してまた戻ってくるヒストリー的な流れもよかったし。--それを聞くと「私、もう死ぬのかな?」と思うのも分かる気がします(笑)。
AZU:ハハハハハ!--人生詰め込んじゃってますもんね。
AZU:そうなの。大好きな90年代のサウンド感もいっぱい使ったし、本当にやりたいこといっぱい詰め込んじゃったから、そろそろなのかなって(笑)。--そんな今作のラストを飾る「大切なもの Co. 今井洋介, 草川瞬 from BRIDGET, TSUYOSHI, OSLT BAND(BU-NI, MITSU, DAIGO, TSURU)& ALL FANS」。
AZU:これもBU-NIの家に集まって曲作りをしたんだけど、そのとき「人間にとって大切なものって何だろうね?」みたいな話になって。で、私は「愛じゃないかな」って思ってて。一番最初に人間が教えてもらって知る感情って、私は愛だと思っているから。お母さんのお腹の中にいるときに教えてもらうもの。だから脳とか感情に一番入っているはずなのに、気付かないうちに忘れてしまって「ひとりぼっちだ」って考えることっていっぱいある。でもそうじゃないってことを歌にしたいなと思って、みんなも「そういう曲作ろう」って言ってくれたから作ったんですけど、そこに絶対ファンの人の声は入れたかったんです。で、ちょうどライブがあったからそこで録ることにして。すごく温かい曲にしたかったんですよね。--さて、全曲振り返ってもらいましたが、今回の『Co.Lab』プロジェクトにおける化学実験は成功したと思いますか?
AZU:大成功です。--このアルバムから始まる2015年はどんな1年になりそう?
AZU:2月にまずセレブリティライブ【AZU PREMIUM LIVE AZUDECHANeeL VOL.4】があるし、4月からツアーも始まるし、出来たら年末ぐらいにもう1回ツアーしたいと思ってるので、活動的な1年にしたいと思ってますね。ライブ三昧。「出れるところは全部出ていこうか」みたいなノリになってます。そこに『Co.Lab』参加アーティストがいれば一緒に歌えるし、また新しい繋がりが広がっていけば『Co.Lab II』も出来るかもしれないし、そういう出逢いも含めて良い1年にしたいですね。 Interviewer:平賀哲雄◎ライブ【AZU PREMIUM LIVE ~AZUDECHANeeL VOL.4~】
2月14日(土)大阪 Flamingo the Arusha
2月28日(土)東京 目黒 Blues Alley Japan
※2015年 春 全国ツアー開催決定
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Interviewer:平賀哲雄
Co.Lab
2015/01/14 RELEASE
BVCL-623/4 ¥ 4,180(税込)
Disc01
- 01.LIAR’S GAME Co.JAZZY BLAZE
- 02.THE WAY I AM Co.蒼井そら
- 03.Without U.... Co.urata naoya from AAA
- 04.だいじなひと Co.BU-NI
- 05.Tonight’s The Night Co.DEPAPEPE
- 06.Suga Suga Co.TAKANORI from LL BROTHERS
- 07.HAVE FFUN!!! Co.YU-A
- 08.YMD□ Co.SEAMO
- 09.smile in your face
- 10.大切なもの Co.今井洋介,草川瞬 from BRIDGET,TSUYOSHI,OSLT BAND(BU-NI,MITSU,DAIGO,TSURU) & ALL FANS (Bonus Track)
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