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ソニー・ジャズ・コレクション1000 特集
世界初、日本初CD化タイトルをピック・アップ
今年2月3月にリリースされ好評を博したソニー・ジャズ・コレクション 1000。続編となるコレクションが9月10月に早くもリリース。長らく再発が望まれていた作品や入手困難なレア・タイトルまで100タイトル!全タイトル新規ライナー、最新リマスター使用。今回のセレクトは深まる秋に相応しいジャズを様々な方向から堪能できる素晴らしい作品が目白押しだ。
マニア垂涎のラインナップから、世界初、日本初CD化作品を年代ごとに並べ替えてご紹介。つまり、2014最新マスタリングでまずは買うべきCDをこのページでチェック出来るということ!便利!御同輩、今回も買いです!
世界初CD化 / 1960年代
ルイス・ヴァン・ダイク 『トリオ/カルテット』
64年作。アン・バートン『ブルー・バートン』の名伴奏で知られるオランダの名ピアニストの初期傑作。溢れる才気を感じるインタープレイは圧巻。
世界初CD化 / 1970年代
アン・バートン 『シングス・フォー・ラヴァーズ』
72年作。出世作2タイトルのあとにリリース。ビートルズやジェームズ・テイラーなどを取り上げ、深まる秋にふさわしいジャズ・ボーカルを堪能。
笠井紀美子 『マイ・ラヴ』
75年作。テオ・マセロのプロデュースのもと、コーネル・デュプリー、リー・コニッツ、スタン・ゲッツら豪華参加に負けぬヴォーカルは流石の一言。
トミー・フラナガン 『白熱』
76年作。エラの伴奏で知られる名ピアニストが、モンクやガーシュインの曲を題材に、名手ロン・カーター、ロイ・ヘインズと共に作り上げた逸品。
日本初CD化 / 1950年代
オスカー・ピーターソン 『ディス・イズ・オスカー・ピーターソン』
52年作。渡米前、つまり社会的に認められる前の19歳の彼のプレイが聴ける。彼の流麗かつ明快なピアノが完成されているのはオドロキ。
バック・クレイトン 『ハックル・バック』
55年作。ニュー・オリンズ・ジャズとモダン・ジャズの間に位置する"中間派"というよりは"実力派"トランペッターの評価を決定づけた作品。
アーマッド・ジャマル 『アーマッド・ジャマル・トリオ』
56年作。『SOMETHIN’ELSE』「枯葉」の元ネタとされる名演含む、マイルス・デイビスやキース・ジャレットらに影響を与えたピアノの"間"はやはり最高。
トニー・スコットfeat.ビル・エヴァンス 『タッチ・オブ・トニー・スコット』
56年作。64年にニュー・エイジ・ミュージックの先駆けとなる和洋折衷作を発表するクラリネット奏者とエヴァンスによる硬質なモード・ジャズ。
フランキー・レイン&バック・クレイトン 『ジャズ・スペクタキュラー』
56年作。銀幕のスター兼シンガーとして既に勇名を馳せていたフランキー・レインが売れっ子トランペッターと組んだスウィング・ジャズ名作。
トニー・パーキンス 『トニー・パーキンス+7』
57年作。60年ヒッチコック『サイコ』出演前、銀幕を飾る青春スターだった彼がオーケストラをバックに美声を披露する掘り出し物的作品。
トニー・ベネット 『ビート・オブ・マイ・ハート +6』
57年作。アート・ブレイキーやチコ・ハミルトン、ハービー・マンらをバックに、リズムを強調したコンボ・スタイルによるエンターテインメント。
ジミー・レイニー・カルテット 『ヴィジッツ・パリス Vol.1 +5』
58年リリース。54年のパリ録音を収めた、静謐かつチャーミングなビバップ・ギターの名手中の名手によるジャズ・スタンダード。
日本初CD化 / 1960年代
ケニー・バレル 『ウィーヴァー・オブ・ドリームス』
61年作。モダン・ジャズ・ギターの基本中の基本、ケニー・バレルによる歌唱。これが掘り出し物の名演。デトロイト同郷、トミー・フラナガンも名サポート。
ケニー・バレル 『ブルージン・アラウンド』
名盤を生み出した61年62年期の録音を83年になってリリース。お蔵入りの意図が分からない、ハイ・クオリティのパフォーマンスは当然の域。
アーマッド・ジャマル 『ポインシアナ』
63年作。ヒット曲「ポインシアナ」の歴史的初演を含む、最も脂に乗った58年におけるライヴから名演を集めた初期傑作集。
チャールズ・ロイド 『ディスカヴァリー!』
64年初リーダー作。コルトレーン直系としての代名詞的楽曲「Forest Flower」、急逝したブッカー・リトルに捧げた「Little Peace」も収録の良作。
デニー・ザイトリン 『カセクシス +2』
64年作。ビル・エヴァンス、ハービー・ハンコックらの影響深いピアニストのファースト。知性派と評されるピアノ・タッチは刺激的。
デイヴ・ブルーベック 『ニューヨークの印象』
65年作。TV番組をきっかけに制作された"印象"シリーズの1編。ポール・デスモンドとのリレーションも明確でリラックスして聴ける良作。
ラルフ・シャロン・トリオ 『トニー・ベネット・ソングブック』
65年作。トニー・ベネットとの初期共演のラスト・イヤーを飾る、トニーの歌を知り抜いた歌伴の名手ならではの流麗なピアノに嘆息。
ゲイリー・バートン 『テネシー・ファイアーバード』
66年作。ラリー・コリエルと共にジャズ・ロックを切り開く直前、大御所チェットを迎えてジャズとカントリーの融合をいち早く試みた歴史的重要作。
ゲイリー・バートン 『ロフティ・フェイク・アナグラム』
67年作。クロスオーヴァー時代を予見するジャズ・ロックの誕生を告げた名作。様々なアプローチで繰り出されるヴァイブが新たな地平へ。
アート・ファーマー 『プレイズ・ザ・グレイト・ジャズ・ヒッツ』
67年作。「サイドワインダー」や「ラウンド・ミッドナイト」等々、有名すぎるジャズ名曲を情感豊かにトランペットが彩る。名手ならではの好盤といえる。
デイヴ・ブルーベック&ジェリー・マリガン 『ブルース・ルーツ』
68年作。ウェストコースト・ジャズの代表的プレイヤーである両名がブルースをテーマに繰り広げる味あるバランスの作品。
リー・コニッツ 『ステレオコニッツ』
68年作。アルト・サックスを時にはエレクトリック・ヴァリトン、フルートに持ち替えながらイタリアの精鋭ジャバンニ・トンマーゾとがっぷり組んだ意欲作。
ルイス・ヴァン・ダイク 『パヴァーヌ』
69年作。ルグランやビートルズ、ジミー・ウェッブの曲を挟みながら叙情性豊かなピアノが聴ける逸品。
日本初CD化 / 1970年代
ドン・エリス・オーケストラ 『ドン・エリス・アット・フィルモア』
70年作。夭折の鬼才率いる変拍子スウィング・ジャズ・オーケストラが"ロックの殿堂"フィルモアで響かせるジャズ・ロックの完成型。
ルイス・ヴァン・ダイク 『レノン=マッカートニー』
70年作。前作に引き続きビートルズ中後期の名曲群で全曲構成、本作ではパイプ・オルガンの無伴奏ソロで聞かせてくれる。
リタ・ライス 『シングス・バート・バカラック』
71年作。オランダの歌姫として名声をものにした余裕のバカラック・カヴァー集。名曲と名ヴォーカルがあれば名盤になって当然かと。
リタ・ライス 『シングス・ミシェル・ルグラン』
72年作。こちらはフランスの名曲をオランダで料理。トゥーツ・シールマンスやルイス・ヴァン・ダイクが参加したイージー・リスニングの良作。
リタ・ライス 『ザット・オールド・フィーリング』
79年作。"マリッジ・イン・ジャズ"から20年弱を経た夫婦共演による、原点回帰と円熟とはこのことだと言わんばかりの傑作ヴォーカル・アルバム。
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