2021/04/13 13:15
ブルーノ・マーズとアンダーソン・パークによるコラボ・プロジェクト=シルク・ソニックの「リーヴ・ザ・ドア・オープン」が登場5週目で首位に到達した、今週の米ビルボード・ソング・チャート。
2021年3月20日付チャートで4位に初登場した「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は、【第63回グラミー賞】でのパフォーマンス効果を受けて翌週2位にランクアップ。TOP3を2週キープした後、今週トップに立った。登場5週目での首位獲得は、ブルーノ・マーズにとって「アップタウン・ファンク」(2015年)の8週を上回る最速記録で、首位獲得はその2曲を含む通算8曲目、アンダーソン・パークは初の快挙となる。
ブルーノ・マーズ首位獲得タイトル
2週「ナッシン・オン・ユーfeat.ブルーノ・マーズ」B.o.B(2010年)
4週「ジャスト・ザ・ウェイ・ユー・アー」(2010年)
4週「グレネイド」 (2011年)
6週「ロックド・アウト・オブ・ヘヴン」(2012年)
1週「ホエン・アイ・ワズ・ユア・マン」(2013年)
14週「アップタウン・ファンクfeat. ブルーノ・マーズ」マーク・ロンソン(2015年)
1週「ザッツ・ホワット・アイ・ライク」(2017年)
1週「リーヴ・ザ・ドア・オープン」(2021年)
2010年5月1日付チャートで「ナッシン・オン・ユー」が初のNo.1を獲得してから約11年で8曲を首位に送り込んだブルーノ・マーズ。同期間内に8曲以上の首位を獲得したアーティストは、その他ドレイク、ケイティ・ペリー、リアーナの4人だけで、歴代記録としてはダイアナ・ロス、ローリング・ストーンズ、ジョージ・マイケル、ドレイクと同率(8曲)の歴代16位タイに浮上した。
また、ブルーノ・マーズは販売元であるアトランティック・レコードから「アップタウン・ファンク」を除く通算7曲目の首位を獲得し、1984年から1990年にかけて同7曲を記録したフィル・コリンズと並ぶ同レーベルの最多記録も更新した。
「リーヴ・ザ・ドア・オープン」は、前週から13%増加の2,150万再生を記録して、ストリーミング・ソング・チャートで7位から3位に上昇。ラジオのオンエア数は9%増加の5,910万回を記録して、エアプレイ・チャートでも5位から2位にTOP3入りした。また、2種類のパッケージ・リリースを受けて、売り上げも138%増加の28,600に急増。今週のSales Gainerを獲得して、デジタル・ソング・セールス・チャートでは4位から2位にそれぞれ最高位を更新している。
Hot 100に続き、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートとR&Bソング・チャートでもそれぞれ2位から1位に上昇。ブルーノ・マーズは、R&B/ヒップホップ・ソング・チャートで「ザッツ・ホワット・アイ・ライク」(2017年)、カーディ・Bとのコラボレーション「フィネス」(2018年)と「プリーズ・ミー」(2019年)に続く4曲目のNo.1を獲得した。アンダーソン・パークはいずれも初のNo.1。
意外ではあるが、「ドア」がタイトルに含まれる曲が1位を獲得するのはHot 100史上初で、これまでの最高位はクリーデンス・クリアウォーター・リヴァイヴァルの「ルッキン・アウト・マイ・バック・ドア」(1970年)が記録した2位だった。名前に「シルク」が含まれるアーティストでは、R&BグループのSilk(シルク)が1993年5月に「フリーク・ミー」で首位を獲得したことがある。
先週No.1デビューを飾ったリル・ナズ・Xの「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」は2位にダウン。ストリーミングは19%減少の3,810万再生、セールスも31%減少の14,500にそれぞれ落ち込んだが、ラジオのオンエア数は189%増加の320万回まで上昇した。ストリーミングとセールスも減少はしてはいるが、全体数から比較すると高水準を維持している。
今週、新たにTOP10入りしたタイトルが2曲。まず、8位にデビューしたのがオリヴィア・ロドリゴの新曲「deja vu」で、通算8週のNo.1をマークしたデビュー曲「drivers license」(今週5位)に続き、2曲連続でTOP10デビューを果たした。デビュー曲から2曲連続でTOP10入りしたアーティストは過去にもいるが、2曲いずれもTOP10に初登場したのはオリヴィアが初の快挙。なお「drivers license」の前にはDisney+のオリジナル・ドラマ『ハイスクール・ミュージカル:ザ・ミュージカル』の挿入歌「オール・アイ・ウォント」が90位にランクインしているが、ラジオやストリーミング・サービスなどにプロモーションされた正式なシングルではない。
「deja vu」は、初週2,030万再生を記録してストリーミング・チャートで4位に、7,400を売り上げてセールス・チャートでは7位にそれぞれデビューした。ラジオも好調で、1週目で930万回と好記録を打ち出している。「drivers license」同様、エアプレイが順調に伸びれば今後上位ランクインも見込める。
続いては、先週の12位から10位にTOP10入りしたマスクド・ウルフの「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」。前週から9%増加の1,800万再生を記録して、ストリーミング・チャートでも11位から8位に初のTOP10入りを果たし、セールス・チャートも横ばいの12,000をキープして4位にランクインした。エアプレイも26%増加の1,550万回まで上昇している。
マスクド・ウルフは、2018年に「スピード・レーサー」でデビューしたオーストラリア出身のラッパーで、これまで10曲以上のシングルをリリースしているが、チャートインしたのは同曲が初となる。「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」はカナダで6位、母国オーストラリアでは4位まで上昇し、米ビルボード・グローバル・チャートとグローバル・エクスクルーディング・U.S.でもTOP10入りするなど世界的ヒットを記録している。
Text: 本家 一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは4月16日以降掲載予定となります。
◎【Hot 100】トップ10
1位「リーヴ・ザ・ドア・オープン」シルク・ソニック
2位「モンテロ(コール・ミー・バイ・ユア・ネーム)」リル・ナズ・X
3位「ピーチズ」ジャスティン・ビーバーfeat.ダニエル・シーザー&ギヴィオン
4位「Up」カーディ・B
5位「drivers license」オリヴィア・ロドリゴ
6位「セイヴ・ユア・ティアーズ」ザ・ウィークエンド
7位「レヴィテイティング」デュア・リパfeat.ダベイビー
8位「deja vu」オリヴィア・ロドリゴ
9位「ブラインディング・ライツ」ザ・ウィークエンド
10位「アストロノーツ・イン・ジ・オーシャン」マスクド・ウルフ
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