コロナ禍の影響でライブの楽しみ方が変わった2020年。配信ライブや人数制限された有観客ライブなどが増え、音楽業界にとって大きな変革の年となった。当記事では、そんな2020年に開催された邦楽アーティストによるライブレポートをまとめてプレイバックしていく。

　新型コロナウイルス感染が拡大していった3月頃から、配信ライブを行うアーティストが増えていった。すとぷりは自身初の無観客ライブを開催し、同時視聴者数が24万人以上を記録。ソロデビュー10周年を迎えた星野源は、チケットを配信会場キャパシティの100倍を大きく上回る約10万枚を売り上げ、注目を集める。また、ベテランミュージシャンも動き始めた。山下達郎は、過去に行われたライブ映像をオンラインライブで公開。7月には、サザンオールスターズによって、ファンやスタッフ、医療関係者に感謝を伝えるための配信ライブが企画される。時折、裏方のスタッフの姿を映したカットがところどころ挟まれ、普段見ることが出来ない、スタッフへエールを伝えている場面を見ることができた。そして8月15日、16日には和楽器バンドが音楽業界で先陣を切る。新型コロナウイルス感染拡大後、アーティストとしては初となるアリーナ規模での有観客ライブを横浜アリーナで開催したのだ。約2週間後には、全観客、スタッフ、出演者、新規感染者がゼロだったことが報告され、無事に成功を遂げる。さらにそれに続くように、THE YELLOW MONKEYも4箇所のドームを巡る結成30周年記念ツアーをスタートさせた。

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　また、一つの節目を終えたアーティストたちもいた。超特急は2月29日に6号車・ユースケが脱退。6人体制最後のFCツアーの最終公演は、本人は既に不在だったものの、他のメンバーの愛と絆によるパフォーマンスで8号車（ファンの総称）を魅了させた。そして7月8日に「フェーズ1完結」として、当面の間活動休止を発表したMrs. GREEN APPLE。初のアリーナツアー最終公演は、実質活動休止前、最後のパフォーマンスに。そして、2011年のグループ結成時から1期生メンバーとして最前線で活躍してきた白石麻衣は、有終の美をもって乃木坂46を卒業した。

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＜ライブレポート＞Mrs. GREEN APPLEの“今”と“次章”への期待が詰まった【ARENA TOUR / エデンの園】ファイナル公演

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　2020年のビルボードジャパンチャートを賑せた注目アーティスト達のライブもピックアップしていく。Official髭男dismのオンラインライブでは、12万人以上が視聴。「Walking with you」がロングヒットしているNovelbrightは、大阪城ホールから生配信を行い、メジャーデビューを発表した。VaundyはZepp Hanedaで生配信＆有観客のハイブリット形式のライブを敢行。未発表曲が多数演奏され、オーディエンスを興奮させた。ディストピアを生き残ったものたちのアジトを彷彿とさせるステージで、1日限りのオンラインライブを開催したずっと真夜中でいいのに。や、初の配信ライブで映像美を巧みに生かした演出を見せたyamaなど、2020年にインターネット上の音楽シーンで目立ったアーティストもライブで独特の世界観を創り上げて話題に。同じく、「ドライフラワー」や「かくれんぼ」がSNSでバズった優里は、初の配信ライブで多くのカバー楽曲を届けた。
　
＜ライブレポート＞Official髭男dismが初のオンラインライブ開催　画面越しでも伝わった“音楽を共有する楽しさ”

＜ライブレポート＞Novelbright、メジャーデビューを発表　記念すべきワンマン無観客ライブを大阪城ホールから生配信

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＜ライブレポート＞ずっと真夜中でいいのに。を観て――何かを伝える・考えるのは結局ヒトだということ

＜ライブレポート＞yama初の配信ライブ【Versus the night】で鳴らした“孤独な夜”の音楽

＜ライブレポート＞優里、バリエーション豊富な無観客ワンマンライブで新曲「ドライフラワー」初披露

　配信ライブが増える中、有観客ライブも徐々に回復している現状。2021年には、中止となったコンサートやツアー、フェスが完全復活できることを祈りたい。