今週の洋楽まとめニュースは、コンサートの規制緩和に関する話題から。現地時間2020年9月25日、米フロリダ州知事ロン・デサンティスが、新型コロナウイルス感染拡大防止のためにバー、ナイトクラブ、その他のビジネスに対して実施していた制限をすべて解除する行政命令を発表した。知事は記者会見で「今後は何も営業休止するつもりはない」と述べた。また、デサンティス知事の命令では、マスク着用をしなかった場合に発生するすべての罰金を停止し、地域独自で収容可能人数以下の入場制限を設ける場合には地方自治体に説明するよう要求した。そして同日、米サンフランシスコのロンドン・ブリード市長はジャム・セッション開催の許可を発表し、地元企業が屋外スペースでスピーカーを使用したライブ・パフォーマンスを行うための許可を申請することを可能にした。

米フロリダ州とサンフランシスコ、コンサートの規制緩和を発表

　2020年10月1日、ビリー・アイリッシュが、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』のために書き下ろした主題歌「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のミュージック・ビデオがついに公開された。「ノー・タイム・トゥ・ダイ」のMVは、ビリーがマイクに向かって、ダークで詩的なリリックを歌い上げるモノクロのパフォーマンス映像と劇中の映像が織り交ぜられた、ムーディーな作品に仕上がっている。今年2月にリリースされた同曲は、米ビルボード・ソング・チャート“Hot 100”で16位に初登場している。シリーズ25作目となる映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』は、今年4月に全米公開予定だったが、新型コロナウイルスの影響で度々公開が延期となり、現時点では11月20日に公開が予定されている。

ビリー・アイリッシュ、映画『007/ノー・タイム・トゥ・ダイ』主題歌のムーディーなMV公開

　さて、今週の米ビルボード・ソング・チャートでは、BTSの「Dynamite」が返り咲き、通算3週目の首位を獲得した。初登場の9月5日付チャートと12日の2週首位マークした後、2週その座を「WAP」に譲って3週振りにNo.1へ返り咲いた「Dynamite」。主要ポイントはいずれも上昇していて、エアプレイは前週から8％増加の2,080万回、ストリーミングは11％増加の1,400万再生を記録。デジタル・セールスは96％増加の153,000ダウンロードを売り上げ、セールス・チャートでは初登場から5週連続のトップを維持している。今週セールスが急増したのは、9月18日に「スロージャム」、「ミッドナイト」、「レトロ」、「ベッドルーム」の4バージョンによるリミックスが発売されたため。4つのリミックスは、売上全体の52％を占めている。そして、ジャスティン・ビーバーの新曲「HOLY feat.チャンス・ザ・ラッパー」は3位に初登場している。

【米ビルボード・ソング・チャート】BTS「Dynamite」通算3週目の首位、ジャスティン・ビーバー＆チャンス・ザ・ラッパー3位初登場

　またBTSは、2020年11月20日の午後2時にニュー・アルバム『BE (Deluxe Edition)』を全世界同時発売することになった。『BE (Deluxe Edition)』は、COVID-19が引き起こした“新しい日常でも僕たちの人生は続く”というBTSのストーリーで、全世界ファンと世界に向けた慰めを込めたアルバムだ。BTSは、これまでYouTube公式チャンネルBANGTANTVで新しいアルバムの作業過程を公開してきた。特にこのアルバムはBTSが音楽だけではなく、コンセプト、構成、デザインまでアルバム制作全般に参加しており、さらに注目が集っている。『BE (Deluxe Edition)』では、BTSが今回のアルバムを準備する過程で感じた想いや感情、悩みの痕跡をところどころで見つけられる。今作はさらに豊かになった音楽的スペクトラムを見せており、最も“BTSらしい”音楽を収録したアルバムになる予定だ。

BTS、最も“BTSらしい”音楽を収録したニューAL『BE (Deluxe Edition)』を11/20発売

　そしてアルバム・チャートでは、テイラー・スウィフトの『フォークロア』が返り咲き、通算7週目の首位を獲得した。初登場の8月8日付チャートから9月12日まで計6週をマークし、3週ぶりに首位復帰を果たした『フォークロア』。週間ユニットは前週から97％増加の87,000を記録し、アルバム・セールスは56,000、アルバム・ストリーミング（SEA）が30,000（3,980万再生）、単曲によるユニット数（TEA）は1,000を記録した。セールスが前週から339％も上昇したのは、サイン入りCDを販売する店舗と、公式ウェブサイトで販売するグッズの種類をさらに拡大したため。また、9月16日に開催された【第55回カントリー・ミュージック・アワード】への出演も、本作の再ヒットに貢献している。また、今週は新作の初登場が多く、10位には米ニューヨーク出身の若手ラッパー＝リル・テッカのデビュー・アルバム『Virgo World』がデビューしている。

【米ビルボード・アルバム・チャート】テイラー・スウィフト『フォークロア』首位返り咲き、4作品がTOP10デビュー

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