2020/08/08 02:00
米津玄師が8月7日にバトルロイヤルゲーム「FORTNITE」(フォートナイト)内でバーチャルイベント【米津玄師 2020 Event / STRAY SHEEP in FORTNITE】を開催した。
新型コロナウイルスの感染が拡大している状況を受け、米津の最新ツアー【米津玄師 2020 TOUR / HYPE】は中断を余儀なくされ、秋以降に予定していた延期公演も来場者の安全を確保するため中止。今回の「FORTNITE」でのイベントは、この状況下でもファンと同じ時間を過ごせる方法を模索していく中で実現した。「FORTNITE」はアメリカの人口を超える3億5000万人が遊ぶ人気タイトル。今年4月に「FORTNITE」上でトラヴィス・スコットがイベントを行った際には世界中から1230万人が同時接続し、大きな話題を集めた。日本人アーティストが「FORTNITE」上でイベントを行うのはこれが初めて。「FORTNITE」パーティーロイヤルモードのメイン・ステージ会場には世界中からプレイヤーが集まった。
開演時刻になると、メイン・ステージのスクリーンに「STRAY SHEEP」のジャケットに描かれたキャラクターと同じように羊のマスクをかぶった米津が現れ、「迷える羊」でステージを開始した。ライブステージさながらの場所で歌唱する米津の背後に、巨大な機械じかけの歯車が出現したり、サビではユーザー全員が空高く飛ばされ、曲の壮大さを感じさせるダイナミックな演出となっている。
CMと同様に退廃した世界観の中で、米津は躍動しながら楽曲をパフォーマンス。メイン・ステージ上空で花火が打ち上がると場面が切り替わり、高らかに鳴るホーンの音色に続いて米津は「感電」を歌い始めた。燃え盛る町並みを舞台に初披露されたこの楽曲では、米津がファンキーなグルーヴを乗りこなし、ダイナミックなステージングでも魅せた。空には雷が鳴り響く中、Dメロでは米津自身が透明に変化し、バーチャルならではの演出が光る。
続く「砂の惑星」では、米津がステージと砂漠の真ん中を行き来しながらパフォーマンス。初音ミクの声もハモリで入ってきているのが聞こえ、懐かしい想いを抱いた人も多いのではないだろうか。
3曲を歌い終えたところで米津は、「未曾有な出来事を前に私のような音楽家にできることはそう多くはありません。変わっていく時代の中でより新しく、それでいて美しい一瞬をみんなと過ごしていたい。そういう思いを抱きながら今ここに立っています」とこのイベントにかける思いとファンへの感謝の思いを真摯に伝える。
そして始まった「パプリカ」は、先程までとは打って変わって美しい自然の中で披露された。曲中、米津は手を掲げて飛び跳ね、楽曲の展開とリンクするように映像の中には色鮮やかな花々が咲き乱れた。空からは、カラフルな紙吹雪が舞い、ユーザーたちは、それぞれのエモートでダンスを合わせていく。
空に浮かぶ太陽が落ち、一気に満点の星空が現れると、「Lemon」が始まった。その美しい旋律が奏でられると、メイン・ステージに光の雨が降り注ぎ、映像の中に「STRAY SHEEP」を象徴するモチーフのクリスタルが次々と現れる中で米津は祈るように歌いあげる。切なる願いがクリスタルに変わっていくかのように、米津自身も徐々にクリスタルへと変貌を遂げていき、約30分のイベントの幕を閉じた。
3DCGとなった米津自身が、様々な場所に移動しながら、自身も形を変えながら生み出されるライブステージと、ユーザー達もそれぞれの動きをしながら一体感を生み出すことのできた一夜となった。ライブを終えると、エモートで泣いているパフォーマンスをするユーザーも見られ、新しい時代のエンターテインメントの可能性を感じさせられるものとなった。なお【米津玄師 2020 Event / STRAY SHEEP in FORTNITE】は8月8日2:00、8:00にアンコール開催される。
◎【米津玄師 2020 Event / STRAY SHEEP in FORTNITE】
2020年8月7日(金) 20:00~
アンコール開催予定:8月8日(土) 深夜2:00~/朝8:00~
(イベントの開催は、30分程度を予定)
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