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2019/06/18

<イベントレポート>【富士葵生誕祭令和元年】が開催、これからの歴史を作り出す“前夜祭”としての生誕祭

 6月18日に誕生日を迎えるバーチャルYouTuberの富士葵が、6月15日に池袋HUMAXシネマズにて【富士葵生誕祭令和元年】を開催した。

 当日、池袋HUMAXシネマズのシネマ1は、北は北海道から南は沖縄まで集まった富士葵の“歌劇団”たちで満員だった。定刻になると、【富士葵生誕祭令和元年】のMCを務めるぽんぽことピーナッツくんが登場。そしてMCの二人と歌劇団の全員で「よっしゃ行くぞー!」の掛け声をすると、本日の主役である富士葵が登場。会場は大きく沸いた。

 そして、その後にはまず富士葵へのビデオメッセージが紹介された。紹介されたビデオメッセージの差出人は、かしこまり&パンディ、燦鳥ノム、夜桜たま、ばあちゃる、YuNi、ときのそら、ヒメヒナ、月ノ美兎、シロ、ミライアカリ、猫宮ひなたの、総勢11組だった。また、ビデオメッセージを紹介する中で、ときのそらから重大発表がされた。それは富士葵とときのそらがTOKYO FMで7月から新番組『そらあおと!』が始まることだった。その情報をいち早く知った参加者からは大きな歓声が沸き起こった。

 次に始まったコーナーは、「富士葵ミュージックヒストリー」。これまで富士葵が歌ってきた100曲以上の中から、いくつかに絞って富士葵のこれまでの歴史を再確認した。2017年12月に公開した中島みゆき「ファイト!」は、応援ソングとして歌いたいという思いから、曲を少し短くして歌ったことや、2018年10月に公開した米津玄師「ピースサイン」は、最初に歌ったのが気に食わず、初めて撮り直して歌ったことが明かされた。また、6月18日当日に、2018年11月に公開した米津玄師「Flamingo」が100万回再生を突破したことも明かされた。

 「富士葵ミュージックヒストリー」のコーナーが終わると、ゲストとして天神子兎音が登場。お互いに好印象だったにも関わらず、意外と今まで富士葵と一緒になることは少なく、今回が初めてのコラボとなることに二人は盛り上がっていた。そして次のコーナー「“はじめてシリーズ”クイズ」へ。このコーナーは、富士葵が動画でやっていた“はじめてシリーズ”を、今回は観客にも参加してもらうコーナーにアレンジしたもの。問題は、「本当にヘリウムガスを吸っているのは誰?」「本当にビリビリペンでビリビリしたのは誰?」「本当に激辛ペヤングを食べたのは誰?」「本当にぐるぐるバットでぐるぐるしたのは誰?」という全4問。富士葵はビリビリペンの問題で、実際にはビリビリペンを持っていないにも関わらず、「親指の付け根までキタよ!めっちゃ響いた!」といういかにもリアルな発言をして観客を見事に騙しポイントを稼いだが、ぐるぐるバットの問題では、本当にぐるぐるバットをした結果フラフラしすぎてフラワースタンドに突っ込んでしまったことがあだとなり、観客をだますことはできず、優勝とはならなかった(優勝は天神子兎音)。

 そしてコーナー終了後、富士葵が黒魔術によって召喚した友達であるキクノジョーが手紙を朗読するという、富士葵には内緒のサプライズが行われた。手紙を朗読している間は、【富士葵生誕祭令和元年】で唯一の静寂が流れ、朗読が終わると会場にいた全員でバースデーソングを歌った。ぶっつけ本番だったため、前奏部分で歌いだすというミスもあったものの、盛大なサプライズに富士葵は号泣し、「大好きだよ!歌劇団最高だぜ!」と声を張った。

 すべてのコーナーが終了し、最後は富士葵のミニライブが始まった。1曲目はナユタン星人「太陽系デスコ」のカバー。会場を一気に盛り上げた後、富士葵は一旦舞台からはけ、そして新衣装を身にまとって再び登場し、2曲目のLiSA「Rising Hope」のカバーを披露した。披露し終わると、「こういうロックな曲を歌ってみたかった」と自身の思いを語り、そして富士葵初のパンツ衣装や色の入ったエクステをお披露目し、会場からは「かわいい!」「カッコいい!」といった声が多く飛び交った。そして最後の楽曲は、1stシングル『はじまりの音』のカップリング曲であり、富士葵は間奏が好きだと言っていた「ユメ⇒キミ」。手拍子も起こり、富士葵の歌声に会場全体が聴き入っていた。

 ミニライブが終了すると、富士葵はイベントのオリジナルTシャツに着替えて登場。MCのぽんぽことピーナッツくん、そしてゲストの天神子兎音に感謝の言葉をかけた後、富士葵は舞台上で一人になり、改めて会場の全員に「みんなありがとう!ばいばーい!」とお礼を言葉をかけ、【富士葵生誕祭令和元年】は盛大な拍手の中、終了した。終了後、池袋HUMAXシネマズが入っているビルの入口には、ファン同士で今回の生誕祭の余韻を共に噛みしめる人たちが多くいた。思えば、生誕祭が始まる前にも入口には多くのファンが集まって談笑していた。このような集まりが今後さらに大きくなることは、本イベントの盛り上がりを見ても容易に想像でき、そしてその熱がYouTubeやライブステージの外を飛び出し、富士葵を知らない多くの人たちに認知される日も近いであろう。今回の【富士葵生誕祭令和元年】は、富士葵がこれからの歴史を創造していく上での“前夜祭”と捉えてもよいのかもしれない。


Text by Akihiro Ota
撮影:福田華菜


◎イベント情報
【富士葵生誕祭令和元年】
2019年6月15日(土)
東京・池袋HUMAXシネマズ
<セットリスト>
1.太陽系デスコ(Cover)
2.Rising Hope(Cover)
3.ユメ⇒キミ

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