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2019/04/16

【米ビルボード・ソング・チャート】リル・ナズ・X、週間ストリーミング歴代最高記録を叩き出し首位キープ

 ビリー・レイ・サイラスが参加したリミックスがリリースされたことをうけ、リル・ナズ・Xの「オールド・タウン・ロード」が、2週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・ソング・チャート。

 先週、15位からトップへ一気に駆け上がり、話題をさらった同曲だが、4月5日にカントリー歌手のビリー・レイ・サイラスとデュエットしたリミックスがリリースされたため、さらにセールス、ストリーミングが上昇。2位以下と大差をつけ、2週連続の1位を維持した。R&B/ヒップホップ・チャート、ラップ・チャートでも、同2週の首位をキープしている。

 週間視聴回数は、前週の4,660万回から207%も上昇した1億4,300万回で、ストリーミング・チャートでも同2週目の首位を獲得。週間ストリーミング記録としては、2018年7月28日付チャートで1億1,620万回を記録した、ドレイクの「イン・マイ・フィーリングズ」を上回る、歴代最高記録となる。

 売上も絶好調で、前週から454%上昇した週間124,000ダウンロードを記録。デジタル・ソング・セールス・チャートでも自身初のNo.1に輝いた。この記録も、2018年2月3日付チャートでドレイクの「ゴッズ・プラン」が記録した、127,000ダウンロードに次ぐ好セールス。2019年度の週間セールスとしては、最大の売上を記録した。

 週間2,880万回を記録して、エアプレイ・チャートでも32位に初登場した「オールド・タウン・ロード」。その週に最もポイントが上昇した曲に贈られる<Airplay Gainer>も獲得している。ストリーミング・チャート、デジタル・ソング・セールス・チャート、そしてエアプレイの主要3チャートでそれぞれ<Gainer>を獲得したのは、アリアナ・グランデの「thank u, next」(2018年12月15日付)以来、約4か月ぶり。

 その他、リズミック・ソング・チャートで15位、ポップ・ソング・チャートでは31位から21位にそれぞれ上昇。メインストリームR&B/ヒップホップ・チャートでも、28位に初登場し、ジャンルの枠を超えてヒットしている。

 リミックスに参加したビリー・レイ・サイラスは、米ディズニー・チャンネルのドラマ・シリーズ『ハンナ・モンタナ』で知られるポップ・シンガー=マイリー・サイラスの父親で、彼女のNo.1ヒット「レッキング・ボール」(2013年)を引用し、「鉄球(に打たれた)のようにチャートインした」と米ビルボード誌は報じている。ビリー・レイ・サイラスにとって、Hot 100でのNo.1獲得は初の快挙。

 ビリー・レイ・サイラスは、1992年にアルバム『サム・ゲイヴ・オール』でデビュー。本作からのシングルで、実質上のデビュー曲「Achy Breaky Heart」が大ヒットし、ブレイクに繋げた。これまでの最高位は、その「Achy Breaky Heart」がマークした4位で、およそ27年ぶりにその記録を更新したことになる。Hot 100にランクインしたのは、2014年にバック22とコラボした「Achy Breaky 2」(最高80位)以来、5年ぶり。

 今週のアルバム・チャートでNo.1デビューした、カリードの新作『フリー・スピリット』からは、先行シングルの「ベター」が前週の16位から8位に上昇し、自身4曲目のTOP10入りを果たしている。

 これまでランクインした3つのタイトルは、ロジック&アレッシア・カーラとコラボした「1-800-273-8255」(最高3位)、ノーマニ・コーディとのデュエット曲「ラヴ・ライズ」(最高9位)、そしてベニー・ブランコ&ホールジーとのコラボ曲「イーストサイド」(最高9位)と、いずれも他アーティストとの楽曲で、リード・シングルとしては初のランクインとなる。

 週間1億4690万視聴を記録したアルバム『フリー・スピリット』の中でも、最も視聴回数が高かった「ベター」。週間2,480万視聴を記録し、ストリーミング・チャートでも46位から9位へジャンプアップし、こちらもリード・シングルとしては初のランクインを果たした。昨年9月末の初登場から、ちょうど30週目でTOP10入りを果たした「ベター」。30週以上を費やしてTOP10入りしたのは歴代7曲目で、2007年6月にキャリー・アンダーウッドが「ビフォー・ヒー・チーツ」で記録した38週が、歴代最長記録。

 3月16日チャートでNo.1デビューを果たしたジョナス・ブラザーズの「サッカー」は、エアプレイが好調で前週の8位から6位に再び息を吹き返したが、新曲「クール」はストリーミングが伸び悩み、初登場27位と出遅れた。

 今週41位には、韓国のガールズ・グループ=BLACKPINKの新曲「キル・ディス・ラブ」が初登場。同チャートでのランクインは、昨年6月にリリースされた「DDU-DU DDU-DU」に続く2曲目で、その「DDU-DU DDU-DU」が記録した55位を上回る、自己最高位更新となった。アメリカでも、K-POPブームが徐々に熱を帯びている。

 次週は、そのK-POPの代表格・BTS (防弾少年団)がホールジーとコラボした新曲「Boy With Luv」の上位ランクインが期待されている。同曲は、発売日同日に公開されたミュージック・ビデオが、YouTubeで24時間の最高再生記録を更新し、高ストリーミング・ポイントを獲得。この曲が収録された『Map of the Soul: Persona』のセールス、ストリーミングも好調で、次週はシングル、アルバム・チャートともに、上位ランクインが見込める。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、4月19日以降掲載予定となります。

◎【Hot 100】トップ10
1位「オールド・タウン・ロードfeat.ビリー・レイ・サイラス」リル・ナズ・X
2位「サンフラワー」ポスト・マローン&スウェイ・リー
3位「Wow.」ポスト・マローン
4位「7 rings」アリアナ・グランデ
5位「ウィズアウト・ミー」ホールジー
6位「サッカー」ジョナス・ブラザーズ
7位「プリーズ・ミー」カーディ・B&ブルーノ・マーズ
8位「ベター」カリード
9位「ミドル・チャイルド」J.コール
10位「ハピアー」マシュメロ&バスティル

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