2019/01/11 22:00
2018年12月27、28日大阪・インテックス大阪にて、大阪のラジオ局・FM802が主催するロックイベント【FM802 RADIO CRAZY】(以下、レディクレ)が開催された。本イベントは"ロック大忘年会"をテーマに2009年からスタートし、今年で10回目の開催を迎えるとあって例年以上の盛り上がりに!会場には2日間で計約5万人が集まり、アーティストによるライブはもちろん、ラジオ局ならではのスペシャルな企画まで、終始盛りだくさんな内容が繰り広げられ、寒波を吹き飛ばす熱いステージが展開された。当日のライブ音源などは1月14日にFM802にて特別番組があるものの、既にいくつかのラジオ番組でオンエアされていることもあり、その盛り上がりっぷりはご存知だろう。今回、ラジオの電波ではお届けできない多数のライブ写真とともに、その模様の一部を改めてお届けしたい。
まず、いつものレポートを届ける前に"レディクレ愛"に溢れたレディクレの裏側についても触れて見たい。今回紹介するライブ写真は関西を中心に活躍するライブカメラマンが撮影したもので、彼らの名前はラジオファン、ライブ好きならご存知の人もいるかもしれない。井上嘉和、田浦ボン、日吉"JP"純平、森好弘、渡邉一生、Peta(あいうえお順)の6名が中心となって、数々のステージの撮影を担当。今回、飲食や企画ブースなどが設置されたホールでは、過去に開催されたイベントでのライブ写真が多数展示されており、そのほとんどが彼らによって撮影されたものでもあった。アーティストらのライブに懸ける熱量を捉えるのはもちろん、これまでに何度もレディクレ現場を担当してきた彼らだからこそ撮ることができた瞬間ばかりなので、ぜひ本ページに掲載された写真の一枚一枚をじっくりと見てもらいたい。
祝宴の幕開けとなる初日からどのステージにも"ラジオ愛"、いや"802愛"に溢れたパフォーマンスが展開されていた。その最たるものがアーティストらによるライブだろう。
まずは一番大きなステージとなるZ-STAGEから。トップバッターのKEYTALKは満員のフロアを前に「1日楽しんでいこうぜ!」と叫ぶと、ダンサブルなビートを連発! BLUE ENCOUNTは出番直前のリハーサルから大盛り上がりで、急遽出演キャンセルとなった仲間である04 Limited Sazabysに向けてカバー曲を披露するサプライズも。「とてつもない景色を一緒に作るぞ!」と、色彩豊かな楽曲陣で沸かしていく。さらに、UNISON SQUARE GARDENは矢継ぎ早に繰り出すロックチューン、轟音パフォーマンスにオーディエンスは歓喜の叫びを上げると、SHISHAMOは甘酸っぱくも瑞々しいロックサウンドで観客を酔わす。イベント後半戦も緩むことはなく、SuchmosはYONCEが妖艶かつ挑戦的なボーカルで観客の感情を大いに揺さぶっていく。流麗なギター、ファルセットが印象的な新曲をプレイし、'19年の更なる活躍に期待は募るばかり…。sumikaは「ラジオってメディアは最強だと思います」と、率直な思いを語ると「フィクション」での"リクエスト"というワードでリスナーとの繋がりをさらに強固なものにしていく。クリープハイプの登場にはやはり802リスナーは期待せざるを得ないだろう。「大阪で生まれた曲は大阪に置いていきます」と、尾崎世界観は噛みしめるように歌を紡ぐ。そして大阪への思いや感謝の言葉を伝えつつ「白髪だらけになってもこのイベントに出たいです」と照れ臭そうにしながらも、楽曲により強い思いを乗せていく。そしてトリは[ALEXANDROS]。荘厳さを感じさせつつも観客へ掴みかかるような屈強なサウンドを次々に展開。圧倒的な存在感を見せつける4人の姿に煽られ、観客はどこまでも高く拳をつきあげていた。
R-STAGEではHump Backが「情熱を注ぎこんだこのバンドで誰かの青春になりたい!」と熱い思いを音に乗せ、Official髭男dismはアッパーなポップサウンドで会場を瞬時にダンスフロアへと変える。久々のレディクレ出演となったindigo la Endは序盤からキラーチューンを連発! '18年はめまぐるしい活躍を見せたあいみょんはレディクレ初出演ながら、観客の感情に確かな傷跡を残していった。昨年より大きな会場に登場し、バンドの確かな成長を感じさせてくれたyonigeは極上のポップスで会場を魅了! 後半からはフロアの雰囲気を変え、MANNISH BOYSが渋みを効かせたサウンドで、奥田民生はキラーチューンを大盤振る舞いし観客を大いに盛りたてる! フジファブリックが今年のデビュー15周年に向け「電光石火のごとく全力で駆け抜ける」と熱く宣言すると、トリを務めたくるりは総勢8名で重ねる大きく優しい音像で会場を包み込んでいった。
お隣のL-STAGEではLAMP IN TERRENがエモーショナルな演奏で高めると、ヤバイTシャツ屋さんは「今年あった嫌なこと全部ここにリリースしていけ~!」とぶっ飛びまくりのステージングで会場の熱量を高める。SiMが重厚&切れ味鋭いサウンドで観客を圧倒すると、10-FEETは「勇気を出せ、負けんな!」と力強い演奏で観客の心を後押し! レディクレ皆勤賞のOKAMOTO'Sが円熟味を増したロックを響かせ、THE BAWDIESは怒涛のパーティーチューンで会場をハッピーな空間へと変えていく。MONOEYESが多幸感溢れるロックアンセムを奏でると、観客はみな満面の笑みで応えていく。
LIVE HOUSE Antennaは一番規模が小さいステージながら、The Floor、ReN、ヤングオオハラ、ビッケブランカ、King Gnu、ナードマグネット、緑黄色社会と、確かな実力を持った若手アーティストが多数出演。FM802が注目する演者ばかりが並んでいることから、会場には早耳なリスナーたちが多数集まり、彼らが鳴らす音にしっかりと耳を傾けていた。
初日のステージ、"レディクレ"らしいステージとなったのがR-STAGEでの「FM802 今年の漢字」だ。DJそれぞれが選んだ"今年の漢字"にちなんだ楽曲をアーティストが披露するというこの企画。映画の豊作年ということで選んだ"映"にちなみ、映画「ボヘミアン・ラプソディー」からQueenの「Killer Queen」をビッケブランカが。数々の災害によって音楽イベントの中止に見舞われたことから選んだ"悔"から「夜空ノムコウ」をBLUE ENCOUNTの田邉俊一、KEYTALKの寺中友将が共演。"繋"の文字からはこの日のためだけに会場に駆け付けたSCANDALのHARUNAがJUDY AND MARYの「RADIO」を熱唱。そしてラスト"栞"では、昨年のFM802春のキャンペーンソングとして制作された楽曲「栞」が。クリープハイプ・尾崎世界観、あいみょん、スガシカオ、sumika・片岡健太、UNISON SQUARE GARDEN・斎藤宏介が登場。ラジオで幾度となく聴いてきた楽曲を生披露で聴けるとあって観客はみな大喜び。急病で出演キャンセルとなった04 Limited SazabysのGENのためにも、リベンジを約束してくれた彼らの次のステージにも期待が募る。
それと、FM802のDJ陣も忘れてはならない。イベント中の生放送はもちろん、ステージが始まる直前のMCや企画ブースでの司会、ステージの裏側ではライブを終えたばかりのアーティストへのインタビューや番組収録など、"生の声"を届けるための作業が多数展開されていた。ライブの楽しみ方もDJそれぞれで、フロア後方から見守る人、ステージを何ヶ所もハシゴし観客と同じフロアで踊りながらライブを楽しむ人まで…。みな一貫して、「レディクレがどれだけ面白いか」「出演したアーティストのライブがいかに素晴らしいか」、その想いのたけを電波に乗せるために動きまわっていた。
ライブで感じとった思いはすぐさま電波に乗っかり、それぞれのDJが担当する番組内にて熱の冷めないうちにオンエアされている。そしてのその集大成となる番組が1月14日にはイベント当日に収録されたライブ音源のみで送る特別番組『FM802 ROCK FESTIVAL RADIO CRAZY―RADIO de LIVE CRAZY―』として19時から9時間にわたり放送予定。番組はスマホアプリ「radiko」でも聴くことができる。
Text by 黒田奈保子
Photo by FM802
◎イベント情報
【FM802 RADIO CRAZY】<終了>
2018年12月27日(木)・28日(金)
会場:インテックス大阪
INFO:https://radiocrazy.fm/
◎番組詳細
FM802『RADIO de LIVE CRAZY』
2019年1月14日(月・祝)19:00~深夜4:00
[第1部]19:00-21:00 (DJ:竹内琢也 / 加藤真樹子)
[第2部]21:00-23:48 (DJ:落合健太郎 / 土井コマキ)
[第3部]深夜0:00-4:00 (DJ:浅井博章 / 深町絵里)
ライブ音源のみでおくる9時間! FM802で【FM802 RADIO CRAZY】を楽しもう!
出演アーティストのサイン入りTシャツのプレゼントもあり!
INFO:https://funky802.com/
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