2019/01/07
2019年1月5日に全米公開されたLifetimeのドキュメンタリー・シリーズ『Surviving R. Kelly』(サバイビング・R.ケリー)の最終回にチャンス・ザ・ラッパーが登場し、Jamilah Lemieux(ジャミラ・レミュー)とのインタビューで「R.ケリーと曲を作ったのは間違いだった」と認めた。チャンスは、2015年の「Summer in Paradise」でケリーとジェレマイとコラボしていた。
このインタビューでチャンスが、「告発人(ケリーから性的暴行を受けたと訴えている女性たち)の話を、彼女たちが黒人女性だから重んじなかった」と発言した箇所が、文脈を無視してTwitterで拡散されたことを受けて彼は、その発言箇所の動画を自身のアカウントに投稿し、あらためてケリーと仕事をしたことを後悔していると強調した。
チャンスは動画ではっきりと「R.ケリーと曲を作ったのは間違いだった」と述べた上で、何故当時ケリーに対する告発を真に受けなかったのかということについて言葉を慎重に選びながら発言している。「(ケリーが)自分の曲に参加することに対して人々が何かを感じるだなんて当時は考えもしなかった。つまり、こういうことなんだ:R.ケリーの存在や置かれた現状ついて、彼の裁判や告訴や告発人たちという観点からは、僕は長い間彼を被害者としてしか見ることができなかった。それは自分がシカゴ出身だからなのか(ケリーもシカゴ出身)、彼が素晴らしい音楽を作ったからなのか、それとも彼が黒人男性だからなのかはわからない」と彼は述べている。
彼はさらに、「黒人男性が虐げられることについて、僕たちはすごく過剰に敏感になるようプログラムされている。すべてのメディアで高頻度に見られるんだ。黒人男性が警察に暴行されているところとかを目の当たりにすると、それは多くの人にとっては奴隷制の一場面のように映り、男性が鎖で繋がれている姿を想像する。でも黒人女性は、その何倍も虐げられ、侵害されている集団だ。世界と比較しても」と続け、「もしかしたら僕は、告発人の話を、彼女たちが黒人女性だから重んじることができず、だから気にしなかったのかもしれない」と自己分析している。
チャンスは、「引用文は文脈から切り離されていたけれど、自分も含めてR.ケリーにまつわる話を無視したことがあったり、彼が嵌められた、または支配体制から攻撃された(黒人男性がそうされる場合が多いので)と信じたことがある者たちは、黒人女性や女の子たちに迷惑をかけながらそうしていた、というのが事実だ。彼と仕事をしたこと、そして発言するのにこれほど時間をかけてしまったことについて、被害に遭ったすべての女性たちに謝罪する」とツイートしている。
また別のツイートでは、「僕にも家族に黒人女性がいるだろうと言ってくるやつは、わざと論点をずらしている。自分の人生に頼りになる黒人女性が近くにいたとしても、自分が黒人だとしても、僕らは誰でも無意識に黒人女性や彼女たちの話を信用しない可能性があるんだ、そう教え込まれているから」と説明している。
インタビュアーのレミューも自身のTwitterで、「ご参考までに、私はチャンスとのインタビューを(2018年)5月に行った。彼ははっきりと明白に黒人女性と被害者たちへの支持を述べていた」とチャンスを擁護した。
◎チャンス・ザ・ラッパーによる投稿
https://twitter.com/chancetherapper/status/1081722236086767616
https://twitter.com/chancetherapper/status/1081738485793542144
https://twitter.com/chancetherapper/status/1081775001504763904
◎ジャミラ・レミューによる投稿
https://twitter.com/JamilahLemieux/status/1081723052843520000
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