2018/12/11
ミーク・ミルの新作『チャンピオンシップス』がNo.1デビューを飾った、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
本作『チャンピオンシップス』は、最高3位をマークした前作『Wins & Losses』(2017年)から1年半振り、通算4作目のスタジオ・アルバムで、2012年のデビュー・アルバム『Dreams and Nightmares』(最高2位)、同1位をマークした2015年の2nd『Dreams Worth More Than Money』と、4作連続のTOP3入りを果たしている。なお、EP盤やミックステープを含むと、通算9作目のアルバム・チャートTOP10入りとなる。
初動ユニット数は229,000で、そのうちアルバム・セールスが42,000枚(ダウンロード)、187,000枚がストリーミングによるみなし売上だった。アルバムの週間視聴回数は2億3,540万回で、この記録は2018年にリリースされたアルバムの中でも9番目に高い記録。なお、今年の週間最大ストリーミングは、7億4,590万視聴を記録したドレイクの『スコーピオン』(7月14日付チャート)。
本作からは、そのドレイクをゲストに迎えた「ゴーイング・バッド」が今週のソング・チャートで6位にデビューしたほか、計15曲が100位内にランクインを果たしている。意外ではあるが、ミーク・ミルがシングル・チャートでTOP10入りするのは、この「ゴーイング・バッド」が初となる。なお、そのうちの1曲は今週のアルバム・チャートで2位にデビューした、リル・ベイビーの新ミックステープ『ストリート・ゴシップ』に収録された「タイムfeat.ミーク・ミル」だった。
その『ストリート・ゴシップ』は、週間88,000ユニットを獲得。そのうちアルバムの売上枚数はわずか5,000枚で、そのほとんどがストリーミングによるポイントだった。本作は、今年10月にリリースしたガンナとのコラボ作『ドリップ・ハーダー』(最高4位)に続く6作目のミックステープで、今年はこの2枚の他にも、自身初のスタジオ・アルバム『ハーダー・ザン・エヴァー』 が最高3位をマークし、計3枚のアルバムが同チャートでTOP10入りしている。
先週2位に初登場したシックスナインの『ダミー・ボーイ』は、3位にワンランクダウン。今週獲得したユニット数は83,000で、こちらもそのほとんどがストリーミングによるみなし売上だった。本作は、11月23日にリリースされる予定だったが、18日に逮捕されたことで27日に延期になり、先週は集計期間わずか3日で66,000ユニットを獲得し、2位にデビューしている。つまり、今週のチャートと集計が割れなければ、先週の時点で1位を獲得していたということになる。
続いて4位には、英マンチェスター出身4人組ロック・バンド=The 1975の新作『ネット上の人間関係についての簡単な調査』が初登場。週間ユニット数は66,000で、そのうちアルバムの売上が48,000枚。上位3者とは対照的に、ポイントのほとんどがセールスによるものだった。なお、今週のセールス・チャートでは1位にデビューしている。本作は、2016年にリリースした前作『君が寝てる姿が好きなんだ。なぜなら君はとても美しいのにそれに全く気がついていないから。』(1位)から、およそ2年半ぶりにリリースされた3枚目のスタジオ・アルバムで、全米ではその前作に続き2作目のTOP10入り、本国UKチャートでは、デビュー・アルバム『The 1975』から3作連続の首位獲得を果たしている。
6位にデビューしたのは、米フロリダ州出身の若手ラッパー、スキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッドのデビュー・アルバム『Stokeley』。週間ユニット数は51,000で、アルバム・セールスが5,000枚、ストリーミングによる売上が45,000枚だった。日本での知名度はサッパリだが、アメリカでは故エクスエクステンタシオンとの親交が深かったことや、ジュース・ワールドとコラボした「Nuketown」のヒットで、人気を高めている。
先週に引き続き5位をキープしたマイケル・ブーブレの『クリスマス』、10位にランクインしているペンタトニックスの『クリスマス・イズ・ヒア!』はじめ、今週もクリスマス・アルバムがチャートを上昇している。そのペンタトニックスは、13位に『ペンタトニックス・クリスマス』、37位に『ザッツ・クリスマス・トゥ・ミー』をランクインさせていて、今年もホリデー・シーズンを彩っている。また、今週のソング・チャートで「恋人たちのクリスマス」が7位に最高位を更新したマライア・キャリーの『メリー・クリスマス』も、先週の19位から14位に、TOP10入り目前となっている。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、12月14日以降掲載予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『チャンピオンシップス』ミーク・ミル
2位『ストリート・ゴシップ』リル・ベイビー
3位『ダミー・ボーイ』シックスナイン
4位『ネット上の人間関係についての簡単な調査』The 1975
5位『クリスマス』マイケル・ブーブレ
6位『Stokeley』スキー・マスク・ザ・スランプ・ゴッド
7位『アリー/スター誕生』サウンドトラック
8位『アストロワールド』トラヴィス・スコット
9位『ボヘミアン・ラプソディ』サウンドトラック
10位『クリスマス・イズ・ヒア!』ペンタトニックス
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像