2018/10/09 16:15
あいみょん/小谷美紗子/石崎ひゅーいが出演する『弾き語り-330-vol.6』が、10月7日東京・上野水上音楽堂にて開催された。
このイベントは、あいみょんと渋谷La.mamaの共同企画として、不定期に開催されてきた対バンライブで、6回目にして初の野外ステージでの開催。台風一過の影響で最高気温が30度を記録する季節外れの暑さの中、3組がそれぞれのスタイルでオーディエンスを魅了した。
トップバッターの小谷美紗子はスマホを片手に場内を撮影しながら登場し、会場は和やかな雰囲気に。しかし、グランドピアノの前に座り、一呼吸置いて、「自分」を歌い始めると、場内の空気が一変。「真」「子供のような笑い声」と続け、切実な歌詞を真っ直ぐな歌声で届けるステージに、グッと引き込まれていく。
6月に行われた『vol.5』にも出演している小谷は「ぜひまた一緒に…と言ってたら、すごく素敵な会場に呼んでもらえて嬉しいです。あいみょんちゃんの歌ってること、歌い方はすごく共感できるところがあるので、今後も一緒にできたらいいな」と話し、リズミカルな「明日からではなく」「忘れ日和」を披露。最後に「蒸し暑いのを無視して、思う存分歌わせていただきます」と伝え、柔らかくも芯の強い歌唱で「手紙」を届けると、静かな感動が広がった。
二番手の石崎ひゅーいは大きな歓声に手を振って応え、「ガールフレンド」から早速熱い歌声を響かせる。「女性2人に囲まれるので、朝髭を一生懸命そってきたら、今口元がすごく赤い状態で…それでも、あせんな」というMCから、そのまま流れ込んだ「ピーナッツバター」ではアコギを勢いよくかき鳴らし、場内の温度をさらに上げていく。
菅田将暉への提供曲のセルフカバー「さよならエレジー」では自然と手拍子が起こり、「いいですね。そのままいただいてもよろしいでしょうか?」と呼びかけて、「1983バックパッカーズ」を届けると、今度は「さよなら東京メリーゴーランド」を情感たっぷりに歌い上げ、表現の幅の広さを見せる。
「夜間飛行」では、途中でギターのチョイスを間違えたことに気付き、頭からやり直すという一幕もあったものの、パフォーマンスはますます熱を帯びて行く。オーディエンスの手拍子のみを伴奏に歌い、〈夜空を飛んで会いに行く〉を会場中で合唱すると、絶叫に近いシャウトに対して、場内は拍手喝采。最後は名曲“花瓶の花”をしっとりと届けて、人間味あふれるステージを終えた。
トリを務めるあいみょんは軽快な「ふたりの世界」でスタート。暑さに驚き、「衣装間違えました」と上下黒の格好に後悔するも、「今年の夏、たくさん歌った曲です」と「マリーゴールド」を披露すると、その歌声で爽やかな風を吹かせていく。
「あなたのために」に続いては、上野動物園のパンダの名前募集に応募したエピソードを話し、「今日はシャンシャンに愛を伝えに来ました」と言って、「愛を伝えたいだとか」へ。弾き語りでも十分グル―ヴィーなこの曲からは、改めて歌唱力の高さが伝わってくる。
「動物園行った?」などとオーディエンスとのラフなコミュニケーションを楽しみながらステージを進め、フォーキーな「風のささやき」、DISH//への提供曲のセルフカバー「猫」、さらには「マトリョーシカ」と続けると「この衣装で耐えました」と笑い、ラストは「君がいない夜を越えられやしない」。前半は指弾きで繊細に、後半はストロークで伸びやかに歌い、せつないメロディーを場内に響き渡らせた。
アンコールではこの日歌われた「風のささやき」と「猫」が11月に出るニューシングル『今夜このまま』のカップリングとして収録されることが発表され、あいみょん初のドラマ主題歌である「今夜このまま」を1コーラスだけ披露。改めて、小谷と石崎に感謝を伝え、「もっと涼しいときにまたやりましょう」と話すと、“君はロックを聴かない”をオーディエンスとともに合唱して、弾き語りの魅力が詰まった熱い一日が幕を閉じた。
◎リリース情報
シングル『今夜このまま』
2018/11/14 RELEASE
WPCL-12971 1,080円(tax in.)
Photo:鈴木友莉
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