2018/08/17 20:30
今はなきシャンソン喫茶の殿堂「銀巴里」が生んだ"最後の歌姫"クミコが、シャンソンのベストアルバム『私の好きなシャンソン ~ニューベスト~』を自身の誕生日の9月26日にリリースすることが発表された。
1982年にシャンソン喫茶「銀巴里」でプロデビューし、閉店まで歌い続けたことから、昭和の文化の灯火が残る伝説の“銀巴里”が生んだ「最後の歌姫」と言われているクミコ。、シャンソンでは異例の大ヒットを記録した「わが麗しき恋物語」(2002年)は、“聴くもの全てが涙する歌”として、お茶の間を賑わせ、忘れられかけていたシャンソンに新たなスポットを当てた。
今回のベストアルバムには、敬愛する越路吹雪×岩谷時子コンビの代表作である「愛の讃歌」や「18歳の彼」、出世作となったバルバラの「わが麗しき恋物語」のほか、新録音されたセルジュ・ラマの「赤い風船」、「愛を捧げて~ジュテーム・ア・ラ・フォリ~」など、日本ではあまり知られていないシャンソンの隠れた名曲や「銀巴里」の大先輩で今年他界した古賀力が、ジャン・フェラ作曲の楽曲に日本語詞をつけた「ふるさとの山」、出身地・長崎での古賀の被曝体験をもとにシャンソンに日本語詞をつけた「先生のオルガン」を収録。どの曲も日本の歌謡曲にも通じるようなわかりやすい日本語詞で歌われ、ポピュラーな楽曲に仕上がっている。
新録音を含むシャンソンだけのアルバムがメジャーレーベルから発売されるのは極めて異例なことで、日本コロムビアにとっても10年ぶりのこととなる。また、先日6月30日に六本木EXシアターで行われたコンサートのライブ音源など貴重な楽曲も含まれている。
そして10月には本作のリリースを記念して、ビルボードライブ東京で単独公演を開催。シャンソンを中心に、オリジナル曲などヨーロッパの香りのする音楽がたっぷりと披露される。
◎クミコ コメント(全文掲載)
このたび、シャンソンアルバムをリリースできることになりました。
しかも、新たに録音したもの、ライブ収録のものなど、シャンソンが絶滅危惧種のように思えるこの時代に、何という幸せ。
これもコロムビアレコードの、音楽への奥深い理解があってこそと、感謝するしかありません。
一時期は、シャンソン歌手という肩書きから逃れたくて仕方のない時もありましたが、今は胸を張れるような気持ちに変わりました。
洋の東西はあっても、ニンゲンの営みにそうそう変わることはなく、同じようなことで悲しみ悩み喜ぶのだと、しみじみわかってきたせいもあります。そんな歳に自分がなってきたということでしょう。
このアルバムでは、シャンソン界で私の尊敬する先輩がたの作品を入れました。
まず、高関詢子さんが大切に唄われてきた作品を2曲。
エレガントで都会的な、歌謡曲にも通じるわかりやすさを持つ歌を、ぜひ皆さんに知って、唄っていただきたいとカラオケ付きにいたしました。
(シャンソンアルバムにカラオケというのは前代未聞です)
そして、シャンソン界の詩人、古賀力さん、高野圭吾さんの作品。
これらの先輩がたの放つ光を目当てに、はぐれ者シャンソン歌手の私はどうにか歩いてこられたのだと思います。
それから、もちろん、大好きな越路吹雪さんと岩谷時子さんの珠玉の歌たちも、新録音とライブの両方をお聴きください。
こうして好きなシャンソンをまとめたアルバムを作れるのは、贅沢この上ないことです。
この身の幸せを思うと同時に、一人でも多くのかたに、ああ、シャンソンてのも案外いいものだなと思ってもらえたら、そう願うのみです。
◎リリース情報
クミコ『私の好きなシャンソン ~ニューベスト~』
2018/9/26 RELEASE
COCP-40493 ¥3,000(tax in)
◎公演概要
【An Evening with クミコ ~sings European Songs~】
ビルボードライブ東京
2018年10月14日(日)
1stステージ 開場15:30/開演16:30
2ndステージ 開場18:30/開演19:30
<メンバー>
クミコ(ボーカル)
藤原昌生(ピアノ)
谷源昌(ベース)
足立浩(ドラムス)
他
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