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2018/08/06

【米ビルボード・アルバム・チャート】ドレイク5週目の首位、カントリー界の雄が2位初登場

 ドレイクの『スコーピオン』が5週目の首位をキープした、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 2018年度(2017年12月~2018年11月)の首位獲得総数としては、首位タイに並んでいたテイラー・スウィフトの『レピュテーション』(4週)を抜き、単独1位に記録を更新したドレイクの『スコーピオン』。通算5週の首位獲得は、2016年12月~2017年2月までの間に非連続で獲得した、ザ・ウィークエンドの『スターボーイ』以来、1年半振りとなる。連続記録としては、自身のアルバム『ヴューズ』(2016年5月21日~7月16日付)で記録した9週以来。その前には、アデルの『25』が7週間(2015年12月12日~2016年1月23日付)の連続No.1獲得を果たしている。

 今週獲得したユニット数は145,000で、70万ユニットを突破した初登場週から5週連続で10万ユニットを突破するという快挙も達成した。145,000ユニットのうち、123,000枚がSEA(ストリーミング再生数をアルバム数に換算した売上)、11,000枚がTEA(トラックごとのデジタル販売10回分を1アルバム・ユニットとして換算した売上)で、アルバムの純粋な売上枚数は、わずか12,000枚だった。しかし、このセールス不況の中、5週目にして1万枚を突破したことは、快挙といえるだろう。

 圧倒的な強さをみせていたストリーミングも、徐々に勢いが落ちてきてはいるが、今週も1億6,960万視聴を記録し、歴代の週間ストリーミング数としては20位にランクインさせている。これも、登場5週目の記録としては異例で、いかに本作がヒットしているかを物語る。本作『スコーピオン』だけで、週間ストリーミング数の歴代記録を1位、3位、7位、12位、20位とTOP20内に5週分ランクインさせている。もちろん、ストリーミング・チャートでも5週連続の首位獲得を果たした。

 ヒップホップ・アーティストの首位獲得総数としては 、先週歴代2位タイに並んだジェイ・Zを抜き、単独2位に記録を更新(26週)。1位には通算32週の記録をもつエミネムがランクインしているが、本作、もしくは次のアルバムで、ドレイクがその記録を破るだろう。

 2位に初登場したのは、米テネシー州出身のカントリー・シンガー=ケニー・チェズニーの新作『ソングス・フォー・ザ・セインツ』。本作は、2016年10月にリリースした16thアルバム『コズミック・ハレルヤ』からおよそ2年振り、通算17枚目のスタジオ・アルバムで、ソニー・ミュージックからワーナー・ブラザースに移籍して初のリリースとなる。初動ユニットは77,000で、そのうちアルバム・セールスは65,000枚。純粋な売上枚数だけでみれば、首位の『スコーピオン』より圧倒的に強かった。

 2002年リリースの6thアルバム『ノーシューズ・ノーシャツ・ノープロブレム』から12作連続、ライブ盤などのコンピレーション・アルバムを含めると、通算15作目のTOP10入りを果たしたケニー・チェズニー。カントリー・シンガーの記録としては、1位がジョージ・ストレイトの20作、2位がガース・ブルックスの19作、3位がティム・マグロウの18作で、ケニー・チェズニーはそれに続く歴代4番目となる。前作『ライヴ・イン・ノー・シューズ・ネーション』(2017年)含め通算8作の首位獲得、カントリー・アルバム・チャートでは16作目のNo.1に輝いた。

 3位には、わずかな減少でTOP3をキープしているポスト・マローンの『ビアボングズ&ベントレーズ』(62,000ユニット)がランクインし、4位には先週の6位から2ランクアップした、ジュース・ワールドの『グッドバイ&グッド・リダンス』(39,000ユニット)が上昇、5位はカーディ・Bの『インベージョン・オブ・プライバシー』(38,000ユニット)、6位にはエクスエクスエクステンタシオンの『?』(38,000ユニット)が続いている。映画の公開により、先週3位にジャンプアップした『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』のサウンドトラックは7位にランクダウンした。

 8位にデビューしたのは、女性フロントマン、リジー・ヘイル率いるロック・バンド=ヘイルストームの新作『ヴィシャス』。2015年にリリースした大ヒット作『イントゥ・ザ・ワイルド・ライフ』から3年振り4枚目となるアルバムで、前作で獲得した最高5位に続き、2作連続のTOP10入りを果たした。初動ユニットは29,000(アルバムの売上枚数は27,000枚)で、前作の57,000ユニットを半数近く下回っている。

 続いて10位にも、ロック・バンドがランクイン。26,000ユニットを獲得してデビューしたのは、「イッツ・ノット・オーバー」(2006年4位)などのヒットで知られるドートリーの新作『ケイジ・トゥ・ラトル』。最高6位をマークした前作『バプタイズド』(2013年)から5年振りとなるニュー・アルバムで、No.1を獲得したデビュー・アルバム『ドートリー』(2006年)から5作連続のTOP10入りを果たした。


Text:本家一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは、8月10日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『スコーピオン』ドレイク
2位『ソングス・フォー・ザ・セインツ』ケニー・チェズニー
3位『ビアボングス&ベントレーズ』ポスト・マローン
4位『グッドバイ&グッド・リダンス』ジュース・ワールド
5位『インベージョン・オブ・プライバシー』カーディ・B
6位『?』エクスエクスエクステンタシオン
7位『マンマ・ミーア!ヒア・ウィー・ゴー』サウンドトラック
8位『ヴィシャス』ヘイルストーム
9位『グレイテスト・ショーマン』サウンドトラック
10位『ケイジ・トゥ・ラトル』ドートリー

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