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2018/07/25

マックス、日本デビュー作『ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)』の最新インタビューが公開 「アルバムとしてひとつの世界を生み出したい」

 【SUMMER SONIC 2018】とサマソニEXTRAとして東京・大阪での単独公演が決定している新星実力派ポップ・ソウルシンガー=マックスの日本デビュー・アルバム『ヘルズ・キッチン・エンジェル(ジャパン・バージョン)』が本日(2018年7月25日)発売となった。

 本作は、2016年4月に配信限定でリリースされていたが、今夏の初来日&初単独公演開催を記念して、ボーナストラック4曲とライナーノーツ・歌詞対訳、更に日本独自のジャケット写真で初パッケージ化された。

 本作のリリースと日本デビューを記念し、自身のルーツ、アルバム収録曲の中でも自身最大のヒット曲となった「ライツ・ダウン・ロウ」、そして初来日に向けての意気込みを語るマックスの最新インタビューが公開された。

――日本の音楽ファンにはあなたを初めて知る人も多いので、基本的なところから教えてください。最初に音楽を志したきっかけは?

マックス:ニューヨーク市、特にこのヘルズ・キッチンというエリアで育ったことが大きいと思う。ニューヨークで育つと、ただ街を歩いているだけでもいろんな音楽に囲まれて、多様な文化に触れることになる。地下鉄にストリートパフォーマーが乗り込んできたり、ブロードウェイをはじめ様々なショウを観る機会があるし、だから僕もうんと子供の頃から美女と野獣とか、ライオンキングとか、そういうクラッシーなブロードウェイのミュージカルに連れて行ってもらっては、帰り道で全幕再現していたらしいよ。すぐ覚えちゃうんだよね。まだ5歳ぐらいの頃の話だけど。とにかく音楽が好きで、歌ったり踊ったりしていれば満足だったのを覚えている。パフォーマンスするのが好きだったんだよね。

――よく聞かれる質問かと思いますが、どんなアーティストから影響を受けたのか少し話してもらえますか?

マックス:もちろん! 影響されたのは、ジェイムス・ブラウン、マイケル・ジャクソン、プリンス、エタ・ジェイムス、ビリー・ジョエル、エルトン・ジョン、ジャスティン・ティンバーレイク、ブルーノ・マーズ、あとはミゲルとか、エイミー・ワインハウス。ソウルやエネルギーが満載で、音楽を感覚的に伝えてくれるアーティストが好きなんだ。

――2016年にデビューアルバムを発表しましたね。

マックス:2016年の4月だね。メインの曲は「ライツ・ダウン・ロウ」といって、これが世界中に届いて盛り上がっているんだ。僕が妻のために書いた曲で、今は結婚しているけどまだ恋人だった時、この曲を添えて彼女にプロポーズしたんだ。だから僕らにとってもすごく特別な曲なんだけど、僕が彼女のために書いてプロポーズした曲だっていうのを知った人たちが、自分たちのウエディングソングに使ったり、婚約の時に使ったり、世界中のあちこちでそんなことが起こっているんだからクールだよ。

――ビデオも最高ですよね。あのビデオのこと、話してもらえますか?

マックス:ありがとう!うん、まず、僕がプロポーズして結婚して一緒に年を取っていく相手の女性は僕の実際の奥さんで、是非とも彼女にあの役を演じてもらいたかったんだ。ビデオの中で僕らが着ているのは、実際にプロポーズして結婚してくださいって言った時の服装だし…それくらいすべて実話なんだ。出てくる男性はぜんぶ僕なんだけど、その同じ部屋で僕が何人か違う女性と過ごしているのは自分に本当にふさわしい相手を探しあぐねている様子を描いている。最終的には僕の妻エミリーと一緒になって、最後は…曲調はとてもハッピーだけど、僕も監督もリアルな結末を求めていたから、幸せも終わりがあるからこそ美しいってことを描き出したかった。人は誰もいつかは死ぬけれども、後に残したものは引き継がれていくということを、僕らが残した空間で新たな暮らしが営まれていく、ということで表しているんだ。ビデオ全体を通して、愛の美しくて前向きなエネルギーを伝えているつもり。そうやって生きていけば、後の世界にもその前向きなエネルギーは引き継がれるだろう、ってね。

――曲自体はどんなふうに書いていきましたか?

マックス:友達2人と一緒に書いたんだ。ナサニエル・モッテ(3OH!3)とリアム・オドネル。ちょうどエミリーと付き合い始めた頃で、僕は3ヶ月後にはもう彼女が僕の結婚相手だって確信していたから、その気持ちをインスピレーションにして書いたのがあの曲。とにかく彼女に喜んでもらえるようなステキな曲を、僕らの愛を形にしたような曲を書きたいと思っていたんだけど、まさかそれが世界中に広まるなんて思いもしなかった。日本に行くなんて話になるとはビックリだよ。

――バージョン違いが発表されたり。アコースティック・バラードにナッシュのラップを乗せるアイデアはどこからきているのでしょうか?

マックス:新しいバージョンが出てくると、原曲にまた新たなエネルギーやヴァイブが加わる感じがして、僕はすごく嬉しいんだ。原曲のままじゃ届かないファン層にも、違うバージョンなら届くかもしれないし、そこが魅力だよね。ナッシュに入ってもらったのもそのためで、それがあの曲のセカンドバージョンになったわけだけど、僕があの曲をエミリーのために書いてプロポーズした話をナッシュにしたら、すぐにピンときたみたいであのヴァースを自身のガールフレンドを思いながら書いてくれたんだよ。愛する人に捧げる、というシンプルな発想だからこそ、いろんな人が自分に置き換えて新しいバージョンを作り上げることが可能なんだろうね。それもあの曲の魅力だと思う。

――だからこそこうして言葉も人種も違う日本にも届いたし、LGBTQのコミュニティからも支持されているそうですね。

マックス:そうなんだよ。すごいことだよね。でも僕らみたいにニューヨーク市で育ったら多様なカルチャーや人種や宗教やセクシャリティに囲まれているのが当たり前で、それを受け入れ、また受け入れてもらって生きてきているから、その感じをいく先々で拡散したいと思う。人は誰しも本来の自分であるべきだし、ありのままの自分を愛するべきだ。突き詰めると、あの曲の主旨もそこにあるんだと思う。愛のメッセージは、まずありのままの自分を愛するところから始まるわけだから。

――ヴォーカリストとしてあなたがこのアルバムで伝えたかったことは何でしょうか?

マックス:最高の質問だね。僕も自分なりのサウンド…MAXらしい音を確立していると思いたいけど、今回のアルバムでは音楽的に色んなジャンルやヴァイブを巡る旅のような感覚を味わってほしかったんだ。でもアルバムとしてひとつの世界を生み出したい、というのもあった。何で繋がっているかといえば、ひとつには正直さ。どの曲もインスピレーションの源に対してできるだけ誠実に向き合う姿勢は貫かれていると思う。あと、生々しいエネルギー。僕は「ライツ・ダウン・ロウ」みたいなバラードであってもエネルギー値はハイに、思いっきり気持ちを込めたいんだ。高音で歌ってるところはもちろんエネルギッシュになるけど、「ロング」みたいにちょっとダークな感じの曲があったり、「10 ヴィクトリアズ・シークレット・モデルズ」っていうパトリック・スタンプ…フォール・アウト・ボーイのシンガーの彼と一緒に書いたペースの速い曲があったりする中で、ジャンルやテンポを問わずエネルギッシュに歌うというところはこだわったつもり。

――あなたのアルバムですが、日本ではCDでリリースされることを知っていますか? ちゃんと手に持てるコンパクトディスクとして(笑)

マックス:知ってるよ(笑) というか、日本では今もCDをみんなが買っているって話は聞いていて、それってすごいことだと思うよ。やっぱり形のあるものを所有するというのは、聴くためだけじゃなくて、棚にコレクションが増えていく感じとか、壁に飾る感じとか、そういう魅力もあると思うんだよね。気に入った音楽を形として自分のものにできて、その音楽が自分のものになったという実感が持てるというか。僕はヴァイナルも大好きで買うよ。手にしたその瞬間も、大好きな音楽を手に入れた実感があるし、20年後に引っ張り出して手に持てば、今のこの瞬間が甦るんじゃないかな。

――日本盤 CDにはボーナストラックとしてシングル曲の「ノット・ユア・ドープ・リミックス」や「ラテン・アーバン・ミックス」が追加収録されています。それらの聴きどころを教えてください。

マックス:うん、「ノット・ユア・ドープ・リミックス」はエレクトロニック・ミュージック・スタイルのプロダクションで曲のイメージがガラリと変わる。ナイトクラブなんかで流れたらいい感じだろうな。色んなリスナーに聴いてもらうための橋渡しだよ。ラテンバージョンは友達のティ二が参加してくれて、なんていうんだろう…ああいう音楽にランゲージを好む人にも、単純にああいうテンポやノリが好きだっていう人にも喜んでもらえそう。元のバージョンで曲のストーリーをしっかり把握してもらったら、あとはプロダクションの違いで色んな楽しみ方をしてもらえると嬉しい。

――夏にはサマーソニックで来日ですが、何か楽しみにしていることはありますか?

マックス:サマーソニックは世界でもベストなフェスティバルの1つだと聞いているから、すごく楽しみ。あと、大阪と東京では僕の単独公演もあるんだ。最高だよ。日本のファンは世界で一番熱心で音楽を楽しむことを知っている敬意のあるリスナーだ、と色々な人から聞いているので、そのエネルギーを実体験するのが楽しみ。あと、ハラジュクにも興味がある。日本のファッションは個性的で大好き。食べ物ももちろん楽しみで、スシは日本がベストなはずだから本場のを食べてみたい。日本のカルチャー全般がニューヨークのみならずアメリカ中で今、流行っているから、それを実際に現地で体験できるんだと思うと今からワクワクしているよ。

――友達のアリアナからも話を聞いているのでは?

マックス:日本に行ったことがある人に聞くと口を揃えて「世界で一番好きな場所」って褒めちぎるんだ。これだけ期待が高まるとハードルが上がっちゃうけど、きっと軽く超えるんだろうな。

――最後に日本のファンにメッセージをお願いします。

マックス:世界中で自分の音楽が聴かれているというのは本当に興奮するし嬉しいこと。音楽を通じて僕もリスナーの人生の一部に…その人の人生のサウンドトラックの一部になれると思うと、とても光栄だ。これからは、そんなリスナーのみんなと実際に会って、ジャイアント・ハグをしてエネルギーを感じたいと思っているので、楽しみです。


◎リリース情報
アルバム『ヘルズ・キッチン・エンジェル (ジャパン・バージョン)』
2018/7/25 RELEASE
SICP-5800 2,200円(tax out.)

◎来日ツアー情報
【SUMMER SONIC 2018】
2018年8月19日(日)東京・Billboard JAPAN Stage
【SUMMER SONIC EXTRA】
2018年8月21日(火)東京・渋谷CLUB QUATTRO
2018年8月22日(水)大阪・梅田SHANGRI-LA

◎「ライツ・ダウン・ロウ feat. ナッシュ」ミュージック・ビデオ
https://youtu.be/5-xVwxqjNyI

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