2018/06/19
冨田勲のシンセサイザー最初期のダンス作品「愛 《コムポジション―習作》」に、日本を代表する振付師/ダンサーの辻本知彦が振付した“踊ってみた”映像が公開された。
ダンス作品「愛 《コムポジション―習作》」は、1974年リリースの『中学・高校・大学及び一般のための創作ダンス =ダンスイメージと創作過程=』という、主に学校での使用を目的に発売されたアルバムに収録された作品。また、2018年5月23日にリリースされたアルバム『MISSING LINK of TOMITA~冨田勲 日本コロムビア初期作品集 1953-1974~』にも収録されている。
この教育用の創作ダンスに目をつけたのが辻本知彦。辻本は、日本人で初めてシルク・ド・ソレイユの男性ダンサーに起用され、冨田の遺作として話題になった「ドクター・コッペリウス」で初めて振付を担当。その後は、『NHK紅白歌合戦』で郷ひろみ、土屋太鳳の振付、さらに17/18年の『NHK紅白歌合戦』では、平井堅「ノンフィクション」のバックを担当した義足のプロ・ダンサー大前光市の振付を行い、その過程を記録したNHKスペシャル『光と影 ふたりのダンサー~紅白 舞台裏のドラマ~』で大きな話題となり、米津玄師やRADWINPSなど、数多くのミュージシャンからもオファーが殺到している。
辻本知彦アーティスト写真:Takao Sakai
冨田勲アーティスト写真:Yasuhiro Ohara
◎辻本知彦 コメント
冨田勲さんと出会った事は、振付師としての可能性をプレゼントして頂いた事、そしてなによりも、運命だと感じています。
今回の映像、最初の仕上がりを見て涙が溢れて止まりませんでした。個人的な感情が湧いてきて、こんなにも冨田さんへの思いが強いのかと感じた瞬間でした。
「冨田さんがみたら喜ぶだろうなあ」「あなたの曲がこんなダンスになりましたよ」「時代を感じるでしょう?」「あなたの曲はこうして僕のダンスと共にいまを生きていますよ」「映像で残ることで、未来の人々もこれを見ることができるんです」「これは僕という人間がこの時代に生きた証でもあります」「なにより、見る者それぞれの心の中に、なにかが生まれますように」……ふと気づくと、もうここにはいない冨田さんに向けて、さまざまな思いを伝えている自分がいました。
あなたと出会えていなかったら、この振付が生まれることは無かったでしょう。先生ありがとう! またね!!
◎映像
『冨田勲×辻本知彦 TOMITA幻のシンセサイザー作品「愛 《コムポジション―習作》」を踊ってみた』
URL:https://youtu.be/zursUJH_N-U
音楽:冨田勲
演奏:モーグ・シンセサイザーとコロムビアオーケストラ
振付:辻本知彦
ダンス:大妻嵐山高校ダンス部
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