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2018/03/06

リオ・パラリンピック閉会式や紅白出演で注目を集める“義足のダンサー”大前光市がラスベガスの舞台に初挑戦

 一般社団法人障がい者スポーツ・アート・ミュージック振興協会(以下、HANSAM)所属の“義足のダンサー”大前光市が、現地時間3月1日、アメリカ・ラスベガスのMGM GRAND LAS VEGASで行われた大人気ダンスグループ『JABBAWOCKEEZ』のショーにゲストダンサーとして出演した。

 大前光市は、リオデジャネイロ・パラリンピック閉会式への出演や、2017年末『第68回NHK紅白歌合戦』での平井堅とのコラボレーションで注目を集めているダンサー。今回、大前光市の活動を知ったMGM GRAND LAS VEGASより招待を受け、初めてラスベガスのステージに立った。

 JABBAWOCKEEZは、MTVの人気番組『America's Best Dance Crew』で優勝したことをキッカケに、爆発的な人気となったアメリカの6人組ダンスグループで、白いマスクを被ってのパフォーマンスが特徴。白いマスクには、人種などの偏見や差別を超えてパフォーマンスだけで勝負するという意思が込められており、大前の障がいを超えて一人のプロダンサーとしてパフォーマンスする姿に共感したことから、2組の共演が実現した。

 ラスベガス初挑戦となる大前は、ショーの終盤にテージに登場。メイン・キャラクター、PJの影を独特の繊細な、そして同時にインパクトのあるダンスで表現し、JABBAWOCKEEZのメンバーに引けを取らないプレゼンスで観客の目を引きつけた。ソロパートでは、電飾が施された義足を付け、目を見張るターンなど、パワフルな、そしてダイナミックなダンスパフォーマンスで観客の大きな拍手を浴びた。フィナーレには、JABBAWOCKEEZのメンバーとともに再びステージに立ち、観客の絶大な拍手に応えた。

 ステージ後、大前は「うんと楽しみました。今日は大きな一歩だったと思います。お客様の温かい拍手に心を打たれました。アメリカの人々に『受け入れられた』という感じです」と振り返り、「JABBAWOCKEEZとのステージで音楽を共有することを教わりました。又、堂々と踊ることを学びました。そして、個性の大切さを改めて感じました」と共演の感想を述べた。

 そしてJABBAWOCKEEZの主要メンバー・Kevinは大前について「光市は本当のプロです。今後のJABBAWOCKEEZが歩むべき道を教えてくれたと思います。いつかもう一度同じステージに立ちたいと思っています」と絶賛し再タッグを熱望した。