2017/09/13 09:00
米ニューヨークのダンス・パンク・バンド、LCDサウンドシステムの新作『アメリカン・ドリーム』が初登場1位に輝いた、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。
LCDサウンドシステムは、2002年にリリースしたシングル「ルージング・マイ・エッジ」でデビュー。この曲が収録されたデビュー・アルバム『LCDサウンドシステム』(2005年)は、ダンス/エレクトロニック・アルバム・チャートで最高6位をマークし、全英(UK)チャートでも20位を記録するヒットとなった。
2007年リリースの2ndアルバム『サウンド・オブ・シルバー』は、ダンス・チャートで自身初の首位を獲得し、総合(Billboard200)チャートでも46位まで上昇、ゴールド・ディスクに認定された。3rdアルバム『ディス・イズ・ハプニング』(2010年)では、ダンス・チャート2作連続のNo.1獲得と、アルバム・チャート初のTOP10入り(最高10位)を果たし、全英チャートでも7位にランクインするなど、全世界で大ヒットした。その後、2011年に一旦活動を休止したが、2015年に活動を再開し、リリースした復帰作が本作『アメリカン・ドリーム』だ。
本作は、前作『ディス・イズ・ハプニング』からおよそ7年振り、通算4作目となるスタジオ・アルバムで、全米アルバム・チャートでは初のNo.1獲得となった。週間ユニット数は85,000で、そのほとんどがアルバムの純粋なセールス(ダウンロード数)によるもの。つまり、ストリーミングによるポイントは、ほとんどなかった。ダンス/エレクトロニック・アルバム・チャートでは3作連続のNo.1獲得となり、オーストラリアで10位、ニュージーランドで9位、全英チャートでは3位に初登場するなど、主要各国で最高位を更新している。
今週のアルバム・チャートは、1位に初登場したLCDサウンドシステムから、58位にデビューしたザ・スクリプトの新作『フリーダム・チャイルド』まで初登場作品がなく、リリースの少ない週だった。
そのザ・スクリプトの『フリーダム・チャイルド』は、2014年9月にリリースされた4thアルバム『ノー・サウンド・ウィズアウト・サイレンス』に続く、通算5枚目のスタジオ・アルバムで、本国アイルランドではデビュー作『ザ・スクリプト』(2008年)から、5作連続の首位獲得という快挙を成し遂げたが、全米チャートでは、前作の最高10位から大幅にランクダウンする結果となった。要因としては、先行シングルの不発と、プロモーション不足が挙げられる。
先週1位にデビューした、リル・ウージー・ヴァートの『Luv Is Rage 2』は2位にダウンしたが、2週目にして73,000ユニット数を獲得し、粘り強さをみせている。リル・ウージー・ヴァートの他、4位にランクアップしたケンドリック・ラマーの『DAMN.』や、先週の8位から5位に最高位を更新したカリードのデビュー作『アメリカン・ティーン』、10位に再浮上したエド・シーランの『÷(ディバイド)』など、8月27日に開催された【MTVビデオ・ミュージック・アワーズ】でパフォーマンスを行ったアーティストのアルバムが、それぞれ上昇している。
Text:本家一成
※関連リンク先の米ビルボード・チャートの掲載は、9月13日22時以降予定となります。
◎【Billboard 200】トップ10
1位『アメリカン・ドリーム』LCDサウンドシステム
2位『Luv Is Rage 2』リル・ウージー・ヴァート
3位『17』XXXTentacion
4位『DAMN.』ケンドリック・ラマー
5位『アメリカン・ティーン』カリード
6位『エヴォルヴ』イマジン・ドラゴンズ
7位『プロジェクト・ベイビー2』コダック・ブラック
8位『エヴリボディ』ロジック
9位『Ctrl』SZA
10位『÷(ディバイド)』エド・シーラン
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