2017/03/25
2012年6月1日の結成以降、アーバンブギーファンクなディスコサウンドやAORを内包した音楽性、そうした楽曲に馴染みのないはずの若いメンバーが紆余曲折ありながらも成長していく様、決してマジョリティには染まらないクールなスタイル等で注目を集めてきたガールズユニット・Especia。3月26日、約5年の活動の集大成となる解散ライブ【Especia SPICE Tour -Viva Final-】を新宿BLAZEにて開催する。
<Especia解散「「ありがとう」の気持ちで最後まで駆け抜けたい」>
Especiaは、2017年の年明けに「いつもEspeciaを応援頂きありがとうございます。現在冨永悠香、森絵莉加、ミア・ナシメントの3名で活動しているEspeciaですが、2017年3月末で解散することになりました。2012年6月の結成から、多くのファン・関係者に支えられて活動を続けてきましたが、メンバー・スタッフ話し合いの結果、今回の決断に至りました。活動終了にあたり現体制で最後のツアーを行います。是非たくさんの方々にEspeciaと共に踊りに来て頂ければ幸いです。」と突然の解散を発表。
その翌日のインタビュー(http://bit.ly/2nmuHSN)では、昨年加入したばかりのミア・ナシメント(Mia Nascimento)は「私もEspeciaなので、私のことを知らないまま終わられたらめちゃくちゃ悔しいし……なので、1回観に来てほしい」と、結成当初からのメンバーである森絵莉加は「もちろん自分も第1章は好きだったし、でも第2章は第2章ですごく良いところもあるし、好きだし……だから今を駆け抜けている3人の姿を見てほしいし、その上で「良かったな」って思ってもらえるようにしたい」と、同じくオリジナルメンバーであるリーダー・冨永悠香は「自分を輝かせてくれたのも支えてくれたのもファンの人たちだと思ってるんで……うん。「ありがとう」の気持ちで最後まで駆け抜けたいなって思います」とそれぞれに込み上げる想いを口にしていた。
<「Especiaの曲はずっと好きなままでいてください」体現アクト>
そして始まった解散ツアー【Especia SPICE Tour】には、3人の想いに応えるように新旧ペシスト(Especiaファンの呼称)が集結。Especiaが結成された大阪は御園ユニバースでの公演では、メンバー各々がまるでディナーショーかのように各テーブルをまわりながら、ひとりひとりのペシストと目を合わせながら歌い上げていく演出のもとスタートし、これまでEspeciaの伝説的アクトを彩ってきた豪華生バンドと共に、Especiaを象徴するハイセンスな楽曲ばかりを連発。「Especiaは終わるけど、Especiaの曲はずっと好きなままでいてください」という想いをそこに居合わせた全員で具現化していく、そんなライブが繰り広げられた。
また、中盤のMCでは「Especiaが解散してしまったら、多分Especiaのことを忘れてしまうと思うんですね。(客席からの「そんなことねぇよ!」「忘れないよ!」といった声を浴びながら)でも人間は嬉しいことも悲しいことも、私で言えば昨日絵莉加とバカ騒ぎしたこととか、ミアが妹みたいに可愛くついてきてくれたこととか、そういうことも日々忘れていくじゃないですか。だからEspeciaも解散したら皆さんの記憶の中から無くなってしまうんですよ。でもね、皆さんとひとつだけ約束したいことがあります。忘れてしまうことはしょうがないんですけど、例えばあるものを見たときにフッとそのときの記憶を思い返したりとか、昨日のことのように思い出したりするじゃないですか。で、Especiaと言えば、PALM。ヤシの木ですよね。なので、ヤシの木を見たら……絶対にEspeciaを思い出してください! お願いします!」と涙ながらに悠香が語り、絵莉加とミアも深々と頭を下げ、その姿にペシストは最大級の拍手と歓声で応えた。
<「No1 Sweeper」や「YA・ME・TE!」三連発に熱狂! 元メンバーもステージへ>
そんな気持ちが溢れっぱなしの同公演。本編クライマックスには、6人時代も5人時代も生バンドと共に感涙モノ、超絶エモーショナルなパフォーマンスを繰り広げてきた名曲「No1 Sweeper」を満を持して披露。すべてのプレイヤーがハイテクニカルでありながらハートフルな演奏を繰り広げ、3人はそれだけの実力を誇るバンド陣をリードしていくように全身全霊の歌とダンスを繰り広げていく。そんな神懸った……という表現を使わずにはいられない史上最高の「No1 Sweeper」にペシストもスタッフも関係者も踊り倒し、中には涙を溢れさせながら共に歌い叫ぶ者の姿も見受けられた。
また、アンコールでは、ミア~絵莉加~悠香の順にリードボーカルを交代しながら「YA・ME・TE!」を三連発! かつては難易度の高い音楽をまだまだ不慣れなアイドルたちが拙いながらも懸命に歌い上げていく。そんな印象のあったEspeciaだが、この日のEspeciaはれっきとした本格派ボーカルダンスグループとして、たしかな実力でもって観る者聴く者を魅了し、熱狂させられるレベルに到達していた。これにはEspecia立ち上げ人である清水マネージャーも大興奮、満面な笑顔を浮かべて踊りまくっていた。そんな狂乱の渦の中へ、昨年2月に卒業した第1章のメンバー・三瀬ちひろと三ノ宮ちかも巻き込まれ、ペシストに持ち上げられる形でステージへ。想定外の展開でありながら2人ともまだ振付をしっかりと覚えており、これがまた涙を誘った。
「Especiaを生んでくれた大阪、本当にありがとうございました!」
<3月26日には新宿BLAZEでグランドフィナーレ……Especiaのラストダンス>
そんな最強形態へと進化を遂げたEspeciaの解散ツアーは、残すところあと1公演。明日3月26日には新宿BLAZEでグランドフィナーレを迎える。Especiaが好きな人、かつて好きだった人、これから好きになる可能性を持つすべての人々へ贈る、Especiaのラストダンス。ぜひともその目と耳と心で受け止めてもらいたい。
取材&テキスト:平賀哲雄
撮影:Jumpei Yamada
◎ライブ【Especia SPICE Tour -Viva Final-】※バンドセット
2017年3月26日(日)新宿BLAZE
OPEN 16:00 / START 17:00
料金:スタンディング4,500円
※共に入場時1ドリンク別途
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