Billboard JAPAN


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2017/01/10 17:00

サカナクション、RADWIMPSなど…総勢2万人によるロック大忘年会 2日間にわたる【FM802 RADIO CRAZY】のレポートをお届け

 2016年12月27日、28日の2日間、インテック大阪にて【FM802 RADIO CRAZY】が開催された。このイベントはZ-STAGE、L-STAGE、R-STAGE、LIVE HOUSE Antennaの4つのステージに分かれ、2日間で65組のアーティストが合計2万人のオーディエンスと共に大阪のロック大忘年会を行なった。
 
12/27 DAY1
 
 初日となる27日、R-STAGEのトップバッターを飾ったのは感覚ピエロ。「俺たちの音楽で始まるぞ!」と「Japanese-Pop-Music」からスタート。【FM802 RADIO CRAZY】の開幕にテンションが一気に上昇。横山直弘(Vo,Gt)は常にオーディエンスに語りかけ、MCでは「下ネタが無理なんていわないよな?」とおっぱいコールが始まると「O・P・P・A・I」を放つ。「2年前、RADIO CRAZYを背中に背負ってる想いで舞い上がってました。昨年は呼ばれなくて、1年間、血が滲むほどの思いでやってきました」と熱い想いを込めて彼らの代名詞とも言える「拝啓、いつかの君へ」で締めくくった。
 
 L-STAGEには、黒いライダース姿で登場した阿部真央。昨年9月に出産を経て、2年ぶりの出演。「RADIO CRAZYに帰ってこれて本当に嬉しいです」と久しぶりのステージに喜びをみせ、「最高の1日にしてかえってください!OK?」とトレードマークの赤いギターを持ち「モットー。」「Don't Let Me Down」など代表作を披露。続いて、「バラードを一曲歌いたいと思います」と椅子に座る彼女。「大事にしている曲をアコースティック編成で歌いたいと思います」と「いつの日も」を歌い上げる彼女の姿から、また新たな一面を垣間見た。
 
 14時前、レキシがZ-STAGEに。一曲目には「KMTR645」のイントロが演奏されると、イルカに扮したヤマサキセイヤ(キュウソネコカミ)が登場!まさかのゲスト、そして一曲目からのサプライズに会場から大歓声があがる。初っ端から飛ばしすぎ汗が止まらない。相変わらずの"池ちゃんトーク"はとどまることを知らず、定番のキャッツのくだりや、尾崎豊の「卒業」を歌うなど、終始笑いに包まれ、ある意味、笑い納めとなった。
 
 L-STAGEでは2011年に活動を休止し、6年ぶりに再開し話題となった175Rが登場。関西では、復帰後初のライブ。この日を待ちわびていたファンが会場を埋め尽くしている。「175R 帰ってきたぞー!」と高らかに叫ぶと、「【FM802 RADIO CRAZY】に感謝の気持ちを込めて、ここに集まってくれたみんなの2017年が素敵な年になりますように」と「ハッピーライフ」、「GLORY DAYS」を立て続けに名曲たちを色あせることなく蘇らせ、6年分のパワーを存分に発揮している。これからの"決意表明"となる新曲には歓声が上がった。「当たり前のことなんてないんだなっつーことをいろいろ感じたり。特に大阪にはたくさんの思い出があって2016年に来れたことが光栄です」「またみんなで青春を取り戻していきたいと思っています!よろしく!」と語り、「空に唄えば」では、ファンは"おかえり!"と応えるように涙をグッとこらえ、あの時の青春を取り戻した。
 
 おなじみのSE「SOUL MAN」でZ-STAGEに登場したのはTHE BAWDIES。スーツを身にまとった彼らが姿を現し、ROY(Vo,Ba)が「ロックンロールの海に飛び込めますか?飛び上がれますか?」と声を上げスペシャルメドレーが繰り出されると、今どき感から無縁なロックンロールの渦に飲み込まれていく。ファルセットボイスが特徴的な「THE EDGE」、フォーキーな「LEMONADE」で心地良くなった後、お正月コントを挟みつつ「HOT DOG」、「IT'S TOO LATE」と畳み掛け、「KEEP ON ROCKIN」でハンドクラップ&シャウトを誘いフロアを激しく波打たせた。
 
 続いてRADWIMPSが登場。2016年は映画の主題歌がヒットするなど何かと話題だった彼ら。一目見ようと会場に押しかけ入場待ちが4000人以上できていたそうだ。そんな期待が充満する中、繰り出しされた「夢灯籠」ですでに最高潮に達していた。「俺ら今年3本くらいしかライブやってなくて」「100本分くらい出していきたいなと思うんですけど、よろしいかね?」と野田洋次郎(Vo,Gt,Pi)がオーディエンスを挑発し、「DADA」「おしゃかさま」と彼らのカリスマ性を次々と見せつけられ、痺れが止まらない。会場のハンドクラップから「いいんですか」と歌い上げ、「1年終わる前に大阪に来れてよかったです」「来年以降もよろしくお願いします」と最後に「前前前世」を披露、待ってましたと言わんばかりの大歓声が上がり、会場は熱気に溢れていた。
 
 L-STAGE、10-FEETは、SEが響く中、待ちわびた観客の拍手に促されるようにメンバー3人が登場、TAKUMA(Vo&Gt)叫び、「STONE COLDBREAK 」からスタートした。「行くぞー!今日はこのまま心中しに来たぞー、最後までこの調子で行けよー!!」とのっけからオーディエンスを煽りまくり「goes on」でフロア全体がジャンピング、「後ろの方変な風に踊ってますかー♪」と曲間に入るとまた盛り上がり、寒かったはずのLステージが熱気と蒸気に包まれアウターなんか着てられない。10FEET TAKUMAらしいMCから「蜃気楼」では大合唱に包まれ、オーディエンスの歌詞どおり笑顔になり拳を振り上げる姿は圧巻だった。「お前らもっとスピード上げろーーー!」と煽って、「1sec.」「その向こうへ」とキラーチューンを炸裂させれば、真夏の様な熱気にフロアは包まれた。このまま突っ走るかと思った6曲目にTAKUMAのアカペラから始まる2016年にリリースした「アンテナラスト」を披露。どこか懐かしく響く声、歌詞、メロディ、フロアをガラッと感傷的な空気に変えたこの曲で1年を振り返り思わずジーンと来た人も多かったのではないだろうか。ラストは代表曲でもある「RIVER」で締め10-FEETの壮絶なステージが終了した。
 
 Z-STAGEのトリをかざるのは[Alexandros]。開演前から多くの人が押し掛け入場規制がかかる中、会場が暗くなると大歓声共に待ちわびたオーディエンスは前方へ移動する。SEの流れから「[Alexandros]ですよろしく!」と夜のインテックスにぴったりな「ムーンソングス」が始まるとハンズクラップが鳴り響き、川上洋平(Vo&Gt)の伸びやかな透き通る声が一気に会場全体をスペーシーなに雰囲気に変貌させる。サイレンが鳴り響きステージが緊急事態の様に赤く染まるとそのまま「Girl A」へ繋いでいく。ゴリゴリの爆音と対照的な華麗なメロディと歌声が重なる圧倒的なパフォーマンスに会場は一体となって大合唱で呼応する。3曲目「Kaiju」にてオーディエンスを煽りジャンプさせフロアを更にブチ上げると、間髪入れず「Kick &Spin」ヒットチューンオンパレードに会場はもはやカオスと化す。「新曲やっていいですか?コッチではあまり流れてないかもしれないけど」と「SNOW SOUND」を披露。切ないメロディと歌詞に聴き入っていると、また曲の余韻を破るように、爆音が響きわたりスペーシーな空間へ引き戻すイントロから「Run Away」、つなぎのアレンジと構成が素晴らしくどんどんと彼らのライブへ引き込まれていく。流れるように「Starrrrrrr」へ。また会場をハンズクラップ&大合唱させ、MAXまでヒートアップさせて会場を後にした。興奮さめやらないオーディエンスはアンコールを促し再度ステージに現れると、「4曲くらい用意してるけど、次(レディクレに)でれなくなっちゃうから1曲だけ」と「Draula la」を演奏して終了…かと思うと、最後にステージに残った川上が「わたりどり」のワンフレーズをアコースティックで披露し、会場を心地よい余韻に包み込んだままZ ステージ1日目の幕は閉じられた。
 
 R-STAGEはくるりが最後を飾る。岸田繁(Vo,Gt)はビールを飲みながらゆる~くスタート。「ハイウェイ」や今年発売された「琥珀色の街、上海蟹の朝」など新旧問わないヒット曲のオンパレード。「もう疲れたんちゃう?大丈夫?」「もうちょっとだけやるな」とホーム感たっぷりのMCから「Liberty & Gravity」を披露し、「素朴な状態に戻って一曲だけお届けして、皆さんにへの暮れの良いお年を挨拶とさせていただきます」と岸田と佐藤征史(Ba,Vo)2人だけによる「宿はなし」弾き語りで風格漂う締めくくりとなった。と思いきや、会場からのアンコールが止まず、佐藤も「40分一本勝負やと思ってたので」と急遽「ワンダーフォーゲル」でファンにはたまらないくるり納めであった。
 
12/28 DAY2
 
 2日目のR-STAGEには、2016年で結成15年、デビュー10周年という記念イヤーだったBase Ball Bear。シンプルなバンド編成ながら音の多彩性は抜群。に加え、サポートギターには弓木英莉乃が入り、無敵とも言えるだろう。MCでも小出祐介(Vo,Gt)が「大きい声では言えないんですけど、全出演の中で弓木さんが一番上手い」「ある意味クライマックスですよね」と絶賛。まだリリース予定の無い新曲「逆・バタフライエフェクト」では爽快感のある仕上がりで是非リリースしてほしい一曲だ。エレクトリックな「yoakemae」も交えつつ「ELECTRIC SUMMER」で爽やかに締めくくった。
 
 【FM802 MINAMI WHEEL】ゆかりのアーティストが出演するLIVE HOUSE Antennaも熱かった。中でも雨のパレードは入場規制がかかるほど盛り上がりを見せていた。きらびやかなサウンドに透き通る歌声、聴くたびに心に残る。「本気で時代を変えて行こうと思っている。来年は次のステージに連れて行くのでよろしくお願いします」と期待のできる一言も聞けた。
 
 Z-STAGEでは東京スカパラダイスオーケストラがKen Yokoyamaと共に登場。バックライトに照らされた彼らのシルエットに圧倒的な存在感を感じる。「Paradise Has No Border」を経て、Ken Yokoyama(Gt,Vo)が「ここで一曲歌わせてもらってもいいかな!」と「ペドラーズ」で野太い歓声が湧き上がる。MCでは谷中敦(Baritone sax)が「トランペットのNARGOがインフルエンザでいないんですけど、今日こそ一人の人間の重みを感じたことなないですね」と仲間思いな一面も。さらにKen Yokoyamaが「ちょうど一年前に、一緒にやる約束をして、一年かけて曲を作りました」と「道なき道、反骨の。」を披露。どちらを立てるでもない、彼らのセッションにグッと熱くなる。最後は、オーディエンス全員で肩を組み「All Good Ska is One」で、踊り狂い、エキサイティングなステージを見せた。
 
 2017年で20年周年を迎えるRIZEがステージに登場。挨拶もそこそこに「HAVOC」を披露。息つく間もなく「日本刀」「Party House」「One Shot」とソリッドでラウドなナンバーでオーディエンスを煽り会場をヒートアップさせる。KenKenの野太いベース、的確なビートを刻む金子ノブアキのドラム、JESSEの言霊が乗った高速ラップが合わさったラウドなサウンドの中に、どこか心地よい横揺れと悠々しさえも感じさせてくれるのが、20年間一切変わっていないRIZEサウンドの魅力の一つだろう。ヒートアップする会場に「20年間お騒がせしています。20年前色々な所でライブがしたくて掲げたRIZEで、今、この空間で同じ時代過ごせて、本当にありがとうございました。」最後はマイクを外して広い会場に感謝の言葉を述べると会場中をシンガロンさせる「TKC」、メタルリフからの「Gun Shot」、メジャーデビュー曲の「カミナリ」と初期の名曲で恒例となりつつあるファンとの競演で興奮と熱狂がMAXに達したところでRIZEのステージが終了した。RIZEは、結成20周年メモリアルイヤーにRIZEは古巣エピックレコードに復帰し、『10 YEAR'S STRONG20 YEAR'S DEEP』を掲げ、RIZE TOUR 2017 "RIZE IS BACK" と題した全国40箇所を6ヶ月かけて縦断するツアーを発表し、レコーディングにも入っている。またDrの金子ノブアキはビルボードライブでの初ライブも決定している。
 
 "O.Y.Z CRAZY"と題し、R-STAGEにはフラワーカンパニーズとTHE COLLECTORSが登場。先攻はフラワーカンパニーズ。FM802リスナーはこれを聴かずには帰れない「ファンキーヴァイブレーション」を新人DJ'sと披露。「ついにオヤジのくくりに入っちゃった!」「バタバタすると思いますが、スリリングなライブをお楽しみください。」と「元少年の歌」から流れで「深夜高速」に入るあたりは、間違いなく泣かせにかかっている。「真冬の盆踊り」でTHE COLLECTORSが参加し、そのまま後攻スタート。出演ラインナップをみて、「若すぎる」と一言(笑)1月クールのフジテレビ系TVアニメ 『ドラゴンボール超』のエンディング主題歌として決定している新曲「悪の天使と正義の悪魔」を大阪で初披露し、ロックの中にあるテクニカルな部分をさらけ出してくれた。再びフラワーカンパニーズが登壇し、最後に「世界を止めて」を大合唱で幕を閉じた。
 
 その後、"BOOM BOOM SATELLITES LIVE ARCHIVE from FM802 RADIO CRAZY 2013"と題し、ステージ横の巨大モニターに映し出されたのはBOOM BOOM SATELLITESのライブ映像。ファンは彼らのライブが目の前のステージで繰り広げられているかのように踊り、叫んでいた。宇宙にいるかのようなあの時間は、一生、心に焼き付くだろう。
 
 最終日、Z-STAGEのトリを務めたのはサカナクション。ライブ納めに、と駆けつけたオーディエンスを裏切らない登場で「ミュージック」から「アルクアラウンド」。沢山のハンドクラップは一つの大きな音となり会場全体でグルーヴ感が増していく。「まだまだ踊れますか?」と煽り、「夜の踊り子」でダイナミックな和太鼓のパフォーマンスを魅せる。代表曲「アイデンティティ」を挟み、2016年10月に発売された最新シングル「多分、風。」では、年々エンターテイメント性が高くなるステージングに驚きを隠せない。「来年もサカナクションをよろしくお願いします!」と「新宝島」で本編が終了。もちろんのことアンコールが鳴り止まず、メンバーが再登場。山口一郎(Vo,Gt)が「年をとると一年があっという間で、良いことも悪いこともあっという間に過ぎ去ってしまう。」「だけど、よく噛んでじっくり味わうべきなんじゃないかなと感じます」「そんな曲を最後に聴いていただいて、今年最後の大阪でのライブとさせていただきます。」と「さよならはエモーション」で【FM802 RADIO CRAZY】の幕が閉じた。
 
Photo by 渡邉一生、田浦ボン、日吉”JP”純平、井上嘉和

◎イベント情報
【FM802 RADIO CRAZY】
2016年12月27日(火)・28日(水)<終了>
会場:インテックス大阪
 
出演者:
27日:阿部真央/[Alexandros]/175R/THE ORAL CIGARETTES/感覚ピエロ/KEYTALK/キュウソネコカミ/くるり/Cocco/SHISHAMO/SiM/SCANDAL/SUPER BEAVER/sumika/10-FEET/パスピエ/フレデリック/plenty/THE BAWDIES/My Hair is Bad/Mrs.GREEN APPLE/RADWIMPS/LiSA/レキシ/WANIMA
 
28日:HY+BIGMAMA/OKAMOTO'S/『O.Y.Z CRAZY』THE COLLECTORS×フラワーカンパニーズ/KANA-BOON/グッドモーニングアメリカ/クリープハイプ/Gotch & The Good New Times/go!go!vanillas/サカナクション/Suchmos/ストレイテナー/SPECIAL OTHERS/東京スカパラダイスオーケストラ feat. Ken Yokoyama/TOTALFAT/NICO Touches the Walls/the HIATUS/04 Limited Sazabys/フジファブリック/BLUE ENCOUNT/Base Ball Bear/MONGOL800/UNISON SQUARE GARDEN/RIZE
 
「LIVE HOUSE Antenna -MINAMI WHEEL EDITION-」出演者:
27日:愛はズボーン/The Winking Owl/HOWL BE QUIET/フレンズ/Bentham/ヤバイTシャツ屋さん/Rhythmic Toy World/Lenny code fiction
28日:雨のパレード/ココロオークション/never young beach/BURNOUT SYNDROMES/パノラマパナマタウン/Brian the Sun/the peggies/lovefilm

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アオ
10-FEET「アオ」

2021/03/10

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アオ
10-FEET「アオ」

2021/03/10

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Beast
[Alexandros]「Beast」

2020/11/11

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2020/11/11

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2020/11/11

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シエラのように
10-FEET「シエラのように」

2020/10/14

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ギガアイシテル
レキシ「ギガアイシテル」

2020/09/23

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夏のせい ep
RADWIMPS「夏のせい ep」

2020/09/02

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