5月27日(金)、神戸国際会館こくさいホールにて、【俺らだけのヒットパレード POWER OF VOICE】が開催された。このイベントは、兵庫県神戸三宮駅の地下街「三宮地下街」の愛称『さんちか』の50周年記念公演。そんなイベントのライブレポートが到着した。
出演は、上田正樹、大橋純子、もんたよしのり、A Hundred Birds、夏川りみ、AFRA(ゲスト)の計6組。
独創的な映像と共にコンガの音が鳴り響く。続々と楽器隊が加わり、どんどんと音は厚みを増し、A Hundred Birdsの演奏に観客の高揚は隠せない。スクリーンが上がると、本日の司会マーキーが登場。彼に紹介され登場したのは、もんたよしのり。ステージ中央より両手を高らかに上げ「DESIRE」を熱唱。彼のハスキーヴォイスが会場に響き渡る。再びマーキーが登場し、もんたのペースでトークが繰り広げられる。「一緒に歌おうや!若返ろうぜ!」とザ・ピーナッツの「恋のバカンス」が演奏されるとスクリーンには歌詞が映し出された。これは、もんたの粋な計らいで、"今日は歳を忘れて一緒に歌おう"と企画されたのだ。
そんなもんたから紹介されたのは、夏川りみ。三線を持ち、「島人ぬ宝」を披露。誰もが体を揺らして聴き入っていた。続いて「見上げてごらん夜の星を」は観客と一緒に。彼女の透き通る歌声と、会場の歌声のハーモニーがなんとも美しく幻想的な瞬間だった。
続いて登場したのは、ギラギラと輝く衣装を身にまとった大橋純子。「今日この日の為だけのスペシャルバージョンでお届けします。」と披露されたのは「たそがれマイラブ」。オリジナルとは違った大人な雰囲気を創出していく。これは前日のリハーサルでA Hundred Birdsによる提案で「私にとって、とても素敵なプレゼントです」と話した。
「ブルースという音楽を45年間やってきた…」と語りながら登場したのは、上田正樹。「"人類は無限だ"と最初に言った、ベートーベンの精神に基づいて歌います。」と「Beethoven Symphony No. 9」を歌い始めると客席からは、歓声が沸き上がる。上田のように、選曲一つにしても個性が出るのがまた面白い。
後半戦に入り、もんた・大橋による「夏女ソニア」が披露されると、会場の熱気は高まり、観客は青春時代に若返ったように立ち上がり踊りだす。そんな熱も冷めやらぬまま、ゲストのAFARが登場。彼は日本のヒューマンビートボックス演奏者で、口や鼻から繰り広げられるレコードのスクラッチ音やベース音、サイレン音やバイクのエンジン音に、はじめは唖然としていた観客も彼のテクニックに取り込まれていった。
終盤に差し掛かるも、ここからが本番かのごとく、「San Salvador」~「Amazing Grace」~「シルエット・ロマンス」~「悲しい色やね」~「ダンシング・オールナイト」と続々とヒット曲が飛び出し、会場は大いに盛り上がり本編は終了した。アンコールには、出演者一人ずつ登場し、全員で「明日があるさ」を披露し、大満足の二時間となった。
もんたが何気なく頭で考えていたことが現実となった今回のイベント。80年世代のソウルを引き継いでいるA Hundred Birdsとのコラボレーションでヒット曲たちがますます輝きを見せていた。「(歳をとってしまったけれど)これを機会にもう一度好きな音楽を探してほしい」というもんたの思いは、会場にいた約2000人の心にきっと響いたはずだ。
◎ビルボードライブ公演情報
【上田正樹R&B Band Tour 2016 Special Guest "有山じゅんじ"】
ビルボードライブ大阪
■日程:2016年6月6日(月)-7日(火)
■料金:サービス席:7500円、カジュアル席:6500円
■公演時間:(1st)開場 17:30/開演 18:30 (2nd)開場 20:30/開演 21:30
【大橋純子 club circuit 2016】
ビルボードライブ大阪
■日程:2016年7月7日(木)-8日(金)
■料金:サービス席:8800円、カジュアル席:7800円
■公演時間:(1st)開場 17:30/開演 18:30 (2nd)開場 20:30/開演 21:30
ビルボードライブ東京
■日程:2016年7月11日(月)
■料金:サービス席:8800円、カジュアル席:7300円
■公演時間:※特別営業時間(1st)開場 17:30/開演 18:30 (2nd)開場 20:15/開演 21:00