2016/04/04
2017年にデビュー40周年を迎えるチープ・トリックが、約7年ぶりのスタジオ・アルバム『バン・ズーム・クレイジー・ハロー』をリリースした。
1977年アルバム『チープ・トリック』でデビューした米イリノイ州ロックフォード生まれのバンド、チープ・トリック。そのパワー満載のポップなロックンロールで愛され続け、「甘い罠(I Want You To Want Me)」(1979、全米7位)、「サレンダー」(1978)、「永遠の愛の炎(The Flame)」(1988、全米1位)といったタイムレスなヒット曲を生んできた。これまで5,000公演以上のライヴ、2,000万を超えるレコード・セールス、40以上の世界各国でゴールド&プラチナム・ディスク認定、と音楽史でも特筆すべき活動歴と成功を誇り、晴れて今年「ロックの殿堂入り」も果たした。
スタジオ・アルバムとしては17作目にして7年ぶりとなる『バン・ズーム・クレイジー・ハロー』は、ロビン・ザンダー(ヴォーカル、リズム・ギター)、リック・ニールセン(リード・ギター)、トム・ピーターソン(ベース)のオリジナル・メンバー3人に、ダックス・ニールセン(リック・ニールセンの息子)をドラマーに迎え制作。
キャッチーで勢いのある「ノー・ダイレクション・ホーム」、しっかり聴かせる力強いシングル曲「ホエン・アイ・ウェイク・アップ・トゥモロウ」、MC5のウェイン・クレイマーにをゲストに迎え、リック・ニールセンとのギター・ソロの競演が披露されている「ドゥ・ユー・ビリーヴ・ミー?」など、過去の名作を彷彿とさせるとともに、どこかガレージから出てきたばかりの破天荒な若者たちのような才気がある今作について、ロビン・ザンダーは、「新しくて新鮮で、それでいて僕らの70年代のサウンドや感触に立ち返るようなものを作りたかったんだ」と語る。
加えてトム・ピーターソンが「このレコードは本当に自信作で、ここに入ってる曲をやりながら世界を回ることに何の抵抗もない。どっちにしろ、やるんだけどね。それが俺たちだから」と話す本作は、テイラー・スウィフトやエアロスミスのスティーヴン・タイラーがソロ・アーティストとして所属する、米ナッシュヴィル拠点の<Big Machine Records>移籍第1弾。チープ・トリックの作品を長く手掛けているベテラン・プロデューサー/ソングライターのジュリアン・レイモンドと共に、2015年ロサンゼルスでセッションが開始。5年以上スタジオを離れていたにもかかわらず、2度のセッションを経て30曲にも及ぶ新曲が生まれた。メンバー各々がリフ、サビ、フックなど曲作りの様々な要素で貢献し、全員で3分半の文句なしのポップ・ソングへと練り上げ、ダックス・ニールセンの溌剌とした演奏ぶりが、バンドのルーツを守りつつ新鮮なエネルギーを与えている。
そしてリック・ニールセンが「俺たちは懐メロのバンドじゃない。レコード制作をやめたことはないし、ツアーをやめたこともない。いい時もあったが、最悪な時もあった。それでもやり続けてきたことが評価されてるんだ、と俺は思う。バカ過ぎてやめられないだけかも、と思うこともあるけど、とにかく続けるのみさ」と語るように、新作を引っ提げて、まずは全米ツアーに出る。チープ・トリックは殿堂入りに値するレジェンドであるにとどまらず、活力に満ちた生命体であり、疲れ知らずの現役バンドであることを証明している。
◎「ホエン・アイ・ウェイク・アップ・トゥモロウ」MV
https://youtu.be/Kjiy_RL7uhk
◎リリース情報
『バン・ズーム・クレイジー・ハロー』
チープ・トリック
2,600円(plus tax)
※日本盤ボーナス・トラック2曲収録
関連記事
最新News
関連商品
アクセスランキング
インタビュー・タイムマシン
注目の画像