2015/11/10 18:00
ビルボードが毎週発表している総合JAPAN Hot100。10月の月間総合Hot100で、西野カナ「トリセツ」が首位に輝いた。
CDセールスをはじめとする複数のデータを合算した国内唯一の総合チャートであるJAPAN Hot100。「トリセツ」は、セールスに加え、ルックアップ、Twitterの3指標で月間1位、ラジオでも月間5位と、まさに“総合的に”幅広いリスナーからの支持を得た。また、9月の月間総合チャートでも3位に入った同曲は2か月連続で月間チャートTOP5入りを果たした、唯一の曲となった。
さらに、順位の推移を見ていて興味深いのは、9月9日発売の「トリセツ」は、集計期間のあいだ一度も、週間のHot100では1位になっていないということだ。同曲は10月5日付けのチャートより、2位→2位→4位→4位(図2)と安定した推移を継続。上位の曲が入れ替わる中、長く太いリスナーの支持によって今回の結果を達成した。彼女のようなセールスの規模感で、こうした支持のされ方を受けるアーティストというのはやはり異例だろう。
「トリセツ」は映画『ヒロイン失格』の主題歌だが、10月の2位となったサカナクション「新宝島」や、3位のSEKAI NO OWARI「SOS」も映画の主題歌だ。これらの楽曲は映画作品のプロモーションや興行自体に乗っかる形で露出をキープしつつ、YoutubeやSNSも効果的に用いて、点が線になる展開を積極的に作っている。こうして1か月という単位で切ると、そうした総合的なプロモが意識された楽曲の方が、瞬間的に1位を獲得してゴールとなってしまう楽曲よりも、リスナーに浸透する可能性が高いということがよく分かる。
◎ビルボード月間総合チャート(2015年10月)
1位 西野カナ「トリセツ」
2位 サカナクション「新宝島」
3位 SEKAI NO OWARI「SOS」
4位 NMB48「Must be now」
5位 Kis-My-Ft2「AAO」
※集計期間:2015年9月28日~2015年10月25日
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