2015/06/01
6月8日に東京芸術劇場にて共演コンサートを開催する、ロバート・グラスパー・エクスペリメントと、西本智実が芸術監督をつとめるイルミナートフィルハーモニーオーケストラが、本日6月1日、都内某所にて本番前リハーサルを行った。
今回の公演の正式名称は『billboard classics World Premium Robert Glasper Experiment ×Tomomi Nishimoto Symphonic Concert』。若くしてグラミー賞受賞歴を持つ現代ジャズの最重要ピアニスト、ロバート・グラスパーと、日本を代表する指揮者として世界を舞台に活躍する西本智実の共演は、ジャズとクラシックというジャンルの垣根を超えた共演として注目を集めている。
リハーサルは当日の曲順に従って進行。まずは西本智実とイルミナートフィルハーモニーオーケストラのメンバーが先に会場に入り、ニコライ・リムスキー=コルサコフ「スペイン奇想曲」の演奏を確認する。世界レベルのオーケストラを常人離れした集中力で西本が束ね、曲の細かいニュアンスやテンポ、アクセントの付け方を確認していく。数回の演奏合わせで曲がみるみるダイナミックに変化していく様子は圧巻だった。
「スペイン奇想曲」のリハーサルが終わり、続いてはいよいよロバート・グラスパー・エクスペリメントのメンバーの登場。今回のオーケストラ・コンサートでは、エクスペリメント(およびロバート・グラスパー・トリオ)の楽曲を、アレンジャーがオーケストラ用に編曲したものをバンドとオーケストラで演奏するのだが、この日は譜面を見ながら実際にそのアレンジに従って演奏。途中、グラスパーや西本の意見を元にアレンジを見直しつつ、完成形に仕上げていく作業となった。
曲によって、フェードインやフェードアウトの位置を細かく確認、あるいはジャズにとって重要な要素であるアドリブ・ソロのためにオーケストラの演奏を引き伸ばす箇所を打ち合わせるなど、その作業は単に“リハーサル”という言葉のイメージ以上にクリエイティブなものとなった。(そもそも、オーケストラやバンドの演奏を見ていると、演奏することそのものにクリエイティブな要素が満ちていることにも改めて気がつくのだが。)
そのムードはプロの現場らしく、心地よい緊張感にみなぎったもの。グラスパーと西本も何度も会話を交わすなどコミュニケーションも活発で、途中、適宜休憩も取りつつ濃密な時間となった。「Maiden Voyage」「For You」「Smells Like Teen Spirit」「I Stand Alone」など既にアナウンスされている楽曲はもちろん、「モーツァルト:ピアノ協奏曲21番第二楽章」に代えて今回演奏されることになった、グラミー賞最優秀トラディショナルR&Bパフォーマンス授賞曲「Jesus Children」もリハーサル。ジャズを新境地に導いたとして既に高い評価を得ている楽曲の数々が、まさにこうしたクロスオーバーでしか生まれ得ない形に変化を遂げた。これで準備は万全。もちろん本番に宿る物もあるだろう。いよいよコンサートは来週6月8日の開催となる。
◎公演詳細
公演名:『billboard classics World Premium
Robert Glasper Experiment ×Tomomi Nishimoto Symphonic Concert』
開催日時:2015年6月8日(月)18時開場/19時開演
会場:東京芸術劇場コンサートホール(池袋)
指揮:西本智実 出演:ロバート・グラスパー・エクスペリメント
管弦楽:イルミナートフィルハーモニーオーケストラ
チケット:SS席9,800円 S席8,800円(全席指定)
チケット販売:
一般販売:2015年4月18日(土)~各種プレイガイドにて
◎フルオーケストラ公演/チケット受付の詳細はこちら http://www.billboard-cc.com/
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