2013/06/10 18:45
極端なメディア露出を好まず、ツイッター等のSNSも利用せず、パーソナルな要素では勝負しない。楽曲至上主義で活躍してきた音楽クリエイター集団 GARNET CROWが、13年間にわたるバンド活動に終止符を打った。
<GARNET CROWとしてすべてのことを出し切りました>
3月30日【GARNET CROW livescope 2013 ~Terminus~】TOKYO DOME CITY HALL公演(http://bit.ly/11q42yT)にて「GARNET CROWとしてすべてのことを出し切りました。13年という長きにわたり応援して下さって、本当に皆さんどうもありがとうございました。今日は皆様への感謝と達成感でいっぱいです」と、突如“解散”することを発表した4人は、ラストステージとして5月24日 東京国際フォーラム ホールA、6月8日と9日 グランキューブ大阪 メインホール(大阪国際会議場)での公演【GARNET CROW livescope ~THE FINAL~】を用意した。
<集大成だからこそ届けたかったのであろう力作の数々>
1stアルバム『first soundscope~水のない晴れた海へ~』収録曲「Rhythm」よりスタートした同公演は、ヒットシングルなどの人気曲はもちろん、集大成だからこそ届けたかったのであろう力作の数々を惜しみなく披露。切っても離せない仲である『名探偵コナン』テーマ曲群の中から、メジャーデビュー作「Mysterious Eyes」と、10周年第1弾シングルで新境地に到達(http://bit.ly/113Nwu3)した記念碑的1曲「Over Drive」を繋いで届ける場面もあった。
また、中盤には、中村由利(vo)とベース、ドラム、そして池田大介率いるストリングスといった特別編成で幻想的な「夢のひとつ」を響かせ、ライブ恒例の岡本仁志(g)ボーカルコーナー最終回では「千以上の言葉を並べても…」を披露。MCでは、デビュー当時、忙しすぎて古井弘人(key)が鍵盤弾きながら寝ていたエピソードや、各メンバーによる想い出の1曲を語る場面も。そして本編ラストは「Smiley Nation」「今宵エデンの片隅で」等のアッパーチューンをファンみんなと歌い合い、会場中に笑顔を生んでいく。
<皆さんへ13年間の感謝の気持ちを込めまして>
鳴り止まない「ガーネット!」コール。その声に応えるように再登場した4人は、池田大介のハイテンションな指揮者ぶりをモノマネしたり(古井&AZUKI七(key))、ダンディ坂野の一発ギャグ「ゲッツ!」をやってみたり(中村&岡本)と、とにかく楽しげ。しかし次の瞬間「皆さんへ13年間の感謝の気持ちを込めまして、ここで未発表曲を」と、同公演が最初で最後の披露となる「バタフライ・ノット」を真剣に届ける。GARNETサウンドの真骨頂とも言える、憂いあるロックバラードにただただ聴き入る人々。そして「Fall in Life ~Hallelujah~」で再び共に歌い合うと、ライブはいよいよ別れの時間へ。
<最後に披露された楽曲は「夢みたあとで」>
東京国際フォーラムでは、敢えて解散への言及を控えていた感のあった4人だったが、最後の日には中村由利からファンへのメッセージが。言うならば、長年活動してきたバンドにとってハイライトと呼べるシーンである。しかし、彼女は最後の最後に「15年間どうもありがとうございました!」と言ってしまい(※正しくは13年)、赤面。会場は笑いの渦に。けれども、そこで生まれたアットホームさは、かえって多くの感動を生むことになる。GARNET CROWと共に過ごしてきた夢のような時間、その最後に披露された楽曲は「夢みたあとで」。ラストソングに相応しすぎる名バラードが全身全霊で放たれ、解散発表から今日まで堪えてきたであろうファンの涙が一気に溢れかえる。
<GARNET CROWの夢を受け継いでいく意思表示>
すべてを出し尽くしたGARNET CROWの面々は「13年間、応援ありがとうございましたぁ!」と、何度も何度もファンと手を振り合う。ステージ上の幕も閉じてはまた開き、その度に笑顔を覗かせる4人に歓声が上がる。やがて幕はもう開かなくなり、場内に公演終了のアナウンスが流れても、ほとんどの観客が席から離れることなく、本番さながらのテンションで「Fall in Life ~Hallelujah~」「今宵エデンの片隅で」等をまさかのフルコーラス大合唱。
中村が先のMCで「私たちは解散しますけれども、楽曲は生きています」「これからも私たちの作り上げてきた作品をどうぞ大切に聴いてください」と語っていたが、いつまでも鳴り響くファンの歌声は、その答え。GARNET CROWの夢を受け継いでいく意思表示のようにも感じられた。
◎中村由利(vo)からファンへのメッセージ(一部始終)
私たちは2000年にデビューしてから
今までノンストップで駆け抜けて参りました。
これもファンの皆さんのおかげだと思っております。
本当に13年間、多くの温かい声援ありがとうございました!
私たちは常々、皆さんの心に残る楽曲を妥協せずに作り続けていきたい。
そういう一心で今まで制作をしてきました。
私たちは解散しますけれども、楽曲は生きています。
皆さんの心の中で、ふとした瞬間、
また、皆さんの人生の節目の瞬間に私たちの楽曲がまた流れて、
そして、皆さんの人生がもっともっと実り多いものであるように。
そう願っております。
これからも私たちの作り上げてきた作品をどうぞ大切に聴いてください。
よろしくお願いします!
今日はラストライブですけれども、
最後に、このような大きな晴れ舞台を用意して下さいました
スタッフ、関係者の皆さんにもここで改めて感謝させて頂きたいと思います。
そして、何より、今まで支えて下さいましたファンの皆さんに
もう一度心からお礼申し上げます。
15年間どうもありがとうございました!
(客席から笑い声)
???????
……13年間どうもありがとうございましたぁ!!
2歳、サバ読んじゃった(笑)
皆さんには感謝と、そして感動をありがとうと言いたいんですけれども、
「ありがとう」という言葉以外にお伝えする言葉が見つからなくて
本当にもどかしいんですけれども、
最後に聴いて頂こうと思う曲は……
私たちが皆さんに知ってもらえるきっかけになった
大切な曲を聴いて頂こうと思います。
15年間の……(笑)
13年間の!
……なんで15年って言っちゃうんだろう!?
岡本:下積みやね。
AZUKI七:(笑)
古井:下積みも入って15年(笑)
観客:(大喝采)
(気を取り直して)
最後にお聴き頂こうと思う曲は……
ライブをするきっかけになったり
メディアに出るきっかけになったり
より多くの皆さんにGARNET CROWの名前を知ってもらえるきっかけになった
大切な曲を聴いてもらってお別れしたいと思います。
13年間の感謝を込めて歌いたいと思います。
皆さん、本日はどうもありがとうございました!
どうか、皆さん、お元気で!
今までありがとうございました!
取材&テキスト:平賀哲雄
◎ライブ【GARNET CROW livescope ~THE FINAL~】
06月9日(日)グランキューブ大阪 メインホール(大阪国際会議場)SET LIST:
01.Rhythm
02.Misty Mystery
03.flying
04.夏の幻(Secret Arrange ver.)
05.Last love song
06.向日葵の色
07.Mysterious Eyes
08.Over Drive
09.closer
10.空に花火
11.夢のひとつ
12.千以上の言葉を並べても…(岡本vo)
13.涙のイエスタデー(album ver.)
14.ロンリーナイト
15.wish★
16.U
17.call my name
18.世界はまわると言うけれど
19.Yellow Moon
20.ふたり
21.Smiley Nation
22.今宵エデンの片隅で
En1.バタフライ・ノット(未発表音源)
En2.Fall in Life ~Hallelujah~
WEn1.夢みたあとで
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