2020/05/10
2020年5月11日付のBillboard JAPAN週間“Top Singles Sales”で、2020年1月22日発売のSnow Man vs SixTONES『D.D./Imitation Rain』が4,844枚を売り上げ、4位を獲得した。(集計期間2020年4月27日~2020年5月3日)
『D.D./Imitation Rain』は発売後3か月以上経過しているにも関わらず、安定したセールスを維持している。また、現在はコロナウィルス拡大による緊急事態宣言の中にあり、店舗でのCDの購入が非常に困難になっている状況を踏まえ、『D.D./Imitation Rain』がどのように販売を伸ばしてきたかをSoundScanJapanのセールスデータを元に調査してみる。
まず、『D.D./Imitation Rain』の週別の累計の販売数をグラフ化したものが図1である。初週に752,236枚と最も大きいセールスを上げており、その後も順調に販売数を伸ばし、発売後15週経過した現在、累計販売数が939,861枚と、ミリオンが射程距離に入るロング・ヒットとなっている。
また、4月8日に東京など7都府県を対象に、「緊急事態宣言」が行われ、繁華街等の店舗でのCDの購入が困難になっており、それが『D.D./Imitation Rain』のセールスにどのように影響しているか、週別に実店舗とEコマースの比率を比較したのが図2である。
これを見ると、初週こそ58.3%とEコマースの比率が高いが、2週目から4週目までは店舗の販売比率が伸び続け、4週目に店舗が72.2%と7割を超す比率となっていた。またその後は10週目までは実店舗の販売比率が63%から70%の間で推移している。元々ジャニーズのアーティストは知名度等の安心感があり、かなり小さい店舗でも在庫を置いてもらえる傾向があるため、通常であれば、その後も実店舗の比率が65%前後になっていたと考えられる。しかし、発売後11週目(2020年3月30日~2020年4月5日)より店舗の営業自粛や、人々の不要不急の外出を控える事の影響が出はじめて、店舗の比率は58.7%まで落ち込む。そしてその後は主要7都府県の「緊急事態宣言」、更に対象の全国への拡大と、立て続けにコロナ禍の影響を受け続け、発売後15週目の現在では実店舗の販売比率は33.2%まで減少している。
しかし一方Eコマースは15週目(2020年4月27日~2020年5月3日)に3,237枚と前週である14週目の2,276枚を大きく超えるセールスを記録しており実店舗との販売比率のみでなく、実数でも大きく伸びている。また、Snow Man「D.D」はBillboard JAPAN 総合ソング・チャート“JAPAN HOT 100”においても、同一集計期間のルックアップ(CD取り込み回数)で5位となっており、長い期間、CDを購入だけでなく、実際に聞かれている事もデータにも表れている。そして、同曲はTwitter部門では直近6週中5回首位となるなど、コロナ禍の辛い時期に、最もファンの熱い支持を集めていると言えるだろう。
コロナ禍で、息苦しい日々が続くが、ウィルスの収束を願うとともに、『D.D./Imitation Rain』が今後どれだけセールスを伸ばすか注視したい。
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